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2014年1月

クライミングジム通い(12~1月)

■ベースキャンプ

2013.12.10()

 中国・桂林ツアーから帰って、今日はジムへ。ボルダー壁の一部を取り壊して工事していた。ホールド替えだけでなく、壁の形そのものを変えるようだ。

 ルート壁をひとしきり登ってから、ここのところベーキャンにいくたびにトライしている唯一のクラックルート・入間クラック5.11aをやってみた。

 上部に行くほどクラックが狭くなってきて、最初ハンドジャムだったのが、私の手のサイズだとやがてシンハンドとなり、最後はサムロックとなるルートだ。

これまでシンハンドとなる壁の中頃までしか登れなかったのが、今日はシンハンドからサムロックもできてトップアウトできた。やった。

しかし腰が落ちてしまったりと、手指の力に頼った登り方をしているので、足をきちんと決めてもっと力を抜いてスムーズに登れるようにならないと。

それでも、まずはトップアウトできたということで進展があったのは嬉しい。

 

 

■ベースキャンプ

2013.12.24()

 クリスマスイヴは2週間ぶりのジム。先週は甲斐駒に行った疲れが殊のほか残ってジムをさぼってしまった。久しぶりにジムで登ってみるとあまりの登れなさに愕然とした。11月までは甲府幕岩のアラポテという目標もあったので筋トレなどもしていたけれど、それもごぶさたしているし。

 でも、城ヶ崎に行ったおかげもあるかもしれないけれど、前回やっとトップアウトできたクラックルートが今日はもっとずっと楽に登れるようになった。これはこれで良かった。

 

 

B-PUMP荻窪

2014.01.07()

 新年になりジムの登り初めは約2か月ぶりのオギパン。2階の奥に懸垂棒などが増設されていた。木材を壁に張り付けて短いながらクラックルートも作られていた。Mぽりんさんにも久しぶりに会った。

 思っていたよりは身体のキレは悪くなかった。ここのところ岩場では結構登っていたから、年末年始で体重が増えてしまったけれど腕力もちょっと付いたのかも。増えた体重はなかなか落とせないけれど、新年はもっと力を付けようっと。

 

 

B-PUMP荻窪

2014.01.09()

 今週2回目のジムもオギパン。2階奥のどっかぶり壁を中心に登り、最後にひとしきり懸垂をやって終了。どっかぶりに耐えられる体幹の筋力をつけないと。

 

 

B-PUMP荻窪

2014.01.14()

 寒い毎日が続くけれど、今年3回目のオギパン。2階奥のどっかぶりBIG-WEST壁にある水色2級の矢印マーク課題が登れた。続けてジムで登ってちょっと調子が上がったのかも。今日も最後に懸垂をやってヨレヨレ。

 

 

B-PUMP秋葉原

2014.01.16()

 アキパンに行くのは昨年10月以来、3か月半ぶり。さらにその前は5月だから、ごくたまにしか行っていない。

 こうして、たまに来ると課題が作り替えられているので、新鮮にたくさんトライできる。

 2階の階段吹き抜け脇のどっかぶり壁の左カンテを登る水色2級課題を結構トライしたけれど、ゴールホールド一つ手前のホールドがなかなかキャッチできず、結局完登ならず。

 とても混雑してるので、行くのを避け気味のアキパンだけれど、たまに行って登るのは良さそうだ。

 

 

○献血

2014.01.17()

 都庁での用件が済んだ後に献血ルームに行って成分献血をしてきた。献血は昨年7月以来。これまでの献血回数は40回超。都庁の議会棟にある献血ルームは改装されてきれいになっていた。寒い季節に血を抜くのはちょっと気が退けるけれど、献血が不足する季節でもあるそうなので、そのうちまた行こう。

 

 

■ベースキャンプ

2014.01.21()

 今年初めてのベーキャン。皆が来るまでボルダリングを撃ち過ぎて腕がヨレヨレ。いつも登れていたルートもテンションしまくり。それでも繰り返しクラックも登って、良い練習になった。

 

 

B-PUMP荻窪

2014.01.27()

 18時過ぎに行くと2階の壁のホールド替え作業の真っ最中だった。2階のほとんどが登れず、他の壁でずっと登って、新しい課題が解放されたのは20時過ぎ。できたてホヤホヤの課題を白色3級を中心にあれこれやってみる。いくつか登れたものの、すでに手指がヨレヨレ。最後に懸垂をしつこくやって終了。新しい課題をやるためにまた来ないと。

 

 

B-PUMP荻窪

2014.01.29()

 一昨日ホールド替えされた2階のNew-Age壁の課題を登りたくて、またオギパンへ。一昨日ヨレて登れなかった白色3級課題が登れたので、水色2級棒テープ課題をやってみた。最後のリップを取るのが遠かったけれど、何度もトライして完登できた。ほかの2級課題ももう少し頑張れば登れそうだったので、またの機会にトライしたい。でもジム通いは今後少しだけ中断。

 最後に懸垂をやって上腕もヨレヨレ。さらに懸垂棒にぶら下がって、両足を前に持ち上げるやって腹筋もヨレヨレだ。

 

 

○クライミングシューズ購入

2014.01.30()

 目白のカラファテに行って、クライミングシューズを買った。買ったのは、スカルパのニューモデル・インスティンクトVS

私はシューズに特別なこだわりはあまりないので、これまであれこれ履いてきたけれど、今はソリューション。あと、スカルパのレースアップのインスティンクトも履いている。ソリューションは2足持っているのだが、1足はもうずいぶんヨレているので、またそのうちソリューションを買い足すこともあるかも。

いずれにしても、これまで結構キツキツに履いてきたので、最近は買い足すごとに少しずつサイズを大きいものにしている。

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谷川岳 天神尾根 雪山登山

2014.01.25(土)~26(日)
 谷川岳の天神尾根を歩いてきた。
ロープウェイで天神平に上がり、山頂まで天神尾根を往復するだけなので日帰りで行けるコースなのだが、雪洞を掘って泊まるというのが今回の山行のコンセプトだったので、わざわざ1泊した。
 当初の計画は、初日に天神尾根の途中で泊まり、翌日に山頂を経て西黒尾根を下降するだった。結局、西黒尾根の下降は見合わせて、天神尾根往復のお気楽スノーハイキングに変更して、雪洞を掘ってワインを飲むという宴会山行となった。
 同行者は、所属山岳会のHさんとS幡さんと私の3人。昨年の残雪期に、遠見尾根から五竜岳を登ったり、小池新道の途中敗退後に西穂を登った際に雪洞を掘ったりした顔ぶれだ。

■01/25(土)
 前夜の金曜日の夜に待ち合わせ、私の車で関越道から一路土合を目指す。土合駅でステビバ。駅舎待合には他にも登山者が寝ていた。軽くビールを飲んで深夜2時頃に就寝。

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(↑土合駅)

 ロープウェイは7時から運行を開始するらしい。谷川岳ロープウェイの山麓駅であるベースプラザの立体駐車場に移動する。駐車料金は1台1,000円。出発前の段階で、天神尾根を下降しないことにしていたので、使わない装備を車に置いていく。ロープウェイ乗場にはスキーヤーやスノーボーダーの姿があるが、多くはない。まだ朝早いからだろうか。

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(↑ロープウェイから)

 ロープウェイに揺られて天神平に上がる。天気は上々。予報では気温が高くなるらしく、夜から天気が崩れて明日は雪模様らしい。ロープウェイが登っていく右手に見える尾根は田尻尾根だろう。
 雪洞を掘って泊まる場所は、天神尾根の途中にある熊穴沢避難小屋付近の予定だが、そこまでは1時間ほどでついてしまうようなので、そこに余計な荷物をデポして、今日のうちに山頂を往復してくることにした。それでも時間が余りそうだ。
 天神平のスキー場はまだ朝早いとはいえスキーヤーの姿が少ない。こんなんでスキー場の経営は大丈夫だろうか。私は谷川岳の山頂を踏んだのは一度だけで、2年半前の2012年7月末に魚野川万太郎沢を遡行して谷川岳の山頂に初めて登った。その時は西黒尾根から下山した。天神平そのものは十何年前のスノーボードをしに一度来たことがあり、それ以来だ。
 天神平から谷川岳の双耳峰、トマノ耳とオキノ耳が見える。日帰りで行けるくらいだから遠いようには見えない。スキー場の脇から山頂に向かってトレースが付いていて、我々の他にも何人も登山者の姿があった。スノーシューを履いている人が結構いるけれど、トレースが付いているのでスノーシューを必要とするほど雪に沈むようなことはない。

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(↑天神平から山頂を望む)
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 緩いアップダウンを経て1時間ほどで熊穴沢避難小屋に着く。まだ9時半頃。小屋そのものは雪の下に埋まっており、雪に穴が掘られて小屋の入口が現れていた。入口の扉は鍵がかかっておらず、中を見ると四周にベンチ状に座るところがあり、中央が土間になっていた。避難小屋なのだから、もちろんここでも泊まれる。

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(↑熊穴沢避難小屋が覗いている)

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(↑小屋の中)

 ザック丸ごと残して、ウエストバッグ一つくらいのほとんど空身で山頂を往復することにする。ここまではツボ足とストックで来たけれど、ここからはせっかく持ってきたのでアイゼンとピッケルで行くことにする。
 荷物が軽いので俄然足が軽くなる。他の日帰り登山者の姿も多い。今日は天気が良いので登山日和だ。左手の谷には関越トンネルの換気塔が見える。群馬県側の換気塔のはずだ。肩ノ小屋が見えてくるとあっけなくトマノ耳に到着。そこからオキノ耳もすぐだ。山頂からは万太郎沢が見え、新潟県側の換気塔が見える。2年半前に遡行した沢だ。なつかしい。そういえば一緒に遡行を共にした人は、その後別の山で逝ってしまった。
 近くには白毛門が見え、上州武尊も見える。反対側は平標山方面が見え、遠くに見えるのは浅間山だろうか。良い眺めだ。

 荷物を残した熊穴沢避難小屋近くに戻ったのは13時半頃。まだまだ時間が早いので、雪洞を掘る時間はたっぷりある。小屋が丸ごと埋まっているくらいだから積雪は結構あるはずだ。雪崩埋没時の捜索用に持ってきたプローブを雪面に刺してみたが、確かに積雪はそこそこあるようだ。
 雪洞を掘る場所は、避難小屋から山頂側に50mほど行ったところのトレースから右手に少し寄ったところの斜面とした。樹林帯を出たあたりだ。
 ゴム手袋をはめてスコップを持ち、いざ雪洞掘り開始。まずは入口とするあたりを見定め、雪をどんどん切り崩していく。ある程度垂直面を切り出したら、入口となる横穴を掘り始める。1mほど掘り進んだところで、居住スペースとなる部分を作るため、左右にも掘り広げていく。途中から灌木の枝が雪の中からたくさん出てきた。枝が邪魔で掘るのが捗らない。奥に掘り進むにつれて、雪の下の斜面も上がってくるようで現れてくる。ある程度奥行きが確保できたので、足を伸ばして寝られるように左右に掘り進む。出てきた木の枝はぼきぼきと折れるものは折っていく。半分凍っているのか細いものは折りやすい。天井付近には直径10㎝ほどの太い木が現れ、これはさすがに折れないし、のこぎりもないのでそのまま残すことにした。真上の雪は結構な厚みがあるので、天井を切り崩して天井高さを確保する。枝がたくさん出てきてしまい、中で過ごせるだろうかとちょっと心配しながら掘り進んだけれど、3人で力を合わせてそれなりの雪洞を完成させた。3人用テントよりは広いくらいだ。銀マットを敷きつめ、荷物を持ち込む。入口はツエルトで塞ぐ。天井に現れた木は、梁が現しになってちょっとログハウス風かも?

