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足尾 ウメコバ沢 中央岩峰 クライミング第2回 「右岩壁・右ルート」・「正面壁・直登ルート」

 土日に行ったばかりの足尾に914()にまたすぐ行くことにした。今回の同行者は今夏沢登りに一緒によく行ったHN田さん。HN田さんからどこかマルチピッチのルートに行こうとの話があった頃に、足尾に行く話も出てきたので、私としては二度目に行く時はアプローチなども分かっているはずだから行き易いだろうと思ったわけだ。そこで先の週末では、同行のIS見さんが凹角ルートダイレクトやチコちゃんを登ろうという考えのようだったので、ネットでの記録の多い右岩壁・右ルートを今回の目的にした。さらにこのルートが早く登れてしまえば、残った時間でもう一つ3ピッチほどのルートも登ろうとも考えた。

 13日の火曜日夜、HN田さんと待ち合わせ、関越道~北関東道を経て、深夜0時頃に銅親水公園に到着。睡眠時間を4時間取ることにして、翌朝はまだ暗い午前4時半に起床することにして、すぐにテントを張って仮眠。

 前回アプローチでバテバテだった私だが、今回は日帰りであることに加え荷物も余計なものはぐっと削ったつもりなので、普通に背負って歩けるくらいで収まった。先日歩いて様子がすっかり分かっている荒れた林道を休憩なしに歩いて行く。Imgp4444

 午前7時にはウメコバ沢出合に到着。私は持参した沢靴に履き替えたのだが、沢靴を忘れたHN田さんは裸足で徒渉。しかし先日よりは水量がずっと少なかったので、わざわざ沢靴を持って来なくても良かったかも。ウメコバ沢に入ってからもうまく石伝いに歩けばHN田さんのように靴を濡らさずに登って行ける。Imgp4447 Imgp4449 Imgp4451 Imgp4454 Imgp4456

14()午前「右岩壁・右ルート」】

右ルートの取り付きは文字まで書いてあって分かりやすい。到着後すぐに登はんの支度をする。私は核心らしい4ピッチ目をリードしたかったので、奇数ピッチをHN田さん、偶数を私がリードすることにした。

私のナップザックに2人分の飲み物や食料と下降用にHN田さんの靴を入れる。先日もそうだったが、私は一日中履いていても痛くならないくらいゆるいクライミングシューズを履いているので、それで下降することにするので靴は持って登らない。午前820分過ぎに登はん開始。表記グレードは前回同様、ネットで見つけた「足尾讃歌」から拝借。

1P目(Ⅳ):凹角を登っていく。テラスっぽいところに出るが、HN田さんはさらに一段登ったところでピッチを切ったようだ。Imgp4461

2P():ルート図のコメントにも書いてあったが、どこでも登れそうなところを適当に登って行く。木の根元でピッチを切るとあり、この木のことだろうと思われる木は確かにあったが、そこはスリングを巻いてランナーとして通過。さらにちょっと悪い箇所をこなした先でブッシュに入るのでそこでピッチを切った。

3P()2P目で私が長く登ったせいで、HN田さんのピッチはほとんどブッシュ帯の中を行くだけとなってしまった。右岩壁の取り付きに新しめのボルトが1本打ってあり、そこでピッチを切る。易しいのでHN田さんは肩がらみで時間を節約。よい判断だと思う。カムやスリングで何カ所も支点を取ってがっちりビレイ点を造るのはもちろん大切なことだが、明らかに易しいところでビレイ個所も安定していれば、こういうほうが時間を節約できる。コンテで登ってしまっても良いくらいの箇所だ。

 余談だが、アルパイングレードはよく分からないが、全般的にⅢ~Ⅴ級と記載されていても、体感的にはもっと易しく感じる。例えば昨秋登った錫杖の注文の多い料理店で、あるガイドブックに記載されているグレードは同じでももっと厳しかったと記憶している。

4P():いろいろな記録にはラインが3本あるとあり、それがどれなのかよく分からない。ボルトのずっと右手には大きな凹角があり見上げると灌木がたくさん生えていてあんまり楽しくなさそうだ。凹角の中でさらに2本に分かれているようにも見える。

 一方、ボルトの少し左手にも凹角がある。出だしに取り付くにはブッシュ帯の足元が切れるので、岩をほんの少しトラバースしてから凹角を直上する。カムや灌木でランナーを取りながら快適に登っていける。15mほど登ってから左のフェイスに出ると書いてあったが、確かにそんなライン取りになるので、登った凹角は正しいようだ。ちょとしたテラス状だったと思うがそこでピッチを切る。Imgp4470

5P():見上げると凹角の左手に幅広の割れ目がある岩が見えるので、そこを目指してHN田さんがリード。後半も凹角だったと思う。Imgp4480

6P目:ガレた斜面を登る。安定したところで枯れた大木で支点を取り肩がらみでビレイ。この斜面は岩屑だらけで落石には注意すること。あとで私はイヤというほど痛感することに。

 ロープを解いて中央岩峰の頭に向かう。まだ午前11時半前だ。登はん時間は3時間。けっこう良いペースで登れた。これなら同じ長さのルートをもう1本登れる。つまり正面壁の直登ルートだ。セルフタイマーで記念写真を取ってパンを食べてからすぐに下降に移る。懸垂ではHN田さんが先に降りる。

