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雪に埋まる二子山(成人の日の3連休)

2013.1.12(土)~14(月)
 成人の日の3連休は、3日間とも二子山で登った。晴れてぽかぽかと暖かかった土日から一転、月曜日はすごい降雪。帰る時には雪で林道が埋まってしまい、山の中から皆で力を合わせての脱出劇となった。

■12日(土)
 まだ暗いうちに家を発って、秩父~小鹿野経由で一路二子山へ。よく晴れて今日は暖かくなりそうだ。二子の駐車場に着くと、Mぽりんさん達もちょうど到着したらしく、合流して弓状へ。悪魔とノースを途中まで登ってアップとする。

○「振り返るな」5.13a(通算15~16便目) ×
 クリスマスイヴからトライを始め、年末年始もあれこれムーブを探り続けた「振り返るな」に引き続き取り組む。ムーブを固めることも大切だけれど、固めたムーブをつなげて核心部をこなせられる力をつけなければレッドポイントは厳しそうだ。
 私はアップを済ませるとすぐに振り返るなにトライすることにしているので、このルートに取り組んでいる何人かの人たちのうち、だいたいいつもトップバッターになる。

 この日の1便目も(リングボルトの1ピン目を含む)6ピン目までは確実に登れたのだが、7ピン目のクリップホールドとなるコウモリ穴で右手薬指を切ってしまったようで、気がつくと血がだらだらと流れているし、ホールドにもべたべたと血をつけてしまった。
 年末年始にトライした際にも皮膚を切っていたのでテーピングしておくべきだったのだが、この便でさらにキズつけてしまったようだ。痛くはないのだが、だらだらと血が出てきて、指がべたついてきていしまうし、ホールドを血で汚すわけにもいかないので、核心部をほとんど試すことなく降りることにした。もちろん岩に付いた地は拭き取っておいた。つぎはテーピングするのを忘れないようにしないと。

 2便目。7ピン目クリップ後、左大穴や右手でのガバ中継して、右トラバースに行くために右手ガバピンチから、そばのアンダー穴に左手を挿すところが大変で下から続けてはできない。
 チョンボしてトップアウトするも、このアンダー穴取りから右カンテ取り、さらに最終9ピン目のあるコルネのてっぺんを取るまでの一連のパートが続けてこなせるようになるのだろうか。

 振り返るなは2便までにして、残った時間で「二子フリーク」5.11cをやることにした。このルート、二子に通い始めた先々シーズンからたびたびトライしているのだが、いまだに登れていない。この日も2便出したのだが、結局RPできず。私にとっては本当にお買い損な5.11cのルートだ。
 日帰りのMぽりんさん達と別れ、明日はI澤さん達と待ち合わせることになっているので、今夜はどこかで車中泊でもしようかと思っていたところ、SI藤さん、S藤さん、K暮さんの3人が下吉田に泊まるそうで、加わらせてもらうことになった。SI藤さん達は、エ○ジー仲間らしい。
 いったん解散して、薬師の湯でお風呂に浸かり、やおよしで買い出ししてから下吉田に行くと、SI藤さん達も少し前に到着したようだ。キムチ鍋をご馳走になる。お世話になり、この場を借りて改めてありがとうございました。

■13日(日)
 SI藤さん達と二子に向かう。二子の駐車場に着いたときの気温は確かマイナス7℃と寒いけれど、今日も天気が良い。
 祠エリアには行かず、弓状へ。悪魔とワーカーホリック5.10bでアップして、さっそく振り返るなへ。

○「振り返るな」5.13a(通算17~18便目) ×
 この日の振り返るなは、トライする人が8人もいて順番待ちが長くなった。私もその一人だから混雑の原因なのだけれど、ちょっと多い。
 昨日出血した指にしっかりテーピングして臨んだ1便目は、SI藤さんにビレイをお願いした。核心に入るところで落ちる。トップアウトせずに下りる。
 I澤さんとT橋さんがやって来て、2便目はT橋さんにビレイしてもらった。例によって落ちて、壁から離れて戻れないのでロワーダウンしてもらうが、壁がかぶっているので取り付きに戻れない。このフォールで、目が回ってしまい気持ち悪くなる。
 ビレイヤーと同じ高さまで下ろしてもらったところで、O野さんにロープの反対側を投げてもらってそれを手繰り寄せて戻る。
 下から続けて登ったら実際はクリップできそうもない8ピン目にクリップしてあってもこれだけ落ちるのだから、7ピン目にクリップ後、8ピン目をとばし、核心をこなして9ピン目にクリップする直前に落ちたら、果たしてどれだけフォールするのだろう。10m以上落ちるかもしれない。