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(↑雪洞を掘るH幡さん)

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(↑木の枝がたくさん出てくる)

 一応の完成を見たのは15時頃。ということは、結構苦労したので時間がかかったと思ったけれど、1時間半もかからなかったようだ。まだまだ外は明るく風もないので寒くない。そこで、雪洞の入口前に雪でテーブルをこしらえて完成祝いに明るいうちからお酒を飲むことにした。尾根の東側に掘ったので、西側が見えないけれど、上州武尊を眺めながら、テーブルの上に持ち寄ったお酒やおつまみを並べていく。3人とも皆ワインを持ってきており、S幡さんなどはペットボトルに移し替えて持ってきていたけれど、私は瓶のまま持参。
 特別高いワインを買ってきたワケではないけれど渋くて美味しい。チーズも美味しい。Hさんがホットワインというのを作ってくれた。沸かしたワインに焼いたレモンやオレンジ、ドライフルーツなど、それからスパイスを入れた飲み物だ。これは身体が温まる。周りにいくらでもある雪をどんどん溶かして水も作る。

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(↑ワインほか)

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(↑Hさんが作ったホットワイン)

 それでも外で1~2時間も座って過ごしていると、陽も陰ってきたのか寒くなってきたので、雪洞の中に入ることにした。
 外気から遮断されて雪洞の中はそれほど寒くない。が、寒がりの私は一度冷えた身体がなかなか回復しない。外で食べたおつまみでもそれなりにお腹は満たされたけれど、夕食はHさんが用意してくれたキムチ鍋で、これまた美味しくて十分満腹になった。雪洞の中でガスの火を点けると、梁にした木から滴が垂れてくる。
 お酒も飲んでご飯も食べると眠くなってきた。寝袋に入って横になる。3人でちょうどぴったりの広さだ。雪洞の中は零度までしか下がらないとか言うけれど、確かにダウンを着たまま登記用のシュラフに入ると十分すぎるほど温かい。というか暑くなってくるので靴下を脱いだりした。真夜中に外にトイレに立った際は星空が見えていた。

■01/26(日)
 今日は天神平に戻って下山するだけなので時間は余り過ぎるほどある。それでもいつまでも横になっていられないので6時半頃には皆起き出す。朝食はこれまたHさんが用意してくれた雑炊。昨夜は食べ過ぎたので朝は軽く食べるくらいでちょうど良い。
 朝食を済ませると、荷物をまとめて出発の身支度を整える。雪洞の外に出ると雪が降っていて風もある。アイゼンにストックで歩き始める。降雪で前日のトレースがほとんど消えているけれど、なだらかな稜線歩きなので問題はない。時々深いところを歩くと言ってもヒザ下くらい。1時間ほど歩くと天神平のロープウェイ駅が見えてきた。少ないけれどスキーヤーもいる。まだ朝と言える時間だったけれどロープウェイに乗って下山することにした。

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(↑朝、雪洞を出る)

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 すぐに高速道路に乗ったので、昼頃に東京に着いた。HさんとS幡さんを送って解散。午後半日空いてしまったけれど、帰宅して濡れたものを干して洗濯も済ませると、外の天気が急に崩れてきて寒い風が吹いてきた。登山そのものは書いてきたように少ししか歩かない楽チンなものだったので、すごく疲れたということはないけれど、なんだか外出するのが面倒になり自宅の中でだらだら過ごすうちに夜になった。
 ということでお気楽登山ではあったけれど雪洞泊ができたのは良かった。2014年を迎えて最初の1か月、前週までフリークライミングも結構行けた。二子で穴ムジ5.12cも登れたし。さて、来月は?。日記の更新はしばらく間が空くと思うけれど、また書こう。

「穴のムジナ」5.12c RP 二子山、 翌日は河又へ

2014.01.18(土)~19(日)
 先週に引き続き、土曜日は二子山、日曜日は河又で登った。
 二子山では「穴のムジナ」5.12cが登れた。

■01/18(土)
 朝、凍った林道を慎重に運転し駐車場に到着する。H原さんとH本さんが乗った車もやって来た。
 車から降りると、H原さんが「○○さん(私)、T沢さんみたくならないでくださいね~(笑)」とのこと。私「?」。
 聞くと、遠い某所に出かけたT沢さんが、あるトラブルに巻き込まれたらしい。とある計画で、私は近くT沢さんと会う約束をしているのだが、果たして無事に待ち合わせることができるだろうか?とちょっと心配になる。まあ、その後のT沢さんの動向を知るにつけ、とても楽しんでいる様子なので大丈夫だろう。それにしても遊びまくってるな~。このことはまたいずれ詳しく書くつもりなので、今はこのへんで。

 この日はO野さんと待ち合わせているのだが、O野さんが車でちょっと時間があるので、H原さん達にお願いしてアップに混ざらせてもらった。ということで、祠エリアで「孫悟飯」5.10cと「ごんべえ」5.11aを登る。
 弓状に移動するとO野さんが来ていた。一緒にいたKr原さんとは私は初対面なのだが、聞くと、ここ数年はあまり二子には来ていなかったけれど、「唐獅子牡丹」5.13bなども登っているツヨツヨのクライマーなのだ。
 この日の天気は晴れ。時々温度計を見る限り、最高気温は3.5℃くらいだったと思う。沢を吹き上げる風が当るルート取付周辺はちょっと寒い。でも、陽射しで温かく、気持ちよく昼寝ができたのは良かった。
 先週「振り返るな」5.13aをRPしたO野さんは、10年来トライしているという「真珠入り」5.13aのトライを開始した。Kr原さんは、まだ登っていない「ようこそ!Tウォール」5.13aをトライするそう。私は先週に続き「穴のムジナ」5.12cをトライする。

○「穴のムジナ」5.12c (通算28~30便目) RP
 これまで集中してトライすることがなく、気がつけばトライの便数だけが増えていったこのルートだけれど、先週のトライで自分に合う足位置やムーブを固めることができたため、密かにこの日のRPを狙っていた。岩の冷たさはレストポイントでの焼き石に頼るとして、カチ持ちからの遠いホールド取りのために、付け焼刃的に筋トレなどもしてみた。
 そうして臨んだこの日の1便目。
 第一核心に入る右手アンダー気味カチ持ちホールドは普通に保持できて、左足キョン体勢も無理なくできて、無理に伸び上がる感じもなく頭上フレークの左手ガストン取りができた。
 苦手の第二核心では、ロープのラインと交差する位置のフットホールドに左足を置き、左手ガストンで右向きカチを取る。ガニ股スタイルにする人が多いらしいけれど、そのムーブが窮屈でできない私は、右足を右方にある大穴に当てる。私の身長が無いと普通足が届かないだろう。そうして、遠い大穴縁下のホールドを取りに行くのだが、1便目では腕の引き付けが足りずそのホールドに一瞬触れるとフォール。ああ。1テンでトップアウト。
 2便目。第一核心は前便同様に順調に通過。件の第二核心では大穴縁下のホールドがキャッチできたのだが、そこでいっぱいいっぱいになり、左足を上げる際に滑ってフォール。これも1テン。
 15時台になり3便目(通算30便目)を出す。第一核心はオッケー。問題の第二核心もできた。最後の第三核心に入る前のガバで腕を交互にシェイクさせる。ヨレているとこの第三核心も気が抜けない。腕が張りつつあったけれど、何とかムーブをこなし終了点のガバをキャッチ。こうしてレッドポイント。やった~。
 他の山行計画もあって、しばらく二子には来られなくなるので、その前に穴ムジを登ることができて良かった。ビレイしてくれたTr原さん、ありがとうございました。

 二子で登れた5.12cは、3年前に登った「おいしいよー」、2年前の「私生活」以来、3本目だ。これらより高いグレードでは、2年前の「任侠道」5.12d、昨年の「振り返るな」5.13aを登っている。
 穴ムジが片付いたので、降り返るなに続き、再び5.13のルートを目指さないといけないだろう。
 候補のルートとしては、まずは「ようこそ!ウォール」5.13a。最近はトライする人が多く、また「ペトルーシュカ」5.12bと接近していて同時トライがしづらく、順番待ちになりそう。O野さんがトライを再開した「真珠入り」5.13aはグレード以上に難しいという話を聞く。出だしからして相当悪そうなのは見ていて分かる。「サバージュ」5.13aをやるとなると、まずは「ババージュ」5.12dをやらないといけないけれど、どちらにしても二段岩壁まで毎回上がるのがちょっと面倒。昨年の振り返るなのトライで何度も上がったところなので、しばらく避けたいところ。
 そして「唐獅子牡丹」5.13b。昨年ようやく「振り返るな」と甲府幕岩の「ア・ラ・ポテト」の2つの5.13aが登れただけなのに、5.13bにもうトライするなんて資格が私にあるだろうかとちょっと考えてしまう。でも、ルートの見栄えと言い、人気の高さから分かるように素晴らしいルートであることには間違いない。

