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南アルプス 甲斐駒ケ岳 坊主ノ沢 アイスクライミング

2013.12.14(土)~15(日)

 南アルプスは甲斐駒ケ岳の坊主ノ沢でアイスクライミングをしてきた。
 アイスそのものは滝の傾斜が緩く難しくないのだが、アプローチの黒戸尾根や五丈沢の登り返しなど、普段あまり山を歩かない身には堪えた2日間だった。
 甲斐駒には、高校生の時に2回登り、その後時を経て雪のある12月に2回登ったり、4年前には足首骨折後のリハビリを兼ねて日帰りで登っている。さらに、黄蓮谷の沢登りで2回、昨年秋には赤石沢Aフランケ赤蜘蛛ルートを登っており、今回の坊主ノ沢で都合9回目の甲斐駒訪問だ。
 同行は、所属山岳会のYT川さんをリーダーに、M田さんと私の3人パーティー。YT川さんとは今夏、南紀黒蔵谷へ沢登りに行ったり、普段は入間のクライミングジム・ベースキャンプで登っている。

■12/14(土)
 前夜YT川さんの車で中央道を走り、甲斐駒黒戸尾根の登山口となる竹宇駒ヶ岳神社の駐車場で車中泊。
 翌朝起き出すと、他にも数組の登山者が支度をしていた。女性3人組がタクシーでやって来て、やはり支度をしていていたので挨拶する。我々と同じ山岳会のメンバーで、黒戸尾根から甲斐駒山頂を目指す計画だ。
 彼らが出発していった後に、我々も黒戸尾根に向けて歩き出す。
今日の予定は、五合目から五丈ノ沢を下り出合付近にテントを張り、残った時間で黄蓮谷の坊主ノ滝50mを登る。
 明日は、坊主ノ沢を登って坊主岩東稜を下降し、テントを撤収。五丈ノ沢を登り返し黒戸尾根を降りる。

 7時半過ぎに歩き始める。登り始めはまったく積雪はなかった。笹ノ平分岐を過ぎ、八丁登りの途中からだったろうか、ちらほらと雪が現れ出して、地面も凍ってきた。久しぶりにストックを使う。今春の残雪期登山で初めて使ったのだが、足の負担が軽減されてやっぱり楽だ。我ながら歳を取ったものだ。
 刃渡り、刀利天狗を経て、黒戸山を巻いて五合目に12時半過ぎに到着。途中、刃渡り付近では、快晴の空に八ヶ岳をきれいに眺められた。八ヶ岳の山頂付近は雲がかかっていたけれど。五合目からは篠沢七丈瀑らしい凍結した滝が眺められる。

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(↑刃渡り)

 五合目からは雪の踏み跡と赤テープを頼りに五丈ノ沢右岸側をどんどんと下降して行く。1時間以上も歩いて、黄蓮谷との出合に降り立つ。その少し手前には岩屋がある。ハングした岩の下でテントが張れるくらいのスペースがある。そこでは水も汲めないことから、我々は出合付近の雪を均してテントを張った。目の前の黄蓮谷の沢で水が汲めるので、雪を融かして水を作る手間が省ける。

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(↑五丈ノ沢左岸側を下降)

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(↑岩屋)

○黄蓮谷 坊主ノ滝50m
 私が持ってきたテント・モンベルステラリッジ3型を張り終えてから、残った時間を使って、黄蓮谷にかかる坊主ノ滝50mを登りに行くことにした。
 テントを張った場所の目の前にある小滝は手前に釜もあることから、右岸から巻き20分ほど歩くと坊主ノ滝下に到着する。沢登りで訪れた時、この滝は左岸のルンゼから巻いたけれど、それほど傾斜の無い坊主ノ滝はアイスなら比較的容易に登れそうだ。すでに取り付いているパーティーがいる。聞くと、黄蓮谷の右俣を詰めるそうで、この日はもう少し登って途中で泊まるらしい。

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(↑坊主ノ滝50m)

 我々もロープを出して登る。すでに15時過ぎ。あまりのんびりしていられない。最初はM田さんのリード。M田さんは昨シーズン、バーティカルの氷瀑をあちこち登り込んで経験を積んだらしい。緩傾斜のこの滝を何でもなく登ってところどころにスクリューを打つ。傾斜がさらに緩くなった先でピッチを切り、2人が続く。

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(↑リードするM田さん)

