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瑞牆山・カサメリでクライミング & 奥秩父・豆焼沢で沢登り 後編

1415日 豆焼沢で沢登り】

 荒川水系の沢は、5年前に自身2度目の沢登りとして行った水晶谷がある。けっこうハードな2日間だったと記憶している。このあたりでは昨夏、遭難者を救助するために向かった防災ヘリが墜落するという痛ましい事故があった。それを取材に行った記者二人も遭難死するという三重遭難の現場だ。

 豆焼沢は水晶谷、古礼沢、ブドウ沢のある滝川本流とはずっと下流で出合う沢だ。HN田さんは以前にも遡行したことがあるというが、その際は天気が悪かったことも有滝はほとんど巻いたという。

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[初日

]

 出会いの丘にあるヘリポートからワサビ沢を下降すれば豆焼沢の下部を省略することができるが、せっかくだから滝川本谷の豆焼沢出合から遡行する計画だ。入渓点へは、国道を秩父方面に歩いて某所から斜面を降りて行くのだが、行く人はこの下降地点をご自身で見つけてほしい。以前水晶谷に行く際に下降したところとほとんど近いはずだが、今回はよく踏まれた踏み跡を見つけた。これを知っていれば滝川本谷への下降はスムーズだ。踏み跡をたどって行くと作業道を横切る。さらにすぐ下に流れが見える。沢に出たところは出合ではなく、豆焼沢だった。午前8時。出合はすぐ近くのはずで、作業道を少し下流に歩いてから降りれば良いはずだ。

遡行図として参考にしたのは例によって

「東京起点沢登りルート120(宗像兵一編著/山と渓谷社 2010年発行)という沢登りのガイドブックだが、入渓点として紹介されているのはワサビ沢からなので、ここからワサビ沢の間は載っていない。

沢靴に履き替え遡行開始。ワサビ沢までの間は結構歩き、しかも巨大な堰堤を3つほど巻かなければならない。そういう点で面白いわけではないので、ワサビ沢から入渓して、この区間を省略するのも分かる。しかし、一度は歩いておかないとどんなところか分からないし、今回は2日間行程なので時間に余裕がある。

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上空に赤い豆焼橋が架かるところがワサビ沢出合だ。940分頃。ここから少し進んだところで二人が釣りを始める。特にK谷さんは釣り名人とのことだが、残念ながらこの時の釣果はなし。30分ほど釣りで過ごした後遡行を再開。ガイドブックにある①6m滝は左壁を登る。Imgp4226

やがて上空に黄色い雁坂大橋が架かる②ホチの滝25mが現れる。ここは右岸にある巻き道を使う。豆焼沢の巻き道は全般的に明瞭で歩きやすい。Imgp4230 Imgp4235

続く③5m+3mがクライミング的には一応今回のハイライト。下部5mは右壁に残置スリングが見えるのだが、水流を乗っ越すのがちょっとキビそうだ。二人は巻こうと言うのだが、試さずに諦めるのはもったいない。残置ハーケンにかかるスリングに手を伸ばすと届いた。左手の水流を越えるのももしかしたら何とかイケるかも知れない。上部のホールド次第だが。2本のスリングのうち1本をナイフで切り捨て、自分のヌンチャクをかけてランナー兼A0用として、そのヌンチャクをつかんで身体を引き上げる。残置ハーケンは持ち堪えてくれている。水流脇の岩壁のホールドをつかみ、水流の中に足をつっこむと思ったより足が流されず、イケると感じた。そのまま左上に乗り込み左側に移る。よかった。上部に大きな倒木がたてかかっており、これに長いスリングをかけてフォローをビレイする。Imgp4236 Imgp4238

二人も水流にビショビショになりながら続く。狭いビレイ点から上部3mもいちおうロープを結んだまま、再び私がリード。短い乗っ越しなのだが、K谷さんが持ってきたカムをせっかくだから使った。ばっちり効いている。

小滝を越えて進んで行くと、④5m+5mトオの滝が現れる。下段はしっかりホールドを探しながら行けば水流の左側を登れる。試しに取り付いたらそのまま登れてしまったので、ロープを下に投げて、まずはザックを引き上げてから空身の二人をフォローした。上部は左側が階段状で易しい。

ここから先1時間ほどの行程は遡行図での現在地がよく分からないのだが、やさしいところを進んで行ったと思う。Imgp4249 Imgp4254

そうすると⑤滝450mというのが現れた。ここを登るには相当の覚悟と準備が必要らしいので、今回は当然パス。Imgp4258 これまたよく踏まれた巻き道を使う。

どこの巻き道だったか、途中で鹿の全身骨格の白骨を発見。頭骨や足の骨だけなら他の沢でも見かけたことがあるが、ここまで揃っているとは。誰かが散らばっているのをわざわざまとめて置いたのかな。Imgp4260

その後も小滝を登ったり、大きめの滝は巻いたりしながら、午後4時にビバーク地に到着。岩の上に鹿の角が立てられている場所だ。HN田さんは前回やはりここで泊まったという。

