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北岳バットレス第四尾根

2006年10月6夜~9日
 この3連休で南アルプスの北岳を登ってきました。
 7月初めにも登りましたが、今回は北岳バットレス。
 登ったのは第四尾根というルートで、クライミングの入門者向けのルートだそうです。
 ここのところ、三つ峠や越沢で岩登りの練習をしていたのは今回のためだったのです。
岩登りの難易度そのものは低いとのことですが、ゲレンデよりずっと規模が大きい上に自然条件も厳しくなります。
 メンバーは先日、三つ峠に行った5人。

[現地入り]
 金曜日の深夜、芦安の駐車場に着き、テントを張って仮眠しました。
 翌早朝起きると、駐車しているクルマがずいぶん増えています。
 天候は曇りがちですが雨は降っていません。
 テントを撤収してバス乗り場に向かいました。
 ここから広河原まではバスかタクシーで行くのですが、ここのところの悪天候で前日は丸一日道路が通行止めになっていたそうです。
 で、この日の朝も通行止めが続いていて、乗り場の人の話では、現在道路状況の調査中なので、いつ通れるようになるか分からないとのこと。
 が~ん。最悪の場合、現地入りできないまま帰るということになります。
 結局、5時40分発のバスは運休。
 仕方がないので、再び駐車場内にテントを張って寝ながら様子を見ることにしました。
 空がどんどん晴れてきて、テントの中にいると暑いくらいです。
 8時頃になって、ようやく通行止めが解除されるらしいという情報を得ました。9時に解除されるとのことですが、バスが出るのは10時40分。
 乗り場には多くの登山客が並んで待っています。
 バスに乗ること約1時間、ようやく登山口の広河原に到着しました。
 山の上のほうは雲がかかっているのが見えます。さっそく登山開始です。
 2時間半程かけて二俣経由で白根お池小屋に着きました。
 当初の予定では、初日は第四尾根の取付き点を確認に行く計画だったのですが、雨も少し降っていて風も吹いていたので、このままお池小屋前にテントを張って休むことに。
 ここまで来る途中、みごとな紅葉を見ることができました。この紅葉を見るだけでも来た甲斐があります。
 が、目的はあくまでも第四尾根を登ることです。
 暗くなると、見事な満月が出てきました。お酒を飲みながら夕食を済ませ、8時には就寝しました。

[バットレス]
 翌日は未明の午前2時に起床し、クライミングの装備を身につけ3時半頃にテント場を出発しました。まだ真っ暗なのでヘッドランプを点けて進みます。ほかにもクライマーがたくさん歩いています。
 大樺沢からC沢に入り、急な斜面を登っていきます。少しずつ空が明るくなってきて、前方に取付きのBガリーが見えます。雨は降っていないのですが、上は雲に覆われており風が強くてめちゃめちゃ寒いです。
 2人と3人のパーティーに分かれて登攀開始なのですが、リーダーの人に、早くロープを結びつけるようにと注意されました。振り向くと、後続の人たちが何十人もいるのが見えます。登るルートは一本なので、我々がもたもたしていると、後続がその分待っていなくてはならなくなります。
 岩場は元来、落石などの危険性がある場所なので、そこにいるだけで危険なところです。登るにしても支点セットにしても、のんびりやるのではなく速くこなすことで、速やかにそのルートを登り終えることが安全性が高まるとリーダーの人に言われていました。
 ましてや、うしろに別パーティーがたくさんいるとなると、我々が遅い分、後続も登り終えるのが遅くなり危険性が増すわけです。そう考えると、速く進まなくてはなりません。
 まぁ、登らない人からすれば、そもそもそんな危険なところに行かないことが一番安全だと言われそうですが。
 さて、Bガリーは2ピッチで登れます。私は2人パーティーで、始めはセカンド、2ピッチ目はそのままトップを行きました。岩が冷たくて指先の感覚がなくなりそうです。
 下部岩壁の上部を左にトラバースし、Cガリーを越え、いよいよ第四尾根の取付き点に到着しました。マッチ箱という途中のピークまでは5ピッチ。ツルベなので、1・3・5ピッチ目をパートナーの人がリードし、2・4ピッチ目を私がリードしました。私がリードした4ピッチ目では岩に氷が付着していてシューズが滑りそうです。と思っていたら、後ろからどんどん登ってくる人がいます。見るとロープを結んでおらず一人で登っています。フリーソロというスタイルで、ロープでビレイされているわけではないので落っこちた時はお終いです。
 5ピッチ目の始めの短いフェースがこのルートの核心だそうですが、ボルダリングと思えばホールドもたくさんあるので、なんなくクリアできます。むしろその先のリッジのほうが両側が切り立っている分怖いです。
 マッチ箱から10mほど懸垂下降します。トポを見ると、そこから枯れ木テラスまでは20mと30mの2ピッチを1ピッチでも登れると書いてあります。では1ピッチで行こうという話になり、私がリードで登っていったのですが、テラスにたどり着く前にロープが伸びきってしまいました。
 お互い体に結び付けている分を考えてみれば、50mロープで50m進めるはずがありません。3人パーティーの方にいたリーダーの指示で、長さが足りない分、セカンドも同時に登りました。トップの私が枯れ木テラスに着き支点をセットしてセカンドのビレイをしました。う~む、反省しないと。もう1ピッチ登って、ようやくクライミングを終えました。後から3人も登ってきて、皆で握手しました。快晴で、山頂に雪をいただいた富士山がはっきり見えます。
 そこから、しばらく登ると稜線の縦走路に出て、すぐに北岳山頂に出ました。岩の西側には雪が付着しており、エビのしっぽと言うそうです。となりの間ノ岳も白くなっていまCimg1727す。仙丈岳も見えます。甲斐駒は山頂が雲に隠れています。肩の小屋・草スベリ経由で、白根お池小屋に戻りました。まずは無事に第四尾根を登れたことを祝ってビールで乾杯。テントの中で夕食を作りました。夜になると満月から一日たった月がきれいに浮かんでいました。

[下山]
 翌朝は6時に起きて、広河原に下山しました。お池小屋から広河原までは1時間20分ほど。芦安で温泉に入ったのですが、近くに人工のクライミングウォールを見つけました。上まで登りはしませんでしたが、いつか暇のあるときに登るのもいいかも。甲府盆地をクルマで走っていると、まわりの山々がほんとうにきれいに見えました。
  今回、北岳バットレスを登ったことで、岩登りの楽しさと厳しさがもっと分かったような気がします。

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