 私のギアは、アックスは前の型のクォーク、アイゼンはペツルM10、靴はボリエールのアイスマスター。何年も前に買いそろえたものだが、アイスなど滅多にやらないので使い込まれた感じがしないギアばかりだ。
 YT川さんの登り方を観察して、ちょっと真似てみる。力任せにアックスを打ち付けて無駄に氷を壊すのではなく、刃先でチョンチョンと穴を穿ってから、その穴に軽く打ち込む感じだ。それでも刃先がすっぽ抜けるのが怖いので思い切り打ち込みたくなる。
 2ピッチ目は私がリード。さらに緩くなったところを右上にトラバースしながら登っていき、左岸の灌木帯に入る。立木を使って懸垂下降するためだ。懸垂下降で滝下に降り立つ。暗くなり出してきて、気温も下がって来て寒い。

 テント場に戻り、お湯を沸かして夕食を取る。凝った食事を作るのも面倒だったので、食事は各自用意してお湯で戻すだけのアルファ化米などで手早く済ます。19時半頃には横になる。テントの外で時々強い風が吹いていたけれど、厳冬期用のシュラフを持ってきた寒がりの私は震えることなく寝られた。

■12/15(日)
 5時前に起床。まだ暗いけれど、お湯を沸かして朝食を手早く済ませる。不要な荷物をテントに残し、風に飛ばされないようにポールを抜いてテントをつぶしておく。少しずつ明るくなってきた6時半頃に出発。
 まずは千丈ノ滝の右岸側を下ること10分ほどで坊主ノ沢出合に到着。参考にした本はチャレアルで、滝の記載などはそれに寄る。出合のF1滝30mが凍っている。黄蓮谷との間にある尾根が坊主岩の東稜で、下降に使う尾根だ。

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(↑坊主ノ沢F1)

 F1ではロープを出してYT川さんのリードで越える。

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(↑F1をリードするYT川さん)

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(↑フォローのM田さん)

 その後の小滝やナメ滝ではロープを使わず各自登っていく。途中の凹角状の岩の乗っ越しではYT川さんが登って、後続はロープで確保してもらう。二俣を右に進むと長いナメ状が続く。大ナメ滝100mだろう。アックスとアイゼンをきかせてザクザクと登る。遠く左上に坊主岩の大スラブが見える。東壁らしい。

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(↑アックスを大振りする私。写真横向き)

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 2段40mらしい滝も登ると坊主ノ沢のアイスクライミングもいよいよ終わりで、右岸側の尾根の緩そうなところを目指して樹林帯に入ると、すぐに小尾根上に出る。10時半頃。
 その向こうには東壁のスラブが眺められ、その基部を巻くように雪面をトラバース。下降に使う東稜そのものに取付くため、スラブ基部と樹林帯の間を目指して少し登って東稜の尾根上の乗る。

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(↑坊主岩東壁を見上げる)

 そこからは細い東稜を下って行く。下るにつれて尾根が枝分かれして分かりづらいところもあり、どんどんと下って行き、最後はテントを張った五丈ノ沢出合付近に至る右の枝尾根に入りたかったのだが、そのまままっすぐ進む尾根を下降したため、最後空中懸垂も含む50mいっぱい懸垂して東稜末端に降り立つ。つまりすぐ脇にF1がある。こうして坊主ノ沢のアイスを終える。

 テント場に戻り、テントを撤収。ここから五合目まで五丈ノ沢右岸の登り返しがものすごく大変だった。ある意味ここが核心部だ。1時間半くらいかかってヘロヘロになって15時半過ぎに五合目に到着。つ…疲れた。
 黒戸山の登り返しから黒戸尾根をどんどん下って行く。と言ってもヨレヨレだし、暗くなってきて、月明りに照らされて樹林帯を下って行く。いよいよ暗くなったのでヘッドランプを点ける。ものすごい速さで駈け下って行く若者3人組に抜かれ、だんだんと痛くなってくる足の裏を我慢して歩く。神社を経て駐車場に帰着したのは19時過ぎ。
 ヘロヘロに疲れたものの、思っていたよりは短い時間で下山できた。しかし、下りでかいた汗が一気に冷えたのか身体がガタガタと震えだしてきた。温泉に入りたい~。しかし、行ったベルガは臨時休館。むかわの湯でようやく身体を解凍できた。ああ、極楽極楽。渋滞の無い中央道を走り解散。YT川さんと別れ、私の車の駐車場に帰ったのは0時近く。駐車場から家までちょっと距離があるため、帰宅するのが億劫になりそのまま車中泊。翌月曜日の朝、6時くらいになってから帰宅した。足が筋肉痛だし、慣れないアックスを振った腕もダルい。
 岩(赤蜘蛛)、沢(黄蓮谷右俣)、氷(今回の坊主ノ沢)、雪(12月黒戸尾根)と、ひととおり甲斐駒で登ることができた。氷は今回の坊主ノ沢だけでなく、黄蓮谷の右俣や左俣に行く機会がいつかあればと思う。

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