 穴ムジが登れたあと、残った時間で何をやろうかとぼーっと壁を見上げていたら、近くにいたH原さんは「○○さん(私)、唐獅子、唐獅子♪」と言う。「どうせいつかはやるんだから」と、ルートが空いている今とりあえず一度触ってみてはとススメる。
 思い返せば、任侠道5.12dが登れた後にいよいよ5.13aを登るべくルートの候補を考えている時に、「初サーティーンのルートは思い出になるから」と、ダウングレードも囁かれる某○ャック○イズンのようなルートは登るにしても2本目以降にしたほうが良いと言ったのもH原さんだった。そうして私は振り返るなをトライしたワケで、見栄えの素晴らしさも考えると、この唐獅子はトライするだけでも価値がありそうだ。結果登れるかどうかはともかく。

○「唐獅子牡丹」5.13b (1便目) ×
 と延々と前置きを書いたけれど、唐獅子は5ピン目付近の核心部に至るまでも大変だ。任侠道は5ピン目までは慣れればそれほど難しくないし、振り返るなは核心部下までは長いけれど任侠のそれよりもっと易しい。H本さん曰く、唐獅子は核心部まででも5.12aくらいあるらしい。確かにそれくらい大変そう。
 YN山さんにビレイをお願いして登り始める。1ピン目をクリップしてから任侠道と同じ出だしからすぐに左上し2ピン目のクリップ。以降は初めて触るホールドばかりでテン山しながら登っていく。細かなところは覚えていないが、5ピン目付近にたどり着く。水平カチから右上にあるチョークで固まった薄っぺらいホールドを右手で持つのがものすごく悪い。これを保持して、左上にある遠い斜め穴をガストン気味にキャッチしに行くのが核心のムーブだそうだ。左上のその穴を取る以前に、右上の薄いホールドが悪すぎて持ち方がまるで分からない。今回はほんのお試しのつもりだったので、しつこくあれこれ試すことはせず早々に下りることにした。二子に来た時にまたトライしてみよう。

 皆に挨拶をして一人下山する。アプローチ道が凍って滑るので、軽アイゼンを靴底に付けるとザクザク歩ける。先週すっ転んで痛い思いをしたので、こういう道具を使うのだ。帰りの林道も慎重に運転する。つぎに二子に来る時は雪がすっかり融けて無くなっていますように。
 須崎旅館でお風呂に入り、スーパーやおよしで買い出しする。この夜は道の駅龍勢会館で車中泊する。

■01/19(日)
 起きると、車内のガラス内側が霜で真っ白になっていた。霜を落としてから出発。秩父市内のすき家で朝食を済ませてから正丸峠経由で名栗・河又へ。芦ヶ久保あたりからほんのうっすらと積雪が現れた。夜の間に少し降ったらしい。
 河又の民家の駐車場に車を停めると、T橋さんを乗せたI澤さんの車もすぐにやって来た。
 コウモリ岩は相変わらず寒い。日当たりのよい場所に荷物を広げると、浦和エ○ジーの人達もやって来た。いきのいい奴5.10aでアップをする。先週、ドラゴンストリート5.11dを一日で登れたので、今日は何をトライしようかと考えて、エ○ジーの人達もトライしている「一期一会」5.12dをやってみることにした。こんなグレードとなると、一日で登れるワケがないのだが、つぎに来る機会のためにもルートを触っておく意味はあるだろう。

○「一期一会」5.12d (1~4便目) ×
 まずはヌンチャクがけ。一期一会の前半は、「デザート・ソング」5.12aと共通だ。デザソンは3年前に登っているのだが、デザソンの核心部をまずこなさないことには一期一会に入って行くこともできない。
 1、2便目ではデザソン部分でも何度かテンションしつつ登る。RPしたときのムーブは、あまりスローパー状ホールドを左手で左端を幅広ピンチに持ち、右手でアンダー気味を中継してからスローパー部分を持ち、上部のコルネに手を伸ばしていた。この日I澤さんがトライするのを見て、もっとやりやすいムーブが分かった。右手アンダーピンチのまま、左手を上部コルネに出すとかなりラクになるのだ。
 さて、問題の一期一会の核心部。1~2便目では右隣りにあるデンジャラス5.11c側にある右上フレークを辿ってから左手の細かいフェースに移った。この左トラバースがちょっぴり悪い。そこから左のデザソン側に縦に並ぶ複数の穴を左手で取りながら、右手はフェイスの細かいカチをひろう。そうしてリップのガバを取り、右に抜けるように終了点に行く。
 しかし、このラインは間違っているようだ。すでに一期一会を完登しているS藤ワタさんの話では、デザソン側の複数の縦穴は足では使っても、手は限定とのこと。5.12dというグレードを考えると、テン山ながらあっさりトップアウトできてしまったので、やはり違うのだ。あと、デンジャラス側の右上フレークも下部は使っても、それを右上して上まで登ることはしないようだ。そもそもデンジャラスに入ってしまうし、直上するラインだと、無理なトラバースが不要だしその後のクリップもし易いことが分かった。
 2~3便目の間に、オガミイットウ5.11bのトライを挟む。3、4便目では、下部デザソン部分はテンションせずに登れるようになった。一期一会の部分のラインも分かったことで、フェイスの悪いカチ取りに専念する。ワタさんが教えてくれたムーブは、左上にある指2本カチを左手で耐え、右足をフェイス中の小さな突起に上げる。右手でもう一つのカチを持ち、あとは一気にリップのガバを取りに行くというものだ。
 まずこの左手2本指カチに耐えるのが大変。これに耐えられないと右足を上げられない。上げられても、右手カチを持ってさらにリップに飛び出すムーブはできなかった。
 ということで、今回のトライはここまで。一期一会のキビしさを確認できたし、限定があることも教えてもらって良かった。登ったあとで、じつは限定があるんだよねと後で言われるのもイヤだし。限定そのものも、あれこれ意見はあると思うけど。

○「オガミイットウ」5.11b 2RP
 先週、最後にやってみたオガミイットウを一期一会のトライの合間に登った。前半がパワフルなムーブで遠いガバコルネをキャッチしに手を出すたびに声が出る。焼き石を持たなかったので核心部を抜けた頃には手が冷たくて仕方なかったけれど、後半は易しいので手を回復させながら終了点へ。

 他の皆が下山していく中、我々3人は最後まで登って、岩場を出たのはずいぶん暗くなった17時半頃。ヘッ電を点けて下山。
 今回は、二子で穴ムジが登れたし、お試し程度とはいえ唐獅子に手を出したり、一期一会にもトライしてみたりと、5.12後半以上のルートをやってみたことは良かった。

二子山、河又

2014.01.11(土)~13(月)
 成人の日の3連休は、土日を二子山で登り、月曜日は河又に行った。
 二子に行くのは2か月ぶりだ。他の山行にもいろいろ出かけているので、今期は二子にコンスタントに通えていない。

■01/11(土)
 I澤さん、T橋さんと小鹿野市内で待ち合わせ、車を乗り合わせ二子山に向かう。林道の特にトンネルを抜けた先は積雪が凍っておあり慎重に運転する。岩場へ向かう登山道も凍っていて滑りやすい。お正月の四国大堂海岸で左ヒザを痛めたためダブルストックを突いて歩く。
 まずは祠エリアへ。祠に手を合わせる。遅ればせながら初詣で。陽射しは暖かいけれど空気は冷たい。焼き石を用意してアップ開始。ごんべえ5.11a、孫悟飯5.10cをそれぞれ登る。

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(↑ごんべえでアップするI澤さん。写真横向き)

 昼前に弓状に移動する。O野さん達を始め常連の面々10人ほどがいた。この日の弓状は全員で12人だけで空いていた。
 私は穴のムジナ5.12c、I澤さんはおいしいよー5.12c、T橋さんはビッグ・モモ5.11cにそれぞれトライする。O野さんは振り返るな5.13aにトライ中。クリスマスに穴ムジをRPしたK藤K子さんはモダン焼き5.12cのトライを開始したようだ。H原さんは美しき流れ5.13c、H本さんは唐獅子牡丹5.13bと、どちらも難しいルートをトライしているようだ。

○「穴のムジナ」5.12c (通算22~24便目) ×
 たびたびトライしてきた穴ムジの便数もそれなりに増えてきてしまった。その穴ムジに触るのも昨秋以来2か月ぶりなので、足位置などのムーブを改めて固めていかねば。
 それにしても岩が冷たい。日中は陽射しで少し温まるものの、それでも焼き石は必須だ。この日、穴ムジに3便出すも、もちろんと言うべきか完登にはほど遠い各駅停車状態。
 第一核心は、両手それぞれアンダーで左足キョンから、頭上の遠いフレークを左手ガス取りなのだが、この時の右足の位置をあれこれ試す。おそらく皆が置いているであろう箇所では私には高すぎて窮屈になりキョン体勢がキツい。その20㎝ほど下ではガスが取れても身体が伸びきってムーブが起こせない。あれこれ試してその中間の位置に右足を置くとどうにかガス取りしてから、右足を一歩上げてフレークにマッチできることが分かった。
 第二核心は、大ガバから左手ガスのカチホールドを持ち、頭上の遠い大穴下のホールドを右手で取りに行くのだが、その際に窮屈な体勢が取れない私は右足を右側にある丸穴まで伸ばす。その際の左足の位置をあれこれ試すのだが、それがロープをまたぐ形になるためちょっと怖い。左手ガスの引き付けが十分にできないと上方のホールドに手が届かない。
 第三核心は、第一・第二と比較して難しいワケはないが、そこに至るまでの疲労が蓄積されているので決して気が抜けない。というか、下からつなげるとなると私には結構キビしい。

 陽が山の端に隠れると急激に寒くなってくる。ワークアウトにどれか易しいルートを触ろうかとも思ったけれど、3日間の初日だし切り上げることにした。
 お風呂は、両神荘という国民宿舎に初めて行ってみた。料金は800円と高めだけれど、それに見合った施設課と言うと疑問だ。すぐ近くに道の駅両神温泉薬師の湯はもっと安いので、ここに来ることはもう無いかな。
 スーパーやおよしで買い出しして、カフェまいんで夕食(私は豚しょうが焼き定食680円)を済ませてから、下吉田キャンプ場へ。寒いのですぐに部屋のストーブを点けてコタツのスイッチを入れる。

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(↑まいんの豚しょうが焼き定食)

■01/12(日)
 寒い朝を迎える。コンビニで買い出ししてから二子に出勤。例によって祠エリアのごんべえと孫悟飯でアップ。アップの際、右ヒザを岩にぶつけてしまう。痛い。左ヒザも痛めているというのに。弓状に移動するにも、両ヒザが痛くて仕方ない。弓状には前日と打って変わってたくさんのクライマーが来ていて、荷物の置場もないので広場エリアまで上がって荷物を広げる。
 この日、O野さんが振り返るな5.13aを見事RPした。O野さんは昨シーズン頃からトライし始め、その間にO野さんのヌンチャクを使って私も何度もトライした末に登れたルートだ。大勢のクライマーが見守る中、完登を決めたO野さんは嬉しそう。おめでとうございます。

