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明星山P6南壁 クイーンズウェイ [9月のクライミングツアー③]

9/14()夜~9/18()  9月のクライミングツアー

 ツアー4日目。甲斐駒赤蜘蛛、坊抱岩と経て、明星山まで北上してきた。明星山は私もHN田さんも昨年10月に初めて訪れ、その際は初日にフリースピリッツを、2日目に左岩稜を登っている。

しかし、後述するが、フリースピリッツに関しては、中央バンドまでの前半部は、そもそも別のルートを登っていたらしいことが今回判明した。

今回登ろうとしているクイーンズウェイの取付から登り始め、どこをどう辿ったのかクワトロに入り、それからフリスピにつながって行ったようだ。後半部は間違いなさそうだ。ということで、フリスピを完全には登っていないことを告白しておこう。また登りに来る理由もできたし、まあいいか。

③ 9/18()  明星山P6南壁 クイーンズウェイ

 今回、クイーンズウェイを登るにあたり、私が言い出したこともあり、私が全ピッチをリードすることにした。ルート図によると、いちおうの核心は2ピッチ目の5.10aだ。中央バンドから後半にも5.85.93ピッチ続く。

 普段マルチピッチを登る際に履いているゆるゆるのクライミングシューズではちょっと心許ないので、きつきつだけれどミウラーVSを履いていくことにした。ピッチごとに脱がなければ、とても耐えられない。

 少し明るくなってきた5時過ぎに駐車場を発ち、ヤブに覆われた踏み跡を小滝川に向かって下って行く。川の水量は少なく、飛び石伝いに難なく対岸へ。河原を下流側に少し歩き、クイーンズウェイの取付きを目指す。

 前述したように、この取付探しで少し迷う。ルート図と照らして、クイーンズウェイのラインがあるらしき辺りは、昨秋フリースピリッツとして取り付いたところと同じだ。二人であれこれ確認するうちに、HN田さんが、フリスピの本当の取付きはもっと左下の河原に近いところであって、フリスピと思って取り付いたところが実はクイーンズだったのではないかと言い出した。これを聞いて、ルート図と実際の岩場の形状が頭の中でパタパタと組みあがった。HN田さんの言うとおりだ。ということは、クイーンズの核心ピッチとなる5.10a2ピッチ目は、前回HN田さんがリードしてすでに登っているところだ。気合を入れてミウラーを用意してきたが、ちょっと拍子抜けした。

 じゃあ、あとはどんどん登るだけだと気持ちを切り替えてロープを結ぶ。フリスピはまたそのうち登る機会を作りたいものだ。

各ピッチのことは、赤蜘蛛の時ほどは詳細に書かない。ピッチ数が10数と多いので、あまり印象に残っていないところもあるので。前述したとおり、私がオールリードして登った。登り始めたのは6時過ぎだったろうか。ご苦労だけれど、サブザックはHN田さんにずっと背負ってもらった。

1P(35m-):ほとんどランナーが取れない斜面を、左上方に見えるハング下に見える視点を目指して登って行く。

2P(25m5.10a):左頭上のハングっぽいところをカムを極めながらフリーで越える。

登って行って、草の生えたホールドに左手をかけると前腕に痛みが走った。そして、草の中から何匹ものハチが出てきた。刺されたっ。草の中にハチの巣が会ったのかどうか分からないが、腕を見ると2カ所ほど刺されたようだ。大きくて凶悪なスズメバチではなく、それよりも小さいが姿形は似ている。

はるか下でビレイしているHN田さんからも、ハチがわ~んと飛んでいるのが見えたという。私はそこから右方に行ったところでピッチを切る。この日は刺された前腕は腫れなかったけれど、帰宅した翌日になって腫れだし、結局医者に行くことになった。

3P(30m-):省略

4P(40m):省略

Imgp5983

5P(30m):下部城塞の切れ目のようなところを越えたような。

6P(Ⅲ∔~Ⅴ-):中央バンドを登ったところまでルート図上3ピッチのところを2ピッチで行った。

7P(-~Ⅱ・Ⅲ):前ピッチから続いて、左上に向かって少し登ると、中央バンドのガレガレ地帯に出る。壁際に沿ってさらに登って行き、フリスピにつながる辺りまでロープを目いっぱい伸ばしてピッチを切る。見つけた残置ハーケンを支点にするも、ちょっと不安。

