« 世は富士登山ブーム? | トップページ | 錫杖岳(後半)「P4ルーフ」 »

錫杖岳(前半)「注文の多い料理店」

17()

 18:15自宅発、19:20府中本町駅待合せ、23:25中尾橋駐車場着

18()

 4:15起床、5:00出発、6:55錫杖沢出合着・テント設営、7:30出発、8:30取付到着、8:50登攀開始、12:50登攀終了・懸垂下降開始、14:00懸垂4回で取付帰着、16:00テント帰着、18:30就寝

19()

 4:15起床、5:20出発、7:25 1ルンゼ登攀開始・その後下降、9:07登攀開始、14:00登攀終了・懸垂下降開始、15:25取付帰着、16:30テント帰着・撤収、18:30中尾橋P着、19:50松本駅、その後道の駅「南きよさと」へ

20()

 小川山・妹岩でクライミング 帰宅

【錫杖へ】

91820日の3連休を使って、北アルプスの錫杖岳(しゃくじょうだけ)に行ってきた。登ったルートは前衛フェースにある人気ルート「注文の多い料理店」と「P4ルーフ」。後述するが、計画ではP4ルーフではなく「じーやの大冒険」を登るつもりだったのだが。

 錫杖岳は、登ったという周囲の人達の話を聞いていたので、自分もいつかは行きたいと思っていた。なかでも、「注文の多い料理店」はよく聞くのでぜひ登ってみたかったのだ。

そこでフリークライミングによく一緒に行くK端さんに梅雨の頃に話したところ、「注文~」にはすでに二度登ったことがあるが、リードしていないピッチがあるので、秋になったら行こうということになった。せっかく遠くまでいくのだから、もう一つフリーのルートを登ろうということで、「じーやの大冒険」にも登ることにした。

 そうして出発の日を迎える。行き先が岐阜県ということでいつもよりずっと遠いので、待ち合わせ時間を早めにして府中本町駅に金曜日夜7時半とした。中央道を松本ICで降り、安房トンネルを経て新穂高温泉へ。新穂の少し手前の中尾橋を渡ったすぐ右手に無料駐車場があり、そこに駐車。夜11時半前には着いた。すぐにテントを張って寝る。

【北沢側フランケ「注文の多い料理店」】

 まだ暗いうちに起きだしてテントをたたむ。ヘッドランプを点け、槍見温泉の脇を通って少し歩くと山道に入る。しばらくはクリヤ谷右岸側の登山道を歩くが、途中で沢を渡り左岸側を歩く。沢は石伝いに渡れる。対岸の山にごつごつとした岩峰が見えるようになるが、それはまだ前衛フェースではない。もう少し歩くと、その前衛フェースがどーんと現れる。朝日を受けた岩壁がそそり立っている。おお~、カッコいい。早く登りたい。

Imgp2659 

 対岸にクリヤ谷に合流する錫杖沢が見えてくる。真横に錫杖沢出合が見えたところで、出合に下りて行く踏み跡の入口がある。すぐに狭い幕営地に出る。そのすぐ下や対岸にもテントを張れる場所がある。幕営地とってももちろん正式なテント場ではない。すぐにテント張って、登攀に持って行く装備をまとめる。水はクリヤ谷ではなく、錫杖沢から採ったほうが良いとのこと。Imgp2664

 装備をまとめていると3人組が来た。そのうち1人はK端さんの知り合いのようだ。こんな山奥でも知り合いに会うのだから、クライマーの世界は狭いものだ。クライミングジムが次々とオープンして通う人が増えても、岩場のルートを登る人はそのうちの何割だろうか。ゲレンデならともかく、曲がりなりにも本チャンで知っている人に会うのは、本チャンに行く人がさらにずっと少ないからだろう。

 初日に登るルートは「注文の多い料理店」。5人で一緒に取付に向かう。錫杖沢の左岸にある樹林帯の中の道を登って行く。樹林帯を出て沢沿いを歩くところもあった。樹間に岩壁が見えてきて、やがて岩壁下部に出る。出たところで踏み跡は左右に分かれているが、注文のある北沢側フランケは左手に進む。左方カンテらしい稜線を廻り込んだところが北沢側フランケ。ルート図と照らし合わせて、注文のラインがだいたい分かった。天気は雲が少しあるくらいで晴れていて上々。Imgp2669

 すぐにクライミングシューズを履きダブルロープを結ぶ。いちおう手の甲にテーピングしたのだが、K端さんの話では注文ではテーピングするほどジャミングする場面はないという。3人組は時間がかかるからと我々を先に譲ってくれた。幕営地を我々よりも早く発った2人がいたのだが、他のルートに行ったようで、注文にはまだ誰も取り付いていない。

注文は3ピッチ目で5番のカムが必要ということで、4番までしか持っていない私は知り合いに借りて来た。ルート中の核心でもあるその3ピッチ目をK端さんはリードしたことがないというので、奇数ピッチはK端さん、偶数ピッチを私がリードすることにした。

