« 5週間ぶりの二子山は寒かった | トップページ | 寒い河又でクライミング »

奥秩父 笛吹川東沢・乙女ノ沢でアイスクライミング

2013.2.23()

 東沢乙女ノ沢にアイスクライミングに行ってきた。

アイスに行くのは、東日本大震災が起こる前の2011年の上州・霧積(2/22)や八ヶ岳南沢大滝(3/1)以来だから2年ぶりのことだ。

 どちらも難しい滝ではないし、今回の乙女ノ沢も傾斜の緩い易しいところだったけれど、一応アイスのギアを持っているのでたまにはアックスやスクリューを使わないともったいない。

 同行者は所属山岳会のNG野さん。NG野さんは今冬からアイスを始めて、すでに4回ほど行ったそうだ。

 金曜日の夜、私の家の最寄駅でNG野さんと待ち合わせ、中央道経由で笛吹川西沢渓谷や東沢への入口となる道の駅みとみへ。雁坂トンネルの山梨県側の出口だ。テントを張って寝たけれど寒くてあまり寝つけず。

■東沢

 5時に起床。ほとんど寝つけなかったので寝不足だ。西沢渓谷入口の無料駐車場に車を移動して、620分頃に歩き始める。よく晴れているけれどやっぱり寒い。もちろん寒いほうが氷が融けなくて良いのだけれど。

 ガイドブックの資料によると東沢を詰め乙女ノ沢出合まで約2時間。積雪はあるけれどアイゼンを履かずに歩いていく。林道を進み吊り橋を渡ると西沢渓谷と分けて東沢に入って行く。

P2230005

(↑廃屋の山小屋の前を通過)

P2230009

(↑吊り橋を渡る)

 トレースはあるが、先行するパーティーはいないようだ。というより、結論を書くとこの日の乙女ノ沢は我々だけの貸切だった。帰り道の林道でハイカーに会った以外は、往復のアプローチでも誰にも会うことなく、心配していたロープのすだれ状態ということもなく済んだのは良かった。

P2230013

(↑トレースをたどる)

P2230016

(↑トレースをたどる)

 ホラノ貝沢や山の神を過ぎる。シカかカモシカだろうか、動物の足跡がある。

途中、東沢を見下ろすと、沢の水面に浮かぶ円盤状の氷がゆっくりと回っている不思議な光景を見た。沢の表面の凍結した氷が岸から分離して、水の流れで動くうちに角が取れて真円になったのかもしれない。P2230024

(↑水面に浮かぶ円盤状の氷がゆっくり回っている)

■乙女ノ沢

 なんとかアイゼンを履かずに歩いていき、ガイドブックどおり2時間歩くと乙女ノ沢出合が右岸に現れた。出合の乙女ノ滝50mは一部雪に埋まっているもしっかり氷っているようだ。取り付きから見上げていると、想像していたよりもずっと傾斜が緩い。

P2230032

(↑乙女ノ滝が見えてきた)

 ダブルロープ50mなどを出して準備する。アイススクリューは、私は6本、NG野さんは5本。二人とも持っているスクリューはこれが全部だ。NG野さんは今期アイスに行っているとはいっても、まだリードをしたことはないということで、まずは私がリードで登ることにした。計画書上も一応私がリーダーだし。

 めったに使わない私の装備について言うと、アックスは前の型のペツルのクォーク、アイゼンはやはりペツルのM10。アイスをばりばりやっている人は最新モデルを使いこなしているのだろうけれど。

○乙女ノ滝50

 午前9時、登はん開始。中央左寄りから取り付く。傾斜はやはり緩い。片手でしっかりアックスを握っていなくてもスクリューを打てる。というよりノーハンドレストもできる。手持ちのスクリューの数が限られるので、どれくらいの間隔で打ったものか考えたけれど、結果的に5本ランナーを取った。

 ひさしぶりにアックスを振るうし、アイス用アイゼンを蹴り込むので、最初はちょっと慣れが必要だった。それでも傾斜が緩いのでレストしながら登っていける。

NG野さんが持ってきたブラックダイヤモンドの新品のスクリューは扱いやすい。貸してもらったスクリューラックも、スクリューを外すのが簡単だ。

 滝の後半部では雪に埋まったところもあるけれど、その下は凍っている。滝の落ち口を抜けて、水平面にスクリューを打って、ビレイ支点を作る。50mロープいっぱい登ったようだ。下から見上げた時は、傾斜が緩いせいもあってそれほど高さがあるようには見えなかたけれど、意外と距離があるのだ。

 姿は見えないけれど、フォローのNG野さんがどんどん登ってくるので、ロープを手繰りあげるのが忙しい。こうして乙女ノ滝をあっさり突破。いったんロープを解く。

P2230040

(↑乙女ノ滝をリードする私)

 ガイドブックのトポ図によると、この先210mや易しい20mというのがあるらしいが、雪に埋まっているせいもあり、それと気づかないうちに通過する。途中、雪崩跡があり、デブリが積もっている。デブリの上に雪が薄く積もっているので、しばらく前に雪崩れたのだろう。

 340mが現れる。半分ほど雪に埋まっている。これがその滝だと分かったのは、この後の大滝を登った後のことで、振り返ってみてあれが340mだったのかと気づいたわけだ。