○「穴のムジナ」5.12c (通算25~27便目) ×
 前日に続き今日も穴ムジにトライ。第一核心では、上部フレーク左ガス取りの際に、右手でカチを保持するのだがこれが悪い。持ち方と改めて確認する。親指を穴の外に出しておくと手が開いて保持力が落ちるため、穴の中に入れておいたほうが良さそうだ。それでも親指はほとんど添えるだけで、保持しているのは他の4本だ。
 第二・第三核心は特に前日からのムーブの修正は無いけれど、こうも岩が冷たいとこれらの核心を連続してこなしていくのはちょっとキビしそう。

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(↑穴ムジをトライする私。第一核心の左手ガスを取ったところ。写真横向き)

 陽が沈んで皆が帰ってゆく中、最後に悪魔のエチュード5.10aを登ってワークアウト。駐車場への帰り道、凍った登山道で転倒して右ヒジを強打。両ヒザに加え今度は右ヒジとは…。身体がボロボロだ。
 須崎旅館のお湯に浸かり、やおよしで買い出し、ようかみ食堂で夕食(私は野菜炒め定食700円)を食べてから下吉田キャンプ場へ。

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(↑ようかみ食堂の野菜炒め定食)

■01/13(月)
 成人の日。私が成人式に出席したのは○十年前のことだ。現在クライミングをやっているなんて、当時は想像もしていなかった。
 さて、今日は河又へ。私の車とI澤さんの車2台で現地に向かう。民家前の駐車場はすでにいっぱいだったけれど、庭先に何とか泊めさせてもらう。1台500円。
 コウモリ岩に到着すると、浦和エ○ジーのS藤さん達一行が来ていた。そのうち、S水さんは3年前の夏にカナダ・スコーミッシュに一緒に行ったメンバーの一人で、会うのはそれ以来だ。一期一会5.12dをトライしている。すごい。何だかとても強くなっている。
 コウモリ岩は樹林帯の中にあり、あまり陽が当らずとにかく岩が冷たいのなんの。陽射しのある弓状のほうがまだマシだ。ミヤザキミドリ5.10aでアップする。冷たい~。
 さて、何を登ろうか全く考えていなかったので、ルート図と照らしてみる。3年前にデザート・ソング5.12aを登るために何度かコウモリ岩に来たことはあるけれど、他のルートはどれがどれだかあまり考えたことがなかった。壁を見ているうちに大五郎5.11aは登っているはずだと思い出してきた。
 河又はたまにしか訪れない岩場なので、一期一会なんて難しいルートに手を出しても宿題になるのは決まっている。3日目でヨレてもいることだし、大五郎と分岐するストリートドラゴンをトライすることにした。
 I澤さんはオガミイットウ5.11b、T橋さんは小作人5.11bをトライする。T橋さんによると、この2つと地主5.11bを合わせた3つが河又の5.11bの3部作らしい。

○「ドラゴンストリート」5.11d 4RP
 左上するいきのいい奴5.10aと別れ、テラスから大五郎のラインに取り付く。3ピン分大五郎を登ってから、ドラゴンストリートは左のフェイスに分岐する。この左トラバースのところがちょっと悪いのだが、もっと悪いのは、その先のコルネを直上して上部ガタガタ地帯のガバを取る直前だ。モチの悪いコルネを右手でレイバック気味に持つのが私のムーブ。ここで手や足が滑って何度かフォールする。1時間強くらいの間隔でトライして、4便目でようやくRPできた。

 最後に、I澤さんがRPしたオガミイットウ5.11bに私もトライ。出だしからパワフルなムーブで思わず声が出る。前半の核心部が抜けられれば、後半は何でもないルートなのだだ、核心を抜けるのに後少しというところでフォール。I澤さんのトライを見ていたし、やり直してやってみればムーブはすぐに分かったのだが、時間が無いのでRPはお預け。

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(↑オガミイットウをトライするI澤さん)

 暗くなっていく樹林帯を下って、駐車場でI澤さん達と解散。青梅に出て新青梅街道経由で帰る。
 途中、山田うどんに寄って夕食。この山田うどん、安っぽい普通の定食チェーン店なのだが、私はこの安っぽさが気に入っているので、埼玉や奥多摩方面からの帰りの際に利用することが多い。

「ダスキン多摩」5.12c RP、「ヴァージンキラー」5.12a RP 伊豆・城山 ワイルドボアゴージ

2014.01.03(金)~05(日)
 年始の3日間、T沢さんと伊豆・城山(じょうやま)で登ってきた。
私は城山を訪れるのは2年ぶり。2年前に伊豆の岩場を巡った際に一日だけ城山を訪れて、チューブロックの「ドロンパ」5.12aをRPした。
 その前の訪問はさらに2年前、つまり4年前で、その時はワイルドボアゴージの「OVERDRIVE」5.11dが登れないままとなっていた。
 なかなか訪れる機会のない城山なので、今回はとにかくあれこれ登ってみたいと思っていた。
 成果としては以下のとおり5.12台2本、5.11台5本の計7本のルートが登れ、まずまずの結果となった。
・「ダスキン多摩」5.12c RP
・「ヴァージンキラー」5.12a RP
・「OVERDRIVE」5.11d RP
・「ジャンバラヤ」5.11c RP
・「ジゴロ」5.11b/c RP
・「レインホール」5.11b OS
・「チャンディーラサ」5.11a RP

■1/3(金)
 早朝、T沢さんが私の自宅までやって来て、私の車に乗り換えて一路城山に向かう。お正月休みの朝なので道路も空いている。環8~東名道を走り、沼津ICから城山のある伊豆・大仁(おおひと)を目指す。
 8時前にワイルドボアゴージに至る上の駐車場に到着。車内で少し寝ていると、後から続々と車がやって来たので、我々も岩場に向かう支度をする。
 一昨日まで四国・大堂海岸で連日クライミングしていて、昨日朝に東京に帰ってきたばかりなので、疲れていないとは言えない。それに大堂海岸最終日に痛めた左ヒザがまだ痛むため、岩場に向かう登山道ではストックを使った。下りの段差が特に痛む。

 着いたエリアはワイルドボアゴージ。どれを登ろうかとトポ図を見ながら物色する。まずは誰も取り付いていない「ジャンバラヤ」を登ってみることにした。
 所属山岳会のN藤さん達3人も今日明日の2日間の日程で来ていた。その中のN代くんが、「OVERDIVE」5.11dと「ジゴロ」5.11b/c、「ジャンバラヤ」5.11cの3つが人気ルートだと教えてくれた。日本100岩場を見ても、星がたくさん付いているし、今回見ているとトライする人も多くやはり人気があるようだ。

○「ジャンバラヤ」5.11c 2RP
 5.10台でアップしても良かったのだが、順番待ちするのも面倒なのでさっそく取り付く。
OVERDIVEとジゴロもそうなのだが、中盤の少しかぶったセクションで遠いガバを取りに行くのが続くルート。これら3つともそういう意味でそっくりなルートで、ホールドの悪さや腕の引き付けの運動強度でグレードの差が少しずつある感じ。その中でも、OVERDIVEは終盤も意外と気が抜けないのでグレードが最も高いのだろう。
 このジャンバラヤは初めて触るルートなのだが、その中盤のうすかぶり部分で先のホールドが分からず力尽きてオンサイトならず。2便目で確実にレッドポイント。

○「フットバイス」5.11d ×(敗退)
 ジャンバラヤが登れたのでオーバードライブでもやろうと思ったのだが、すでに順番待ちの様子。T沢さんが「ヴァージンキラー」5.12aにトライするので、私はその近くにあるフットバイスと言うどっかぶりを抜けるルートをやってみることにした。
 しかしこのルート、やってみるとエラく難しい。ジム課題のようなどっかぶりから凹角状を抜けるようなのだが、どのようなムーブなら頭上にあるホールドに手が届くのかまるで分らない。これで本当に5.11台なのか?と思ってしまう。何かうまいムーブがあるのだろうか?解決の目処が立たないので、1便だけでヌンチャクを回収してしまう。

○「ヴァージンキラー」5.12a 2RP
 T沢さん他数人がトライしているこのルートに私も混ぜてもらうことにした。
中盤のガバのレストポイントから、垂壁のホールドを経て右上のカンテを抜けるのが核心部。皆のトライを見ていたのでそれなりにホールドの在り処が分かるのだが、垂壁のカチのところでテンション。その後ムーブを探り、カンテを抜けてトップアウト。
 2便目。女性の身長だと数手くらいを経て届くホールドを1手2手と届いたので、ずいぶんショートカットできた。カチを持ち替えて、右カンテのカチを取る。奥にあるスローパーを左手が届けば実質終了。左にある終了点にクリップしてから一段乗り上がり終了。新年初の5.12台の完登だ。

 今日のクライミングはここまで。大仁の街に下りて、一二三荘のお風呂(300円)で身体を温めてから、アピタで買い出しをして裏手の河川敷にテントを張ってビールを飲みながら夕食とする。

■1/4(土)
 6時過ぎに起きる。寒い。テントも車も霜が降りている。テントを撤収し、すき家で納豆定食を食べ、コンビニで買い出ししてから城山の上の駐車場へ。相変わらず左ヒザが痛い。

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(↑ワイルドボアゴージ。写真横向き)

○「ジゴロ」5.11b/c 2RP
 この日はジゴロから登り始めることにした。朝はまだ岩が冷たい。このルートもオンサイトできず、2便目でRP。

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(↑ジゴロとジャンバラヤを見上げる。写真横向き)

○「OVERDRIVE」5.11d RP
 ジャンバラヤ、ジゴロと登れたので、もちろんオーバードライブにもトライしておく。それに、このルートは以前トライしたままとなっているから、なおさらRPしておきたい。
 トライしているN藤さんのつぎに順番を入れさせてもらう。4年ぶりのトライだけれど、N藤さんのトライを見ていたので、ホールドの感じがだいたい分かった。核心部となるうすかぶりも腕がヨレてくる前にぐいぐいと登って通過。終盤は少し傾斜が寝てくるが、ジゴロやジャンバラヤよりはずっと悪いので気が抜けない。持ちやすいホールドをじっくり探しながら終了点へ。こうして今回のトライでは1撃できた。さすがに2便は要するかなと思っていたので嬉しい。
 4年前のトライではおそらく2便くらいだしているから、通算で3便くらいということか。