■注文の多い料理店

1P()K

8:50登攀開始。大量のカムをぶら下げてK端さんが登り始める。上部に見える大テラスを目指してジグザグと登って行く。3人組の話では、前日は雨後で濡れており、登るのを見合わせたという。ところどころ濡れており、私がリードする2ピッチ目も少し濡れているように見える。フォローで私が続く。特別難しいところはない。ボルトがしっかり打ってある。各ピッチのグレード表記は「日本の岩場」に拠る。

Imgp2672

2P():ミノル

10mくらいの直上するクラックを伝い、そこから左上するラインのようだ。左上方のハングした岩のあたりでピッチが切れそうだ。この出だしの直上クラックがけっこう大変だった。ところどころ濡れているので緊張する。小さなカムを決めながら奮闘。なんとかこのクラックを抜けると一安心。写真を撮ってもらってから易しい左上部分を伝い枯木テラスへ。どこに枯木があるのかは確認できず。Imgp2673

3P(+)K

 核心のピッチ。テラスの頭上すぐに岩がかぶっており、そこを右から行くようになっている。かぶった岩とフェイスの間に持ってきた5番など大きめのカムを決めながらK端さんが登って行く。そこを越え少し行くとビレイ点があるようだ。私もフォローで続く。ここまで来ると岩はよく乾いている。フォローの安心感もあるが、カムを回収しながら快適に登る。

Imgp2677

Imgp2679

4P(+):ミノル

 3P目と似た感じで岩がかぶっているのだが、登りだしてみると大して難しくない。あまり覚えていないのだが、ワイドクラックを伝って行く。むしろ2P目のほうが難しいくらいだった。

Imgp2688

5P(+)K

 出だしで凹角を登って行くルートだったと思う。そのあと、K端さんは随分と登ったようで、右からの左方カンテルートと合流するようなラインを採っていた。ルート図には最後6P5mハングとあるが、どこがハングなのか分からなかったが、ピッチの長さからしてこの部分も登ってしまったのかもしれない。これで注文のルートとしては終りなのだろうが、頭上に薄いフレークのあるようなフェイスが続いていて、その先でようやくブッシュ帯になっているようだ。Imgp2689

6P(+):ミノル

 このピッチは左方カンテの最後のピッチなのかもしれないがよく分からない。たたくとパコパコと軽い音がするフレークを使って登る。こんなフレークにカムを決めたところで、落ちたらフレークが砕けそう。それでもホールドは豊富なので快適に登れる。スリングの掛った大きな木で終了する。さらに岩がちなところが少し続いているようで、別パーティーがそこを降りて来たのだが、実質の登攀はこれで終わりのようだ。私はどのピッチでもテンションすることなく登れた。全体的にグレードもラインの読みも思ったより難しくなかった。Imgp2692

 懸垂下降では途中ロープが二度も引っかかってしまった。上から降りてくる他パーティーにロープを取ってもらって助かったが、注意が必要だ。最初の懸垂で左方カンテ側にある大テラスに降りて行ったのだが、そうではなく注文のライン通しで降りたほうが良いかも。支点もあるんだし。4回の懸垂下降で無事取付に戻る。よし。

 3人組も降りてくる。荷物をまとめて、翌日登る予定の「じーやの大冒険」の取付を偵察してからテント場に戻ることにした。左方カンテの取付を過ぎ、踏み跡を辿ると切り立ったところで行き止まる。K端さんの話ではここが1ルンゼらしい。じーやの取付は3ルンゼだから、もっと先のはずなのだが、踏み跡が見つからない。3人組の話では、テント場からの道からすぐのところから3ルンゼに上がる道が別にあるのだという。探しているうちに疲れてきたので降りることにする。テント場がすぐ近くまでというところで、左手に入る踏み跡入口を発見。どうやらこれが3ルンゼに続いてるようだ。

 翌日行く道の目星も付いたし前夜の寝不足もあるので、食事を済ませ早々に寝袋に入った。その夜は思ったよりも寒くなかった。空には星が輝いていて翌日の天気も期待できそうだ。

Imgp2695

« 世は富士登山ブーム? | トップページ | 錫杖岳(後半)「P4ルーフ」 »

アルパインクライミング」カテゴリの記事

コメント

懐かしい。8年くらい前、このルートに行った時、図らずもK端さんとT原さんにお会いして、いっしょに登りました。その時の事が思い出されます。K端さん、かっこいいです!!
あの時はお待たせしてT原さんの車に乗せていただいて帰京しました。

K端さんは注文を過去2度登ったことがあるそうですが、今回はまだリードしていない3P目をリードしたかったそうです。
ほんとに頑張ってました。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1219264/36898033

この記事へのトラックバック一覧です: 錫杖岳(前半)「注文の多い料理店」:

« 世は富士登山ブーム? | トップページ | 錫杖岳(後半)「P4ルーフ」 »

2016年12月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
無料ブログはココログ