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HN

田さんがタープを張ってくれる。K谷さんは夕食のために上流に釣りに行ったがこれまた釣れなかったようで、戻って焚き火を熾し始めた。

私はというと焚き火の枝拾いはやったが、身体の不調が水に濡れたことでガタガタと震えが止まらなくなってきた。持参した乾いた服に着替えても寒いので、ダウンシュラフを服と雨具の間にぐるぐると巻いているといるとだんだん暖かくなってきた。そういうわけでほとんど役立たず状態だったのだが、滝で頑張ってリードしたことで勘弁してもらおう。焚き火を熾し、夕食の準備が進むうちに雨がポツポツと降って来た。ザーザー降りにはならなかったがタープの下に逃げ込んでHN田さんが作ったゴーヤチャンプルーを食す。そのうち私はうたた寝をしてしまったようだが、暗くなった7時半頃再び起きたところでタープの下に三人並んで横になって寝ることにした。寒がりの私はエアマットをしっかり敷いて、先ほどのシュラフにシュラフカバーをかけて寝た。これでさすがに寒い思いはせずに済んだ。

[2

日目]

 6時起床。朝食はパスタ。

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 今日の行程で難しいところはないはずだ。⑨スダレ状50mは流れの真ん中を登って行く。小さなゴルジュを抜けて行くのは快適で楽しい。Imgp4286 Imgp4289

 場所は忘れたが、高めの岩を乗っ越す場面があった。K谷さんが乗り上がれそうにない様子のところ、HN田さんが下にかがんで何やらやろうしている。スポットでもするのかなと思ったが、ショルダーつまり自分の肩を踏み台にして登ってもらおうというものだ。ショルダーというのは知ってはいたが自分ではやったことがなかったので、ここは私が交代して二人に先に登ってもらった。こういう発想が臨機応変にできるのが沢登りでは必要だと気付いた。ほとんどしゃがんだ状態だったが、人の足の荷重を肩や首の後ろに受ける感じは体験できた。もっと高い乗っ越しでは、下の人が直立した状態で、その上に立つということもあるだろうから、その際はまずは肩の上に立ってもらって、下の人が立ちあがるのかもしれない。

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 やがて右手にガレがあるところで本流から左手の枝沢に分ける。本流はガレ気味なので、左手の緑に苔むした沢のほうが階段状で登り易そうだ。Imgp4304

 ガイドブックにあるとおり、やがて給水タンクが現れた。コンクリート製の箱だ。

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 ここを横切る登山道というのが最初見つけられなかったのだが、タンクの下流20mくらいのところを横切っていた。940分頃。ここで登山靴に履き替える。空は曇っているようだ。登山道をたどって行くと雁坂小屋に着く。誰もいない様子。

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 下山路の黒岩尾根ではキノコ博士のHN田さんが見つけたキノコを解説してくれる。

 写真は取らなかったがチチタケというのは、傘をちぎると断面から乳液状のものがにじみ出てくるので、この名があるという。生でも食べられるというので、ちょっと食べてみた。味は特にない。

 マスタケというキノコは、魚の鱒の肉の色に似ているのでこの名前が付いたという。たくさん食べるとお腹に良くないというので採取せず。Imgp4317

 ハナビラタケは、HN田さんも実物を見るのは初めてということで、家で食べてみるというので採取。

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 倒木にたくさん生えていたのはツキヨタケということで、夜に光って見えるという。近くだと新聞の文字も読めるくらいだという。ツキヨタケの見極めは、割くと根元の部分が黒くなっているという。確かに黒い部分がある。ツキヨタケは毒キノコとのこと。

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 タマゴタケを発見。傘が開ききっておらず良さそうだ。タマゴタケは昨夏やはりHN田さんに教えてもらって覚えたキノコで、私でも見極めがつく。斑点のない時の毒キノコのベニテングタケと間違えやすいそうだが、軸がオレンジと黄色の斑のツートンカラーで一見毒々しいのがタマゴタケだ。土を掘ると根元に白い袋がある。私が持ち帰って食べることにした。Imgp4323

 水晶谷方面に降りられそうな踏み跡があったり、登山口近くの分岐には昨夏のヘリ事故を受けて注意喚起の立て看板があった。Imgp4324

 延々と歩いて林道に出る。さらに歩くとトンネルの脇に出て豆焼橋の向こうに出会いの丘が見える。

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 こうして1345分くらいには車に帰着。

 ちょうど同じ頃に沢登りスタイルの男性二人も戻って来た。我々と同じく前日から車が停めてあった。滝川本谷を歩いたという。

 運転は再びHN田さん。道の駅大滝にある温泉に入り、ソフトクリームを食す。なんだかんだと時間が過ぎ、夕食を途中で食べることにする。私が以前一度入った悦楽苑という食堂に入った。店のご主人の趣味か、釣り道具などがたくさん飾られている。ここの食事はけっこう大盛りだ。ミソラーメン600円を注文したがモヤシが山盛りで満腹になる。Imgp4330

 こうして今回の沢登りは終了したが、体調を整えて臨まないといけないとちょっと反省。というより困るのは自分自身だ。

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