○「ダスキン多摩」5.12c ××
 人気のイレブンルート3つが片付いたので、残るこの日の午後と明日で何を登ろうかとあれこれルート図と照らし合わせた結果、ダスキン多摩をトライすることにした。
 ご存知ヘンな名前のルートの一つだ。雨が降ると流水が集中するのかコケで黒ずんだルートで、ルート名を良く解釈すればT沢さん曰く、掃除が必要という意味でダスキンらしい。
ボルト数は9ピンだが、やはり流水のためか錆びたボルトが多い。出だしからちょっと悪いのだが、私のリーチだと左手アンダーポケットから右上のホールドに手が届く。そこを乗っ越すと核心部となる小ハング下までは易しい。
 6ピン目から9ピン目までの間に核心部がある。皿状のホールドをいくつか伝い、右サイドホールドから左上サイドホールド、さらに上の皿状を経て、9ピン目付近の棚状ガバを取れれば実質終了だ。
 1便目はホールド探りでテンションしまくり。このトライでだいたい分かったので、2便目でいきなり1テンで抜けられた。これまで登ったことのある日本国内の5.12cのルートはいくつもないけれど、その中でも易しいのでは? 俄然これは最終日の明日にレッドポイントしておかないと。

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(↑ダスキン多摩を見上げる。写真横向き)

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(↑ヴァージンキラーを眺める。写真横向き)

 一二三荘に寄ってから、ガストで夕食を取りながら今後のクライミング計画の打合せをする。トポ本をじっくり見るにはテントは暗いので。アピタで買い出しをして、河川敷に再びテントを張ってビールを飲む。
 この日、ヴァージンキラーをトライしていたT沢さんがフォールした際に左足がロープにかかりヒザ裏をロープバーンしてしまった。けっこう痛むそうで、ガストの後に薬局に寄り、キズパワーパッドを貼る。これでずいぶん痛みが退いたようだ。

■1/5(日)
 朝の冷え込みは前日ほどではなかったけれど、曇りがちのためかこの日の岩場はずっと寒かった。
 テントを撤収し、すき家で納豆定食を食べ、コンビニで買い出ししてから城山の上の駐車場へ行くのは前日と同じムーブ。左ヒザの痛みも相変わらず。

 この日は前日まで順蜂となっていたジャンバラヤなど3つのイレブンルートは空いていて、代わりに5.12台のルートをトライする人が多かった。

○「レインホール」5.11b OS
 朝はまだ岩が冷たいので、いきなりダスキン多摩にトライすることはせず、他のルートでアップすることにした。そこで、ダスキンと同様に濡れて黒ずんでいることが多いというレインホールを登ることにした。ワイルドボアの左上のほうにある目立たないルートだ。
 登ってみるとこれがかなり悪い。ガバをぐいぐい登っていくようなルートではなく、微妙な登りでじわじわと登っていく衣。アップどころか最初からいきなり本気モードだ。力尽きそうになったけれど、何とか耐えてヌンチャクをかけていく。終盤になってようやく落ち着け、オンサイト。こんなルート、もう一度登りたくない。

○「ダスキン多摩」5.12c 4RP
 岩場の出だし部分を除いて陽が当たり、岩が温かくなってきたようなので、焼き石を用意して11時頃にトライ開始。前日確認したムーブで核心部をこなし、いよいよ9ピン目付近に至る。右手で悪い薄カチから、皿状カチにデッドで左手を出すもキャッチできずにフォール。フォールしながら「くっそぉ~!」と叫ぶ。ハングドッグしてあれこれムーブを探り直す。左手サイドホールドがもっとしっかりとカチ持ちできることがわかり、これを保持したまま薄カチを中継にとどめそのまま右手で皿状を取りに行くことにした。このムーブのほうがスタティックにこなせる。左手クロスでピンチで取り、体勢を整えて頭上の棚状ガバに手を出せば良いようだ。
 13時くらいになり2便目(通算4便目)を出す。ムーブを修正したのは正解だった。きっちりとレッドポイント。やった。海外のルートならともかく、私が5.12cを4便で登れるなんて、やはり登りやすいのだろう。それでも嬉しい。

 T沢さんは、ヴァージンキラーを惜しくも登れず。前日のロープバーンが影響しているようだ。
 H本さんの案内で、T沢さんと一緒に二間バンドを見に行く。インナーウォールとか城山には他にもエリアがあるのだが全然行ったことがなく、ここ二間バンドも初めてだ。チューブロックを通り過ぎ、南壁の直上に位置する狭いアプローチを通り、岩場の斜面を登っていくと二間バンド大ハングがある。
 「かさぶた」5.12cや「ケレンジ」5.13aがおススメのルートということで、T沢さんの知り合いがトライしていた。眼下に大仁の街が望める露出感たっぷりのルートで、これはトライしたら楽しいだろう。

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(↑二間バンドからの眺め)

○「チャンディーラサ」5.11a RP
 戻って、最後にチューブロックのルートを登っておく。以前2便ほどトライしたことがあるはずのルートで、下部の凹角は登れるものの、二階部分が越えられずにいた。今回も二階部分のリップのホールドを如何に取るか苦労したけれど何とか1回で登れた。

 東名道に入る前にラーメンを食べる。沼津ICから入ったのは18時前。年末年始休暇の最終日だったけれど、渋滞しておらず19時半頃には用賀を下りることができた。環8も渋滞しておらず、思っていたよりずっと早く帰宅できた。T沢さん、3日間ありがとうございました。

四国・大堂海岸 クライミングツアー3 (5日目)最果てのエリア「SECRET AGENT MAN」

2013.12.28(土)~2014.01.01(水)
 四国・高知県は大堂海岸で5日間、クラッククライミングを満喫してきた。
 5日目(1/1)は、最果てのエリアにあるSECRET AGENT MANを登攀した。

■1/1(水)
 新年明けましておめでとうございます。
 2014年の元日。大堂海岸ツアーも5日目となり今日が最終日だ。
 前日、H内さんは鳥取のTJさんとともに、最果てのエリアにあるシークレットエージェントマンを登ったのだが、その際、懸垂下降で用いたロープが回収できなくなったのと、カムも一つ回収できなくなったという。
 そこで、TJさんは鳥取に帰ったのだが、H内・Y和・私の3人で再び最果てのエリアに行くことになった。SECRET AGENT MANは70mロープを使って波打ち際の取付まで懸垂下降するという、アプローチからして本チャンなルートで、H内さんが日本離れしたルートだと言っていたので、果たして私の力量で登れるかどうか心配だ。
 前日、H内さん達が最果てのエリアにやってきたのはすでにお昼近くだったらしいが、その時すでにK島さん・H原さんパーティーが登はんを終えて2ピッチ目をユマーリングしているところだったと言う。朝まだ暗いうちからやって来たそうだ。
 登はん自体はH内さんと私の2人なので、Y和さんには懸垂下降途中の壁の中にある小さな洞窟状の凹みに座って待機してもらい、2人が登る様子を撮影してもらうことにした。

○「SECRET AGENT MAN」2P(1P:5.11a、2P:5.8)
 アプローチは、帰れずエリアやお座敷エリアに至る四国のみちの水平道をそのままずっと歩いて行く。30分くらいは歩くだろうか、結構長い。四国のみちと分岐するのかどうかよく分からないが、右手に向けて少し急な道を下って行く。日本100岩場の案内図で、釣師の道とある道だ。すぐに水平になると最果てのエリアへの下降点は近い。前傾壁エリアへの下降点もこの付近らしい。

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(↑釣師の道からの下降点)

[懸垂下降]
 石が積んであったり、木にテープが巻かれたところがあり、そこが釣師の道からSECRET AGENT MANへの下降点だ。ここでザックなど不要な荷物を残し身支度を整える。立木に懸垂下降のロープをセットする。まずは樹林帯の中を斜めに降りていくのだが、けっこう急なのでこうしてロープで確保したほうが無難だ。
 前日残置した懸垂下降用ロープが張られたところに着く。そばの岩にテーピングテープでSAMという文字が貼り付けてある。もちろんSECRET AGENT MANの略だ。

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(↑SAMはSECRET AGENT MANの略)

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(↑樹林帯から懸垂下降するH内さん)

 ここからすぐ下はいよいよ海面までの断崖だ。まずはH内さんが懸垂で降りていく。続いて私も懸垂下降する。樹林帯を出て、すぐに垂直の断崖に出る。はるか下方では波が岩を打ちつけている。上も下も花崗岩の岩壁が大きく広がっている。これまで訪れたモンキーエリアや帰れずエリアが小さく思えるほどの高度感だ。
 するとちょっと左下でH内さんが壁の中にいる。懸垂下降のロープを解き、カムでセルフビレイを取って、凹み状のところに待機している。位置としてはSECRET AGENT MANの2ピッチ目の途中らしい。H内さんは、続いて降りてくるY和さんとやり取りがあるので、まずは私がこのまま先に波打ち際の取付まで降りる。

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(↑海面ははるか下)

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(↑東側の眺め)

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(↑H内さんが上に見える)

 上に見えるH内さんの姿もどんどん小さくなっていく。周囲の壁の巨大さに圧倒される。こんなヤバいところに本当に来てしまって良かったのだろうかと思ってしまう。壁の右のほうを見ると、SECRET AGENT MANに間違いない見事なクラックが走っており、その右手には何メートル張り出しているだろうか、巨大なルーフの岩が突き出ている。こんな岩が日本にもあるのだ。

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(↑このコーナークラックを登るのだ)

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(↑懸垂下降はコーナーから写真で右二つ隣りのクラックを目指す)

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(↑こんな巨大なハング岩も)

 海面がどんどん近づいてくる。H内さんには、SECRET AGENT MANのクラックから、2本左側のクラックを目指して降りて行くように言われていた。懸垂下降で用いた前日残置したロープは60mで、海面の取付までは若干長さが足りず、もう1本つないである。そのつないだロープの余った束が波打ち際の岩の間に挟まって回収できなくなったようだ。
 懸垂下降時のロープの結び目の通過だけれど、波打ち際から1段たかいちょっと立てそうなところだったので、そこで下降器をセットし直せた。波打ち際までは、ちょっと危ないけれどクライムダウンできないワケではないから、60mでも降りられないことは無いのかもしれないけれど、懸垂のテンションを解けばロープ末端は上まで上がってしまうし、日本100岩場にもあるとおり70mロープが無難だろう。