 目が回って気持ち悪くなってしまったので、3便目を出す気にならず、最後にホテル二子を再登して終了した。
 T橋さんは「蛇の道は蛇」5.12a、I澤さんは「おいしいよー」5.12cにトライしていた。
 翌日の天気予報がものすごく悪いので、今日のうちに帰ろうかと思ったけれど、I澤さんとT橋さんが下吉田に泊まるということで、私も一緒に泊まることにした。
 久しぶりに小鹿荘のお風呂に入り、やおよしで買い出し、カフェまいんでショウガ焼き定食680円を食べるというかつての定番コースをこなしてから下吉田キャンプ場へ。

■14日(月)
 7時頃に起き出すと、明け方から降り出したらしい雪が少し積もり始めている。朝食を食べたり支度をしているうちにも雪は積もってゆく。

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(↑朝の下吉田キャンプ場。雪が少し積もってきた)

 弓状の壁はかぶっているから、たとえ雪が降っていても登れるだろうということは分かるのだが、さすがにこの天気では行ったものかどうか考えあぐねていたけれど、I澤さんは行く気満々だし、こんな天気なら岩場はほぼ貸し切りだろうと思い直し、3人で行くことにした。セーブオンに至るトンネルの手前では、車が歩道の縁石に乗り上げていた。あちこちでこういう事故が発生しているのだろう。

★雪の弓状★
 二子の駐車場に向かうにつれて雪も少しずつ増えていく。民宿登人のところから林道に入ると、当然タイヤの跡はなく、我々が最初のようだ。スタッドレスタイヤと四駆が活躍する。駐車場の積雪はこの時10㎝ほど。

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(↑二子の駐車場。朝はまだこれくらいの積雪だった)

 しんしんと雪が降り続けている中、弓状に向かう。弓状のかぶった岩壁とその下は雪がないので岩と土がそのままの一方、樹林の斜面には雪で白くて、その対比がちょっと不思議な眺めだ。気温はマイナス0.5℃。時々温度計を見たけれど、岩場にいる間、この気温から下がらない代わりに上がることもなかったようだ。

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(↑アップで悪魔を登るT橋さん)

 アップは悪魔を2回登った。アップしていると、2人やって来た。我々以外にこんな天気でも来る人間がいるとのかと思ったら、N井さん達だった。しばらくしてK田さんも1人でやって来て、この日の弓状は結局6人。天気が悪いからジムに行くという考えではなく、かぶっている二子だからこそ登りに行くという発想だ。

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(↑イワヒバリ。かわい~)

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(↑おいしいよーにトライするI澤さん。なかなか良い絵が撮れた)

 一昨日と昨日に比べたら、寒いし冷たいけれど、しんしんと降る雪の中を登るのはちょっと幻想的だ。岩を登って下を見下ろすと、なおさらこの対照的な眺めが面白い。

P1140021

(↑二段岩壁から弓状を眺める。岩と雪。)

○「振り返るな」5.13a(通算19~20便目) ×
 貸し切り状態だから、ほかのルートを触ってみても良かったのだが、結局私1人しかトライしない振り返るなをやることにした。
 1便目。当然岩は冷たい。焼き石を握りながら6ピン目まで登って行く。右手コウモリ穴アンダーから7ピン目クリップをこなし、右手中継ガバを取る。さらに右手をその上のホールドに出すところでフォール。ごぼうで登り返す。8ピン目にクリップし、先ほど取り損ねた右手ホールドからクロスで左手アンダー穴取り、右トラバースして、直上パートで頭上のコルネに迫ったところで力尽きて再びフォール。壁から離れてしまったので、そのまま下りることにしたが、この冷たい中、思ったよりムーブをつなげることができた。やはり左手クロスアンダー穴取りが最初のポイントだし、頭上コルネを確実に取りに行くムーブも固まっていない。

 T橋さんが「蛇の道は蛇」にトライして後に出した2便目。左手クロスアンダー穴に一瞬指がかかったところでフォール。これまでは下からつなげると穴に手を出す前に身体を壁に引きつけられず落ちていたので、ほんのわずか前進だ。あとは8ピン目、9ピン目とチョンボしてクリップし、核心部の練習をする。
 左手クロスアンダー穴は、当初は指を俵にして3本入れようとしていたけれど、穴の向きなどもありちょっと無理があるので、2本にすることにした。その時の左足の位置もあれこれ試行錯誤したけれど、この週末の間にほぼ固めることができた。
 右トラバ後、左手をアンダー穴からその二つ上の薄いピンチに出す時は、右足はやはり浅いヒールフックをしておいたほうが良さそうだ。薄ピンチがキャッチできたら、右足はその上の踵ががっぽり入る穴にヒールし直す。
 頭上コルネ取りのムーブがいまだに固まりきらないけれど、そこに至る直上部分はこれまでより少しやり易くなった感じだ。
 しばらく二子に来られないので、振り返るのトライはお預けになるけれど、再開したらまた頑張ろうっと。