Imgp5984

8P(40m5.8):ここから、フリスピは右上していくのだが、クイーンズは真上に登って行く感じ。ずっと上にもハングが見える。登って行くと、ところどころ残置ピンがあり、ラインは正しそうだ。

Imgp5985

9P(30m5.8):ここも5.8くらいなのだろう。

Imgp5986

10P(40m5.9):上方にハングした岩が見え、そこを右から巻くらしい。直上からそのハング下を右に巻く時に、左手で持った岩がぼこりと外れて谷底に落ちて行った。回り込むところでは残置ピンがなく、ラインを見失いがちだが、ハング先を左にトラバースすると、ペツルの打たれた支点がありホッとする。

Imgp5990

11P(35m):後半部の核心ピッチを越えたので精神的に楽になった。登って行って、少し左にトラバースしたところに太い木があり、そこで横になれる程度のスペースがある。木陰で座り込んでセカンドをビレイする。もうすぐ終わりだ。

12P(20mⅡ・Ⅲ):最終ピッチ。ガレ場と岩の間を越えて行き、岩の尾根状に出たところでピッチを切る。下を見ると、下降路らしき踏み跡が見えるから、ここで終わりで良さそうだ。HN田さんが登ってきて登攀終了。時刻は13時過ぎ。7時間で登ったことになる。

 こうして、クイーンズウェイを登り終えることができた。喉が渇いていて、早く下山して思い切り水を飲みたい。靴を履き替え、ダブルロープ2本を入れたサブザックを背負う。登攀そのものも疲れたけれど、何よりも直射日光に当てられてその暑さにやられた。台風の影響がなければ、昨年10月ほどとは言わなくても、もう少し涼しい中で登れたかもしれない。

 下り始めてしばらくは私がザックを背負っていたが、私がヨレてきたのを見かねたHN田さんが荷物を背負ってくれた。下に向かって右へ右へと踏み跡を辿って行くがこれが長い。昨年も歩いていて分かっているとはいえ疲れる。ずっと下っていって、送水管が見えたところで、水が流れているところがあった。渇きに飢えていた私は、手ですくって何回も飲んだ。ふう、これでとりあえず落ち着いた。

 小滝川の河原に降り立つと、HN田さんが昨秋見つけたという化石に覆われた石を探すことになった。HN田さんの記憶を頼りに石を探す。見つからずに諦めかけたところで、その石を見つけることができた。前回は私は見なかったのだが、こうして見てみると長さ数cmの大きさの貝だか何だか分からない生物らしき白い化石が石の表面にびっしりと埋め込まれたように浮き出ている。写真に収めておく。

Imgp5994

 ヤブ漕ぎに苦労して、ようやく車道に出る。駐車場に戻る途中、我々が登っているのを見ていたという観光客に声をかけられた。車で明星山を離れたのは午後3時半くらい。東京への帰路が長いのでのんびりもしれいられない。

途中、小谷村の道の駅にある温泉で汗を流す。ああ、さっぱりした。ソフトクリームもおいしい。

 夕食は、大町市の国道沿いに見つけたカイザーという名前の定食屋さんで。鹿肉ステーキ定食1,500円というのを食べた。出てきた鹿肉は北海道のもの、つまりエゾシカの肉らしい。以前、知床をサイクリングした時に、道端でたくさんの鹿を見かけたけれど、あの鹿というわけだ。

早朝にお弁当を食べて以来、水分とソフトクリーム以外摂っていないにも関わらず、疲れ過ぎて食欲がわかなかったが、いざ肉を目の前にするとガツガツと食べられた。興味のある人はこのお店に行ってみては(長野県大町市俵町1851大糸タイムスビル1階、電話0261-22-8804)

 豊科ICから中央道経由で帰ることにしたのだが、道中長いので、高速道路の区間でHN田さんに運転を替わってもらった。途中、大雨で前がよく見えないくらいだった。東京は相当降ったようだ。HN田さんを家に送ったのは日付を回ってから。それから自宅に帰り、横になれたのは深夜2時になってからだ。疲れた。

 翌日はもちろん朝から出勤したが、疲れていて一日を乗り切るのが長く感じた。ちょっと欲張った計画ではあったけれど、赤蜘蛛ルートにクイーンズウェイとそれぞれに登り応えのあるマルチピッチルートを2つも登れたし(継続、とは言わないのかな)、坊抱岩にも行けたということで、充実した4日間のクライミングツアーとなった。おしまい

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