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(↑波打ち際に降り立つ)

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(↑取付から上を見上げる)

[残置ロープ回収]
 懸垂下降にあたり、私はアプローチシューズはザックとともに釣師の道に置いてきた。余計な荷物になるからだ。キツいクライミングシューズをずっと履いているのは痛いので、裸足で樹林帯の中を歩くのもイヤなので、懸垂時は靴下の履いて降りた。この靴下作戦はけっこう良い。汚れるけれど。
 ロープを解き、波打ち際の岩に挟まったロープの回収を試みる。連結したロープは余りが長すぎてそのままにしておくと、このように岩にひっかかってしまうのだろう。波の当たらないもっと高い位置に束にしてぶら下げておく工夫をすると良かったのかも。

 屈んで足元の岩に引っかかったロープを引っ張っていると波が来て、靴下が濡れてしまった。靴下が濡れるくらいは構わない。ロープの引っ掛かりはずいぶん解消されたけれど、1ヵ所だけ細いクラックにひっかかったままだ。これを回収しようとしていた時に、ザブンと大きな波をかぶってしまい服がビショビショに濡れてしまった。これには驚いてしまった。ヤバい。岩角にぶら下げておいたギアラックが波に流されてしまっていないかと見ると、ビショビショに濡れていたけれど無事だった。クライミングシューズは濡れてしまった。そして、チョークバッグも完全にビショビショになり、中のチョークボールを握ると白い水がドボドボ垂れてきた。完全に水没…。もう少し高い波だったら、身体ごと海に引き込まれていたかもしれない。怖くなって、波を避けるため少しでも高いところに上がって、カムでセルフビレイを取った。身体が濡れてしまいガタガタと寒くなってきた。正直、これからクライミングするような気分では無い。
 ガタガタと震えながら待っているとH内さんも下りて来た。H内さんは波打ち際まで降りず、一段高いところで懸垂を終える。「○○(私)、ロープ回収お願い~。」というH内さんの気軽な指示に従って、引っかかったロープを回収するため、再び波をかぶる心配があったけれど、ガタガタ震えながら回収する。ナッツキーを使って引っかかったロープを突くと外れた。やった、ロープの回収に成功。すぐにH内さんのいる一段高いところに上がる。幸い波を再びかぶることはなかった。

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(↑H内さんも降りてきた。写真横向き)

 気が付くと、上方にいあるY和さんが懸垂で使ったロープをすべて引っ張り上げてしまった。我々2人の手元にロープが一切無くなってしまい驚いてしまった。H内さんがY和さんに声をかけて再びロープを下ろしてもらうが、風で横に流されてしまう。連結したロープを束にして錘として、今度はまっすぐ下ろしてもらいようやくロープを引き寄せられた。ほっ。

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(↑ロープをさばくH内さん)

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(↑上を見上げる)

[1ピッチ目]
 「○○(私)、リードがんばってね~。」とH内さん。濡れて寒くて仕方ない私はフォローでもユマーリングでも良いから、この状況から脱したかっただけなのだが、リードしないワケにはいかないようだ。
 H内さんの分のカムなどギアを受け取り、ロープを結んでクライミングシューズを履く。波をかぶる危険を考えると懸垂下降は一段高いここまでにするのが正解だ。右方のSECRET AGENT MANのクラックまでのトラバースは難しくないので。
 ということで、重い気持ちのままリード開始。トラバースしてクラックに取り付くと、いきなりフィストよりも広い幅で、私の力量ではまともに登れない。4番などのカムを突っ込み、とにかくテンションしまくる。「登れない~」。ここではカムにテンションして、すぐ上にカムをセットすると、そのカムを掴むか、岩をにじり上がってそのカムにテンションする亀のような遅さで登っていった。とにかくA0しまくりだ。ここでずいぶんと時間を使ったはずだ。
 やがてクラックが狭まってくる。A0しまくりだったものが、少しはジャミングできるようになってきたので、数手登ってはセットしたカムにセルフを取って休むくらいになりペースがあがってきた。必死なので気づかなかったが、服も少しずつ乾いて来たようだ。傾斜が変わるとH内さんの姿が見えなくなった。上のカムをセットすると、下のカムを回収することもしばしば。すべて残しておいたら、手持ちのギアがたちまち足りなくなってしまうからだ。
 傾斜が緩くなってきて、またクラックも広がって、クラック内だけでなく、フェイスにもホールドが拾えるようになってきた。こうなると精神的にも余裕が出てくる。上のほうに待機しているY和さんの姿が見える。1ピッチ目の終了点と言ってもボルトのような残置物は一切無いので、適当にどこかでピッチを切ってカムで支点を作るしかない。Y和さんのところまではまだずいぶん距離があるし、残ったカムの数を考えるとそろそろ切っても良さそうだ。
 身体の幅くらいに広いところのダブルクラック状で3つずつ計6つもカムを突っ込んでビレイ支点を作った。30mくらいは登ったのだろうか。ようやく一息付けた。疲れた。このピッチに1時間以上かかったようだ。

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(↑私。Y和さん撮影)

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(↑そろそろピッチを切る)

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(↑ここで1P目を切る)

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(↑ビレイ支点にカムをきめまくる。写真横向き)

 フォローのH内さんをビレイしながら、写真を撮る。頭上のY和さんや姿が見えてきたH内さんを写真に収める。抜群の高度感だ。はるか直下には岩に打ち付ける波、眼前には太平洋が広がり、周囲はすべて花崗岩だ。

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(↑H内さんが登ってくる)

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(↑ビレイしながら撮影する私)

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(↑H内さん。私が撮影)

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[2ピッチ目]
 H内さんは残置されたカムをハンマーで叩いて回収できたという。これで人工物を一切残さず回収できた。H内さんに労いの言葉をかけられて、2ピッチ目も私がリード。ここからはクラックのジャミングではなく、凹凸の大きい岩をぐいぐい登っていくフェイス登りができるので、クラックよりははるかに得意分野だ。Y和さんのところにたどり着く。
 Y和さんからもう1本のロープを受け取りバックロープとする。Y和さんのいるところを通過し少し登るとすぐに砂地状の斜面だ。ここは滑りそうなので懸垂ロープをゴボウで登り返した。このセクションはユマーリングするパーティーも多いらしい。
 樹林帯に入り、先ほど懸垂下降ポイントにたどり着きセルフビレイ。やった、無事生還できた。バックロープでまずはY和さんがフォローで登ってくる。続いてH内さんをビレイする。樹林帯の中を斜めに張ったロープを辿って登り返し、ザックを残置した四国のみちに無事帰着。よかった~。時刻は15時頃。思っていたより早く戻って来られた。

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(↑2P目は易しい)

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(↑カムもきめて)

 荷物をまとめて、四国のみちを歩いて行く。どこかでぶつけたのか左ヒザが痛む。必死で登っていたから気づかなかったけれど、どこかで打ったのだろうか。痛みを我慢して歩いて行き駐車場に帰着。
 私はこの日の19時に宿毛(すくも)駅を出発する高速バスで東京に帰ることになっている。まだ時間があるので一昨日も行った温泉施設で汗を流し、それから宿毛駅に向かった。H内さんとY和さんは今夜宿毛で泊まってから、明日松山まで移動しレンタカーを返却して解散するという。
 H内さん達と別れ、駅近くのモスバーガーで夕食を済ませてから、やって来たバスに乗り込む。あとは明朝には新宿に着くまで寝ていよう。この日の便は空いているだろうことは想像がついていたけれど、乗客はたったの4人だけだった。真ん中の通路を越えて向かい側の座席まで足を延ばして完全に横になれたためか結構寝られた。

 明けて1/2(木)。定刻より1時間ほど早い朝7時半頃に新宿駅西口に到着。痛む左ヒザを引きづって電車を乗り継ぎ、5日ぶりに帰宅。まずは汚れた服を洗濯する。ポチ袋をお札を用意して親の家に行く。お正月ということで兄妹達が親のところに集まるので、甥っ子達にお年玉をあげた。皆で食事をすると、午後はこたつでごろごろして過ごした。
 つい昨日まで大堂海岸で連日クライミングをしていたので、その時登りまくったのと、こたつでまどろんでいる今を比べてちょっと不思議な気分になった。脱力感かな。

 今回の大堂海岸ツアーでは、ツアーを呼びかけたH内さんを始め、バスの予約をしてくれたりとメンバーの皆に感謝。私にできることは、登れそうなルートにトップロープを張るくらい。
 でも、ずっと天候にも恵まれ大堂海岸の解放感抜群の岩場で連日登りまくり、美味しい食事とお酒も楽しめ、良いメンバーと他のクライマーとも出会え、充実したツアーとなった。

四国・大堂海岸 クライミングツアー2 (3日目)帰れずエリア、(4日目)お座敷エリア・彫刻岩

2013.12.28()2014.01.01()

 四国・高知県は大堂海岸で5日間、クラッククライミングを満喫してきた。

 3日目(12/30)は、メンバー7人で帰れずエリアへ。

 4人が帰り、H内・Y和・私の3人となった4日目(12/31)は、H内さんが鳥取のTJさんとともに最果てのエリアに行くということで、Y和さんと私はお座敷エリアと彫刻岩へ。

12/30()

 3日目は帰れずエリアへ。モンキーエリアに至る県道43号線のトンネル手前の旧道分岐の草むらが駐車スペースになっている。そこから新道反対側にあるコンクリート敷きの斜路を上がると、その向こう側に四国のみちという山道がある。伊豆・城ヶ崎海岸のように断崖の上の樹林帯の中を海岸線に沿って作られたような山道だ。その山道を東日本の少し歩くと、すぐに下に下りていく道があるので、そこを下りていくと帰れずエリアとお座敷エリアの間にある海岸に出る。そこから西に向かうと帰れずエリアがあるのだが、ところどころ小高い岩を乗っ越したり、海面近くを渡ったりするので、予め満潮の時刻を把握しておいたほうが無難だ。

 帰れずエリアには2ピッチのルートがあるから、壁の高さはそれなりにあるはずだ。大岩の中を迷路のように進んで行くと、見栄えのする壁が現れた。ここに間違いない。さっそく登る支度をする。

Pc300111

Pc300113

○「オールマイティー」2P(1P:5.82P:5.9) OS

 K田さんと組んで、まずはオールマイティーという2ピッチのルートを登ることにした。取り付きは水溜まり状に海水が溜まっている。

 1P目は海面に近いせいかクラックが湿気っているようだ。K田さんがリードで登る。私もフォローで続くが、湿気っていてジャムしづらかったけれどノーテンで抜けられた。

 2P目は私のリード。出だしがちょっと悪いけれど、左のクラックを伝っていく。上部に行くとホールドが大きくなって易しくなってくる。左上の岩にボルトが2つ打ってあるのでここでハンギングビレイ。K田さんが続いてくる。アイボルトに直にロープを通して懸垂下降。H内さん達が登っていた「イースター」2P1P目の終了点を使ってさらに懸垂下降して取付に帰着。

○「熱風セレナーデ」2P(1P:5.10a2P:5.10a) OS

 再びK田さんと隣接する熱風セレナーデを登ることにした。このルートの1P目も湿気湿気なのだが、K田さんは巧みにリードして抜ける。フォローの私はテンションこそしなかったものの、カムをきめながらリードする余裕など無いだろう。

 2P目は私のリード。小ハングを左に抜け、灌木の残置支点でピッチを切った。K田さんもフォローで登ってくる。右手の岩を回り込めば、先ほどのオールマイティー2P目の終了点がある。同様に懸垂下降2回で取付へ。

○「モンゴサンタマリア」1P5.11b/c Tr.