 この340m、雪に埋まっている部分が多いので、どこがどう3段なのかは分からないが、最初に見上げた時は乙女ノ滝よりもさらに傾斜が緩く見えたので、ロープは出さずに各自登ることにした。NG野さんの登る姿はまだ直接見ていないけれど、まったく問題なさそうだ。

P2230047

(↑3段30mを登るNG野さん)

 ということで、340mを二人とも簡単に登ると、登ったすぐ先に大きな滝が現れた。これが80m大滝だ。

P2230050

(↑大滝にたどり着いたNG野さん)

○大滝80

 この大滝も初めに見た時はこれがその大滝だとは思わなかった。傾斜が乙女ノ滝より緩いので、想像していたより易しそうだからだ。80mとなると途中でピッチを切らないといけないのだが、滝の横幅も広いせいか一見あまり高さを感じさせない。しかし、実際に登ってみると50mロープ1回で登り切れる高さではないことはすぐに分かる。

 NG野さんのリードで大滝の登はん開始。先ほどロープを出さなかった箇所を除けば、NG野さんのアイス初リードだ。傾斜も緩く難しいところはないので当然と言えば当然なのだが、NG野さんは危なげなくロープを伸ばしていく。適度な間隔でスクリューも打っていき、ロープの残りも無くなってきたところでピッチを切る。

P2230052

(↑大滝1ピッチ目をリードするNG野さん)

 1ピッチ目をフォローで続いた私が残る2ピッチ目を登る。雪に埋まったところも過ぎ、大滝の上に出る。2ピッチ目も50m近くロープを伸ばしたので、やはりこれが大滝なのだ。大滝を抜けたところは雪が深く安定しているので、ビレイは肩がらみで済ませる。NG野さんも登って大滝の登はんを終える。この時点で1150分頃と、予定の大滝登はんが昼前に済んでしまった。

P2230063_2

(↑大滝2ピッチ目をリードする私)

P2230070

(↑大滝登はんを終え、後方の山を臨む私)

○下降

 想像していたよりもあっさり終わってしまったので、乙女ノ沢をさらに詰めて石塔尾根を越えて西沢渓谷側に下降しようかとも相談したが、当初の計画どおり登ってきたルートを引き返して、余った時間で出合にある乙女ノ滝をまた登ることにした。

 大滝は左岸側の木を使って懸垂下降2ピッチ。1ピッチ目も2ピッチ目も残置スリングのある木が使いやすい。340mでも懸垂下降。雪崩跡を下りて、乙女ノ滝では右岸側にスリングやカラビナが何本も巻きつけられた木があるのでそれを使って懸垂下降した。

P2230072

(↑大滝は左岸を懸垂下降)

○再び乙女ノ滝

 出合に帰着したのは13時半頃。まだまだ時間があるので、リード&フォローで乙女ノ滝を登ることにした。

 まずは、先ほどフォローでここを登ったNG野さんがリードで登る。滝を抜けたところでスクリューで支点を作って、私がフォローで登る。懸垂下降して再び取付に下りたのが14時半頃。

 今度は私がリード。まったく同じラインでは面白くないので左寄りから右寄りへとちょっと変化をつけて登る。NG野さんも登って、3度ここを懸垂下降して取付に下りたのが15半前。

P2230075

(↑乙女ノ滝をリードするNG野さん)

■帰途へ

 これで乙女ノ沢でのアイスクライミングは終了。荷物をまとめて、1540分に出発して来た道を戻る。往路ではアイゼンを履かなかったが、帰路は履いているので、坂道でもガシガシ歩いていける。行きで見かけた沢の水面上を回っている円盤状の氷はまだ回っていた。音もなくゆっくり回っている眺めはちょっと幻想的な感じだ。

P2230082

(↑円盤状の氷はまだ回っていた)

 アイスクライミングそのものは難しくなかったけれど、アプローチは片道2時間近くかかるし、一日中寒い中にいたのでやっぱりそれなりに疲れた。17時半に駐車場帰着。

 ネットで調べると先週末はそれなりに人が入っていたようだが、この日は他に誰もいない滝を我々だけで独占できたのは良かった。

 雁坂トンネルを抜け秩父に入る。道の駅両神薬師の湯で冷えた身体を温める。あ~気持ちいい。明日はフリークライミングの予定なので、今夜はどこで泊まろうかと考えたが、二子クライマー御用達の下吉田キャンプ場に電話して空き部屋があることを確認してここに泊まることにした。

 ヤオヨシで買い出ししてから下吉田へ。私にとっては散々泊まり慣れたところだが、NG野さんは初めてだ。明日行く岩場はあれこれ相談したけれど、当初の計画どおり河又に行くことにした。あれこれここで書けないような話題でおしゃべりしてしまい、寝袋に潜り込んだのが0時を回ってしまった。ああ、疲れた。眠い。

« 5週間ぶりの二子山は寒かった | トップページ | 寒い河又でクライミング »

アイスクライミング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1219264/49655559

この記事へのトラックバック一覧です: 奥秩父 笛吹川東沢・乙女ノ沢でアイスクライミング:

« 5週間ぶりの二子山は寒かった | トップページ | 寒い河又でクライミング »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
無料ブログはココログ