★二子からの脱出劇★
 そんな風に登っている間も雪は降り続け、皆の間にただならぬ空気が漂ってきた。これほど激しい降雪では、林道が雪に埋まって帰れなくなる危険があるということだ。
 車は3台。N井さんの軽ワゴンとK田さんのジムニー、私のエクストレイル。ばらばらに帰らずに、皆で一緒に帰ったほうが良いという話しになり、午後2時半頃に岩場を撤収する。岩壁の基部に寄せて置いておいた荷物は、上から時々落ちてくるスノーシャワーで雪まみれになっていた。

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(↑雪がどんどん積もっていくので撤収する)

 弓状から駐車場に戻るアプローチを歩くのも積もった雪で大変だった。積雪40㎝はある。I澤さんを先頭に、ちょっとしたラッセルだ。岩場にいる数時間の間にこれだけの雪が積もったのだ。一気に雪山の様相になった。

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(↑弓状からの帰り。思いっきり雪山だ)

 車も雪に埋まっている。これはナメられない状況だ。積雪は40㎝くらいだが、多いところでは50~60㎝くらいあるようだ。

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(↑林道に下りるところ。雪に埋まっているのはK田さんの車)

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(↑私の車の屋根に積もった雪を落とすI澤さん)

○ 林道が雪崩で埋まっている…
 最初に動き出したのはK田さんのジムニーだ。駐車場前の道の雪を踏み固めてくれる。K田さんが後輪にチェーンを巻きつける作業をする。つぎに私の車が出たのだが、道に出たところでタイヤが空転してしまった。N井さんが車に積んでいたスコップを使って、I澤さんがタイヤの下に掘った土を敷いてくれると何とか脱出できた。スタッドレスで四駆でもこんなふうになるのか。N井さんの車が駐車場から出る際には皆で後ろから押したりした。
 K田さんの車を先頭に林道を進むと、少し行ったところでK田車が停まっている。聞くと、雪崩れて林道が埋まっていると言う。行ってみると、右手の疎林の緩斜面から崩れてきたらしい雪が高く積もっていて、その長さも10m以上ありそうだ。

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(↑K田車の行く手をふさぐ雪崩れた雪)

 これはやばい。除雪車でも来ない限り通行は不可能だ。しかもこの緩斜面でさえ雪崩れていたということは、昨シーズン中の降雪で雪に埋まったトンネル近くを含め、この先どれだけ埋まっているか分からない。

○ 反対の青梨を目指す
 人の手ではこの膨大な量を雪かきするのはあり得ないので、坂本側に下りるのは諦め、反対の群馬県側の青梨という集落のほうを目指そうということになった。ここの林道に詳しいK田さん、N井さん、I澤さんが相談した結果だ。私は群馬県側の林道は知らないので、もちろん言われたとおりにする。基本的に下り道なので、坂道を登れずに立ち往生する可能性が低いそうだ。
 K田車を先頭に、N井車、私の車と続く。あとで聞くと、しばらく前に車が入っていたようで、K田車にしてもまるきりラッセルというわけではなく進んで行けたようだ。途中、坂道でN井車が登れなくなったところでは、牽引ロープを使ってK田車で引っ張った。I澤さんと私が後ろから車を押す。
 その後は、慎重に雪に埋まった林道をゆっくりと進んで行き、青梨の集落に向かって下りていく。まだ暗くなる前に青梨に下りることができた。岩場を早く撤収しておいて正解だった。

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(↑3台の車による二子山脱出行)

 青梨の国道462号線に出る手前で、6人で無事に下山できたことを労う。皆で力を合わせて大変な状況を脱することができたのは本当に良かった。皆さん、本当にありがとうございました。この頃には雪は止んでいた。
 道の駅万葉の里で3台の車は解散する。その後、私の車はI澤さんの車を取りに行くため小鹿野町へ戻る。幹線道路も除雪が追いつかないようだ。I澤さん、T橋さんと解散し、東京へ帰るべく国道299号線を走る。秩父から正丸峠間は路面の雪がまだたくさんあり、慎重に運転しないと真ん中にあるポールにぶつかりそうだ。所沢市内も雪が残っていて、調子に乗ってスピードを出すわけにいかない。自宅に着いたのは23時を回ってから。運転にすごく神経を使ったので本当に疲れたけれど、無事に家に帰ることができた。
 雪の降る中をクライミングできたのもなかなか良かったけれど、車で山の中から何とか脱出できたという貴重な経験もできたのは結果的に良かった。この3連休、結局3日間とも二子で登れたし。

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