 イースター1P目を登って張ったロープで、H内さんが「モンゴサンタマリア」2P1P5.11b/cをやるという。フレアしたクラックが見るからに悪そうだ。続いて私もトップロープでやってみることにした。

 とてもジャミングができそうにないので、私は終始レイバックで強引に登った。中盤で力尽きてフォールしたものの、1テンでトップアウト。しかしこれではカムをきめられないから、きちんとジャミングしながら正対で登らないといけないだろう。続くK田さんは正対で登っていたから、やはりジャミング技術が肝要なのだ。

○「イースター」1P5.9 FL

 各自リードやトップロープで登る。SD介さんもこのルートを登り、クラックのリードで初めて完登したとのこと。私も登っておいた。最後の抜け口などは結構気が抜けない。

 T内さんとSMみさんもオールマイティー2Pを登る。

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(↑オールマイティーを登るT内さん達)

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(↑写真横向き)

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 2ピッチながらマルチピッチを2本登って満足。7人で登るのは今日が最後だ。帰路、ホテルベルリーフ大月という施設温泉に寄り汗を流す。500円。ちょうど結婚披露宴を開いているところで来客が多く、後ろに停められてしまった車のために我々の車が出せなくなり、今夜19時に宿毛から高速バスで帰るT内さんとK田さんとはここで解散し、2人は急きょホテルの用意した車で宿毛に向かった。

 残った5人は、車の持ち主が見つかるのを待ってから宿に帰る。夕食ではH内さんの旧友である鳥取のTJさん達も一緒。TJさん達の部屋に移って飲み直す。昨今はゆるキャラという被りモノが全国無数に存在するが、TJさんが某ゆるキャラの中身を演じているという話には皆が興味津々。

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12/31()

 大晦日。この日高知市に行くS藤さん夫婦は朝早くに宿を出ていった。4日目、残ったメンバーはH内・Y和・私の3人だ。H内さんはTJさんと組んで、最果てのエリアにある「SECRET AGENT MAN」を登りに行くということで、TJさんの連れのM本さん・N川さんとともに、Y和さんと私はお座敷エリアや彫刻岩に行くことにした。

 前日行った帰れずエリアと海岸線までは同じ。海岸線の岩場を東に歩いて行くと、お座敷エリアがある。最初、そこがお座敷エリアだと気付かずに通り過ぎてしまい、探し回ってしまったけれど。

 着いたお座敷エリアは、これまで訪れた顕著なクラックのあるエリアとは異なり、正直言って大堂海岸まで来てわざわざ行くこともない場所だ。今更ほかのエリアに行くワケにもいかないので、私とY和さんは登れそうなルートに取り付く。M本・N川さんの2人はこの日のうちにTJさんと鳥取に帰るということで、14時に駐車場待ち合わせということで早めに切り上げる必要があるそう。そこで、彼らは一足先に彫刻岩に行くことにした。

○「フナムシ」5.9 ×、Tr. (お座敷エリア)

 フナムシという左端にあるフレーク状のルートに取り付くも、思った以上に登りづらくテンション。その後トップローではノーテンで登れた。Y和さんも登る。

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(↑フナムシ5.9。写真横向き)

 上部から回り込んで「黒潮」5.9にカムでトップロープ支点を作り、Y和さんが登る。それからM本さん達が先に行っている彫刻岩に我々も向かう。

 彫刻岩には「彫刻海岸」5.12aというルートがあるのだが、日本100岩場ではボルトルートのように描かれているが、出だしはクラックなのでカムが必要だ。到着してみると、M本さん達が何とかそのクラックのセクションを登って1ピン目にヌンチャクをかけたところだった。

○「彫刻海岸」5.12a ×、Tr

 残置されたカムを使って私も登ってみる。出だしのクラックは一段上がって、右上のボルトに分かれるところが難しい。チョンボしながら身体を上げ1ピン目にクリップし、大穴を右トラバースして2ピン目にクリップ。そこから右上にある大穴を取りに行くのが核心なのだが、とにかく遠い。ランジしようにもその体勢が取れず、手を出すこともできない。チョンボしてその大穴を取り右に抜ける。終了点は右に回り込んだところからさらに彫刻岩の天辺に向かってスラブを登ったところにある。

 M本さん達もトップロープでトライしてみたけれど、核心部分が悪すぎて手が出ない様子。駐車場待ち合わせの時間が迫ってきたので、ほとんどクライミングらしいクライミングはできなかったはずだが先に帰って行った。

 私はトップロープでもう一度トライしてみたけれど歯が立たないので、ボルトに掛けたヌンチャクを回収する。代わりに出だしのクラックから直上するルート「アシカクラック」5.10-にトップロープを張って、Y和さんと登ることにした。

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(↑彫刻海岸を登る私)

○「アシカクラック」5.10- 3RP

 Y和さんはトップロープで繰り返し3回登るうちに、核心部だる彫刻海岸と別れる箇所の小ハング越えが少しずつできりようになってきたようだ。

 私もトップロープで2回登ってみて、その部分のジャミングと足さばきが分かったので3回目はリードしてみて、レッドポイントできた。

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(↑アシカクラックを登るY和さん)

 彫刻岩を切り上げて、黒潮にロープを残したお座敷エリアに戻る。

○「黒潮」5.9 Tr

 Y和さんと私、それぞれトップロープで登ってからロープを回収する。

 駐車場に戻る帰り道、Y和さんと、H内さん達はSECRET AGENT MANを順調に登って戻ってきているだろうかと話した。H内さんは早く戻って来られたら、そのままお座敷エリアに行くと言っていたけれど、我々が帰る頃になっても結局来なかったし。帰り道に話したパターンとしては2つ。約束した時間通りに戻ってきていたら、鳥取チームは先に帰ってH内さんだけ駐車場で待っているか、あるいは先に鳥取チーム車で温泉施設か宿にでも行って、その旨のメモを車に残している。もう一つは、まだ戻ってきておらず、そうするとM本さん達は駐車場で昼過ぎからずっと待っていたことになる。

 果たして駐車場に戻ってみると、M本さん達がポツンと座っていた。後者だったようだ。それでもTJさんからメールがあって、シークレットエージェントマンを登り終えて、帰り道の途中だという。Y和さんと私が戻ってから15分後くらいにH内さん達も帰ってきた。

 クライミングはしたけれど、ロープとカム一つが回収不能になってしまったため、H内さんは我々と再び最果てのエリアに行き、SECRET AGENT MANを登ると言う。残置したロープとカムはTJさんのものだから、回収できたら後で宅配便で送るそうだ。鳥取チームとはここで解散。

 H内さんの話で、SECRET AGENT MANは日本離れしたすごいルートだと聞いていたので、突然降ってきたこの提案に俄然モチがあがってきた。明日はクライミング最終日。そして2014年元日。ツアー最終日と新年を飾るのに相応しいルートだけれど、むしろ私の実力がそれに見合うのかがかなり心配だ。

 宿で夕食を済ませ、TJさん達が帰った1階の部屋に移り、3人でNHK紅白歌合戦を視ながらお酒を飲む。この歌詞はまるでダメだとかコメントしたり、名前も分からないアイドルが出てくるたびにかわいい~と連発したり、皆であれこれ言いながら夜は更けていったが、北島三郎が出てくる前にいよいよ眠くなってきて、3人とも寝ることにした。

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四国・大堂海岸 クライミングツアー1 (1・2日目)モンキーエリア

2013.12.28()2014.01.01()

 四国・高知県は大堂海岸で5日間、クラッククライミングを満喫してきた。

 私は普段フェイスのクライミングばかりやっていて、クラックはほんのかじる程度にしかやったことがない。けれど、大堂海岸ツアーの話が出た時に、なかなか行ける場所ではないこともありこの機に行こうと即決。申し訳程度だけれど、前週には伊豆・城ヶ崎でクラックのルートを登っておいた。

 今回のメンバーは、ツアーを呼びかけたH内さんを始め、T内さん、K田さん、SD介・Mみさん夫婦、私の6人は同じ山岳会に所属、それから北アルプスの某山小屋で働いているというY和さんも加わった計7人。

 クライミング初日は28日だけれど、メンバー各自の都合により途中で帰る人もおり、私は最終の元日まで残って登った。

 大堂海岸(おおどうかいがん)は、高知県の西端にある岩場で、東京からは遠くて行くだけでも大変なところだが、クラックのルートがたくさんあるということで、まとまった休みを使って各地からクラッククライマーが集まってきた。

 我々は当初、マイカーで東京から現地を目指そうと相談していたのだが、大変な長距離運転となってしまう。すると、大堂海岸のある大月町に隣接する宿毛(すくも)市までの高速バスがあることが分かり、これを利用することにした。お盆と年末年始だけの臨時運航便だが、前夜19時に新宿を発つと翌朝8時半には宿毛に到着するということで、我々のような大堂海岸を目指すクライマーには打ってつけだ。往復で27,000円。

 今年の年末年始休暇は1228()からという人が多いので、出発は27日の夜の便とした。H内さんは27日のうちに飛行機で松山まで飛び、そこでY和さんと合流してレンタカーを借り、翌28日に高速バスで宿毛に到着する我々を迎えに来てくれることになっている。