14()午後「正面壁・直登ルート」】

ガレ場を慎重に下り、右ルートの取り付きに置いた荷物がすぐ近くに見えるが、そこには戻らずに直登ルートの取付を探すために樹林帯の中に入る。先日登った凹角ルートダイレクトの取付を確認して、そこより左手にあるはずの直登ルートを探す。1P目の途中に切り下部があるはずなのだが、HN田さんがそれを見つける。取付はここだ。この直登ルートは、日本登山大系4東京近郊の山(白水社)には正面ルートと記載されているルートのようだ。1245分頃、HN田さんのリードで開始。

1-2P(Ⅳ+・Ⅴ+):上方に見える切り株を通り過ぎ、凹角を登って行く。HN田さんはここを一気に2ピッチ分登った。もちろんそのままではロープが足りなくなるはずだが、どうして登れたかと言うと、ビレイしながら私もじわじわと登っていたからだ。登りながらも、当然ビレイのためのロープは手放さないし、こんなことをやるのは自分が絶対に落ちない易しいところだと判断しているからだ。本来の2P目はⅤ+と難しそうなところがあるので、HN田さんがそのあたりにいる時は、動かずに止まってビレイした。HN田さんも急いで登る理由があって、それというのが、HN田さんの所属山岳会の下山報告の期限が夜8時までと早いことにある。さっさと登って下山して、ケータイの電波の入るところから電話しないといけないのだ。Ⅴ+のセクションのクラックは確かに厳しかった。セカンドの私はテンションせずに登れたが結構大変だった。HN田さんはカムを掴んでのアメリカンエイドで突破したという。これで時間的にはかどったはずだ。Imgp4488 Imgp4491

3P(Ⅴ+):私のリード。ルート図のコメントにはプアプロとあるが、確かにナチュプロがきめられる箇所がほんの少ししか見当たらない。右から左へと登り左上すると外傾したテラス状に出る。ここの右寄りにステンレスのボルトがあり、そこを目指して短いスラブ状をあがり、左手側に寄ってビレイ支点をカムでこしらえる。このピッチも厳しかった。

4P():すぐ左側のカンテが凹角状になっているので、そこをたどりどんどんと登って行く。リードのHN田さんは50mロープいっぱいに登ったようだ。

5P(Ⅳ+):登るとガレガレの傾斜に出る。斜面に乗った石がみな不安定で、長さ50㎝以上はあろうかという石を踏んだ時にその石を落してしまった。やばい!斜面を滑り落ちて行く石を停めることなどできず、下に向かってラク~ッ!!と叫んだ。下でビレイしているHN田さんに当たっていないことを祈る。とにかくこのガレ斜面は悪過ぎる。より慎重になって這うように登ってゆき灌木でビレイ。ロープが繰り出されていたということはHN田さんは無事のようだ。ほっ。HN田さんが登って来る。聞くと、私が何か叫んだのが聞こえたので、落石だろうと思い岩陰に寄ったが、落石そのものは見えなかったという。Imgp4498

6P目:灌木帯の中の岩をたどって中央岩峰の頭直下まで登る。私はセカンドで続いたが、最後に岩を乗っ越すところで、目の前に墓石大の石があったので、それを抱きかかえるように持った瞬間、その石がわずかに動いた!やばい!呼吸が止まる。右後ろに身を避けたその刹那、その大きな石は乗っていた岩にゴツンと当たり、さらにさきほど登って来た20mほど下に見えるガレ斜面に落ちて行きドカドカとものすごい音を立てている。そしてその先のウメコバ沢の谷底に向かって見えなくなったと思ったら、谷中に響き渡るようなドカーン!という爆発音が聞こえた。間一髪助かった。

登り自体は易しいところで、身をかわせるくらいのスペースがあったので良かったが、もしかかえた石が自分の身体にそのまま乗っかってきたら、少なくとも足はつぶされていただろう。死んでもおかしくないし、大けがは免れなかった。身体から汗が噴き出す。墓石が乗っていたところから、すぐ下の岩にぶつかったのはわずか数10㎝ほど下なのだが、ぶつかったところが白く欠けている。そして火薬のような匂いがただよっている。おそらくぶつかった際に火花が散ったはずだ。墓石が乗っていたといっても、傾斜したところに微妙なバランスで乗っていただけなのだ。ちょっとしたことでいつかは落ちていたはずだ。今後他のパーティーが登った時にこの墓石を触って事故を起こすようなことがなくなったのは、良かったのかも。

 少し上で、石が落ちる様子を見ていたというHN田さんのところにたどり着きロープを解く。特大サイズの石を二つも落としてしまって、精神的にちょっと疲れた。再び中央岩峰の頭に立つ。登はん時間は3時間20分ほど。今回もけっこう良いペースだった。時刻は午後4時をまわった。HN田さんの下山報告期限の夜8時までに親水公園の駐車場に戻り、ケータイの電波の入るところまで車で戻らなければならないのだが大丈夫そうだ。

 再び懸垂下降、ガレ場を下降し、右ルートの取付で沢靴に履き替え荷物をまとめる。ウメコバ沢を下降して松木川を徒渉する。荒れた林道を引き返すうちにだんだんと暗くなってきた。休むことなくずんずんと歩いて行く。真っ暗になった夜7時頃に親水公園の駐車場に到着。疲れた~。

 通洞駅の近くにある若竹食堂に寄って夕食。ここは先日来た時はまだ準備中で入れなかったのだ。

Imgp4505

 この後はずっとHN田さんに運転してもらった。くたくたに疲れて眠い私にとっては本当にありがたかった。一日に2本のルートをさくさくと登れて、落石のことも含めて忙しくも充実したクライミングとなった。HN田さん、本当にお疲れさまでした。

Imgp4499 

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