 泊まった宿は、はたごという居酒屋で少ないながら泊まれる部屋がある。ここで食べた夕食はお刺身などとにかく魚が美味しかった。

 クライミング1日目(12/28)2日目(12/29)はモンキーエリア、3日目(12/30)は帰れずエリアに行った。

 4人が帰り、H内・Y和・私の3人となった4日目(12/31)は、H内さんが鳥取のTJさんとともに最果てのエリアに行くということで、Y和さんと私はお座敷エリアと彫刻岩に行った。

 5日目(1/1)は、H内さん達が前日に残置したロープやカムを回収することも兼ねて、H内・Y和・私の3人で最果てのエリアに行き、SECRET AGENT MANに行った。

12/28()

 前夜27()19時過ぎ、新宿駅西口ハルク前で宿毛雪の高速バスに、T内・K田・SDMみ夫婦・私の5人が乗り込む。年末年始を利用して四国に帰省するだろう他の乗客も合わせて、座席は3分の2くらいが埋まっている感じだろうか。4列シートで窮屈なのだが、あれこれ足を折りたたんで少しでも寝つける体勢を取る。他の乗客もおり皆でおしゃべりするワケにもいかないので、そのうち各自眠りにつく。時々、高速道路のパーキングエリアでトイレ休憩のため停車するのだが、気が付くと翌朝6時くらいになっており、すでに四国に入っているようだ。下に下ろしていると浮腫むので窮屈に足を上に上げたりしていたのだが、心配していたよりは眠りにつくことができた。

 カーテンを開けて外を見てみると、あれ雪が舞っている?途中停車するたびに少しずつ乗客が降りていく。定刻より50分ほど遅れている。バスの運転手さんの説明では、途中降雪のため交通規制があったりしたようだ。

 予定より遅れて920分頃、宿毛駅前に到着。空は曇り、ちらちらとミゾレが舞っている。寒い。レンタカーでH内さんとY和さんが待っていてくれていた。車はトヨタのヴォクシー。コンビニでパンなどを買い出ししてから、今回お世話になる宿はたごに行き、荷物を下ろす。

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(↑宿はたご)

 大堂海岸ツアー初日のこの日は、最もポピュラーなエリア、モンキーエリアに行くことにした。9年前に来て以来というH内さん以外は、皆、大堂海岸は初めてだ。国道321号線から柏島に向かう県道43号線に入り、トンネル手前の分岐を右に入って少し行くと(おそらく43号線の旧道)、展望台近くの道路右手に駐車スペースがあるのでそこに停める。1台停まっている。宿毛は天気がいまいちだったけれど、少し寒いけれどここまで来ると概ね晴れている。

 停めたところから車道を少し先に歩くと、海岸側の樹林帯の中に下りていくアプローチ道がある。急なアプローチ道を下って行くと、樹林帯を抜け、眼前に海が広がり、大堂海岸の岩だらけの風景が飛び込んでくる。すごい。

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 岩の間を海岸線に下りていく。段差の大きいところにはフィックスロープがある。海岸線を東に行くと、顕著なクラックが走る壁が現れてきた。ここがモンキーエリア正面壁だ。他には誰もいない。ルート図と照らしてみる。来たことのあるH内さんが、「スーパー・クラック」5.9や「岡山ルート」5.10cなどがこれだと指し示してくれる。

 クラックの力量は人それぞれだし、無理に全員がナチュプロでリードすることもないので、基本的には誰かがリードしてロープを張り、人によってはトップロープで登る。

 結局この日のモンキーエリアは我々7人だけの貸し切り状態だった。東京などから遠路はるばる大堂海岸まで来るとなると、休暇初日の午前中に岩場に到着できるパーティーは限られるのだろう。その点で高速バスは正解だった。

○「モンキー・ルーフ」5.10a 2RP

 さっそくクライミング開始。人気ルートの一つ、スーパー・クラックをH内さんが登ってトップロープを架けるということで、私はその左隣りにあるモンキー・ルーフを登ることにした。中盤でルーフを越えるルートだが、アップでいきなり登れるだろうか。カムをジャラジャラとぶらさげて登り始める。ルーフにさしかかり、ルーフ下にカムをきめてから右側のカンテに手を伸ばすも身体を乗り上げられずたまらずテンション。何とかトップアウトして抜ける。

 T内さんがフラッシュするのを見てから、2便目を出す。今度はホールドが分かっているので、ルーフ下にカムをきめてから右カンテに乗り上がれた。後半も少し登れば左上の終了点テラスに上がれる。終了点はアイ()ボルト2つ。とうことで、私の大堂海岸の初クラック完登はこのルート。

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(↑モンキー・ルーフを登る私)

○「うず潮」5.8 OS

 皆がスーパー・クラックに登っている間に、右に回り込んだ東壁にある「うず潮」5.8をオンサイト。モンキー・ルーフよりはもちろん易しいけれど、クラック慣れしていない私は気が抜けない。終了点は灌木に残置ロープとビナ。海沿いということもあるのだろう、全般的に支点は劣化している感じなので、登る人はそのつもりで。

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(↑うず潮を登るS藤Mみさん。写真横向き)

○「スーパー・クラック」5.9 OS

 このエリアに来たら、必ず登っておきたい人気ルート。特に後半はハンドジャムで快適に登れて楽しい。オンサイト。我々以外に誰もいないこの日のうちに、こういう順番待ちになりそうなルートを登っておけたのは良かった。翌日はずっと人が増えたから。

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(↑スーパー・クラックを登るK田さん。写真横向き)

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(↑スーパー・クラックを登るY和さん)

 合間に、ちょっと離れた「胎内クラック」5.9+を探しに行ったりした。さらに遠くには大滝エリアの「アメフラシ」5.9が見える。

 17時くらいになり、撤収する。樹林帯の登り返しが疲れる。私は最大5番までカムを2セットほど持ってきており、背中の荷物が重い。コンビニでビールなどを買ってから宿に帰る。交代でお風呂に入ってから、夕食のため1階の食堂へ。7人分の大皿に盛られたお刺身が出てきた。他にも天ぷらや鍋物。お刺身はマグロ以外は魚の名前を忘れてしまったけれど、脂がのっていて美味しい~。本当に美味しいので、皆ばくばくと箸が進む。ビールから熱燗とお酒も進む。素泊まり2,500円は部屋の作りからして妥当として、夕食1,500円の安さでこの食事は東京では無理だろう。

部屋に戻ってからもビールを飲み直して、明日の出発時刻を8時としてから床に就く。明日もまたがんばって登ろう。

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12/29()

 2日目もモンキーエリアへ。部屋で、前日買っておいた弁当などで手早く朝食を済ませてから、レンタカーで大堂海岸に向かう。岩場は我々が一番乗りだったけれど、やがて他のクライマーたちも続々とやって来た。H内さんの知り合いもいるし、マイカーで遠路はるばる運転してきたと言うK島さん・H原さんも来た。

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(↑写真横向き)
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○「ターン・クラック」5.9 OS

 まずは正面壁の右端のほうにある短いルートでアップ。

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(↑ターン・クラックを登るY和さん)

○「セイシ・クラック」5.10b 2RP

 日本100岩場では3つ星となっているこのルートをやってみることにした。出だしでカムを取って一段上がると垂壁にボルトがあり、ここを左にトラバースするのが最初の核心らしいけれど、ボルト左側にある高いカチを使えば普段フェイスをやっている私としては難しくない。それから左側の凹角を辿るようにカムを取りながら登っていくと、小ハング下に至るところがちょっと悪い。さらに小ハング先のフィストサイズのクラックを登ると、終了点のテラスに上がれるのだが、このフィストができずにたまらずテンション。とりあえずトップアウトしておく。

 他のルートを2本登ってからの2便目。小ハング下に至る直前で苦戦するも、ビレイしてくれたH内さんが、手を伸ばせばハンドジャムが効くと声をかけてくれて、思い出したようにガバのハンドジャムを取る。ここで一服。さらに苦戦したフィストサイズでは必死になって身体をにじり上げ、テラスのリップをデッドで取った時は思わず声が出てしまった。こうしてレッドポイント。やった。でも疲れた。

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(↑セイシ・クラックを登るS藤Mみさん)

○「お祭りクラック」5.7 FL

 正面壁の左端にある短いルート。T内さんとそれぞれ登る。隣接する「おまたせクラック」5.8と終了点が一緒なのでまとめて登っても良いかも。

○「岡山ルート」5.10c Tr.

 H内さんが登って架けてくれたロープで皆で登る。なかなか厳しいルートのはずだけれど、トップロープなのでお気楽。最後のジャムのセクションが特に快適。今回リードはしなかったけれど、やってみても良かったかも。

 15時を回って、H内さんが大滝エリアにある「アメフラシ」5.9を登りに行こうということで、皆で行くことにした。日本100岩場には、大滝エリアはモンキーエリアから2分とあるけれど、胎内クラックからはそれくらいで行けても、正面壁からは岩場の乗っ越しもありもっと時間がかかる。

 アメフラシは全長28mの長いルートで、ワイドクラックの部分が多く、H内さんは5番などの大きなカムをいくつもぶら下げて登り始めた。しかし、ルート自体も長く、下部で使いすぎたカムが足りなくなってきたりして、登るのに時間がかかっているようだ。夕刻になってきて、皆でトップロープでアメフラシを登る時間はとても無いので、他のルートを登ることにした。

 そこで、アメフラシに来る途中にある胎内クラックを登ることにした。

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(↑アメフラシを登るH内さん。写真横向き)

○「胎内クラック」5.9+ OS

 クラックの途中に縦長の大穴があるルート。オンサイトできた。トップロープを張って、T内さんが登る。アメフラシのほうを眺めると、H内さんが登り終え、K田さんがトップロープで登り始めていたので、すでに17時は回っていたけれど、Y和さんも胎内クラックを登る。アメフラシを登ることはできなかったけれど、夕暮れ迫る中、3人とも胎内を登ることができて良かった。

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(↑胎内クラックを登るT内さん。写真横向き)

 S藤さん達は正面壁に戻って、短いルートを登っていたようだ。皆が登り終えたのは17時半頃。この季節、東京だと真っ暗だけれど、西のほうにある大堂海岸はこのくらいのじかんまでなら十分明るい。さすがに帰路のアプローチ道を登り返す頃は暗くなって、ヘッ電を点けたけれど。

 宿に戻り、手早くお風呂に入ってから美味しい夕食。お刺身は相変わらず美味しいし、ブリ大根やカツオも美味しい。K田さんとT内さんは明日のクライミング終了後に東京に帰ってしまうので、7人で過ごす夜は今夜まで。T田さん達も加わって部屋で飲み直す。明日は帰れずエリアに行くのだ。

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