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北ア 霞沢岳中千丈沢 アイスクライミング

2014.03.29(土)

 上高地でアイスクライミングをしてきた。場所は、釜トンネルを抜け大正池ホテルの少し先にある霞沢岳の中千丈沢で、Z(ゼット)やジョーズという氷瀑を登った。 登ったこの日も少しも寒くなかったけれど、下山後したその日の夜から天気が崩れ、翌日曜日は大雨となった。そのため、これらの氷瀑も融けて崩れてしまったかもしれないと思うと、今シーズン最後に登れて良かった。

 今回のメンバーは、所属山岳会のH明さん、NG野さん、M藤さん、HRさん、K藤さん、O野さん、私、それに富山県のMN子さんの8人。

 金曜日夜、私の車で八王子でHRさんを、小淵沢でK藤さんを乗せ、塩尻にある信州健康ランドというスーパー銭湯に到着。もう1台のM藤車は先に到着しているはずで、ここで翌朝5時まで数時間の仮眠を取る。私は館内には入らず車中泊した。

 翌朝、上高地に至る釜トンネルの手前にある坂巻温泉に車2台で移動すると、富山県から安房トンネルを抜けてMN子さんもやって来た。

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(↑坂巻温泉)

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(↑釜トンネル入口)

 準備を済ませて8人で歩き始める。トンネルをいくつか抜けると釜トンネルの入口に到着。ヘッドランプを点けて暗いトンネルの中を歩く。トンネルの長さは約1.3km。トンネルを抜けると焼岳が見えた。車道右側には土砂崩れの復旧工事中らしい産屋沢。さらに歩くと大正池が広がってきて、その先には雪を頂く穂高の峰々が見えてきた。西穂から奥穂、前穂が眺められる。きれいな眺めだ。雪の季節の上高地を訪れたのは、7年前のお正月に横尾尾根から槍ヶ岳を登って以来二度目だ。今回、河童橋までは行かなかったけれど。

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(↑大正池から西穂~奥穂~前穂を望む)
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(↑焼岳)
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(↑大正池ホテル)

 雪に埋まる大正池ホテルの前でちょっと休憩。ここからさらに奥にあるいたところに中千丈沢がある。除雪された車道から雪の積もる中千丈沢に入って行く。トレースの様子では先行者がいるようだ。YT川さん、O前さん達3人が別パーティーでここに来る計画なので、先に行っているのだろう。

 しばらく雪の沢筋を歩いて行くと、大岩のある滝が現れた。大岩の右手には流水が見え、左手には古びたフィックスロープがぶらさがっている。この残置ロープのところを登るのは大変そうなので、左にあるルンゼから巻くことにした。ルンゼを登ってから、右側にクライムダウンすると本流に戻れる。

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(↑中千丈沢 大岩のある滝)

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(左のルンゼから巻き、クライムダウン)

 そうして歩いて行くと、最初の氷瀑が現れる。ハバネロだ。さらにミルキーウェイというアイスが現れた。その右隣りはおそらくコメット。その先にはZ(ゼット)という氷瀑があり、ここでYT川さん達が登っていた。写真で見ていたので形は知っていたのだが、名前のとおりゼットの形をしたアイスだ。これはぜひ登ってみたい。

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(↑ハバネロ)
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(↑ミルキーウェイ(左)とコメット?(右))
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(↑Z(ゼット)が見えてきた)
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(↑Z(ゼット)を登るYT川さん)

 YT川さんPのほかに、別の3人組もいるらしい。一つの滝に全員が固まっては順番待ちになるので、私とK藤さんはまずはこのゼットを登ることにして、他の6人はもう少し上流にあるジョーズや一角獣を登りに行った。

 私のギアは、アックスは旧型のペツルのクォーク、アイゼンはやはりペツルのM10。ほかのメンバーは、シャフトがもっとカーブしていてグリップ部分も段違いになった高価で新しいモデルを持ってきていて、バーティカルなアイスでもいかにもすいすい登れそうだ。しかし、私は7年前のユーロ高の時になけなしのお金をはたいて買った旧型クォークで頑張って登る。ただでさえ機会の少ないアイスなので、まだまだこの旧型クォークを使い続けねば。

○Z(ゼット)

 YT川さん達が張ったトップロープを使っても良いと言ってくれたけれど、せっかくなのでリードすることにした。持参したアイススクリュー6本に、K藤さんの6本を加えた12本を持って登り始める。慣れないアイスクライミングなので、これでもかとスクリューをたくさん打たないと落ちた時に怖い。

 この氷瀑はゼットの形のとおりにジグザグと登っていくわけではもちろんなく、ジグザグを貫くようにつながった氷をまっすぐに登る。下段と上段で2ピッチに分けても登れるが、YT川さん達同様、分けずに続けて登ることにした。

 下段部分に取付く。結構バーティカルに近くて立っている。落ちると怖いのでついつい短い間隔でスクリューを打ってしまい、下段だけで5本も打った。K藤さんに借りたスクリューは良く尖っているのか刺さりが良い。それでも右手でスクリューをセットしている間にアックスを握った左手がパンプしてくるので、右手で持ち替えてレストしながらスクリューをセットする。スクリューをセットする作業も大変なのだから、もう少し間隔を空ければ本数が減ってラクになるだろうに。

 下段を抜けて雪の積もった緩斜面を上がると上段に至る。腕が張ってしまったので、ここでちょっとレスト。上段を見ると、左右の氷柱の間がチムニー状になっている。氷柱の正面を登っても良いのだが大変そうなので、チムニーの中を上がれるところまで上がることにした。氷に背中を持たせかけることができるのでラクだ。

 チムニーから左の氷に移るところはトラバース気味になるのでちょっとバランシー。左右のアックスを逆の手に持ち替えたいのだけれど、流れ止めのワイヤーが邪魔で持ち替えできず。こういうワイヤーがなければ、先月湯川で登った時にやったようなムーブもできるのだろう。チムニー右の氷柱はバーティカルで難しそうなので、上部の傾斜が寝ている左に移る。左に移ってさらに登ると雪が積もった緩斜面に出て、上部の木に架かっている残置ロープで懸垂下降できる。下段で5本使ったスクリューは上段でさらに7本も使って、持って行った12本全部使ったことになる。使い過ぎだ。もっとランナーの間隔を開けられるようにならないと。

 それでもこうしてゼットをオンサイトできたのは嬉しい。やった。

  私がリードしたあと、K藤さんもリードで登った。残念ながらノーテンではなかった。K藤さんが登っている頃、下から3人組がやって来たのに加え、上からも3人組が降りてきた。我々8人とYT川さんP3人を合わせると、この日ここには17人いたことになる。

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(↑ゼットを登るK藤さん。つぎの写真も)
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  ゼットを登った私とK藤さんは、H明さん達が登っているはずのジョーズと一角獣に移動することにした。少し歩くとすぐにこれらの氷瀑が現れる。さらにその先には達磨アイスという緩やかなのもあった。

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(ミウラー?)
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(↑一角獣とジョーズが見えてきた)

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(↑2段になった一角獣(右)とジョーズ(左奥))
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(↑達磨アイス)

 ジョーズと一角獣は隣接していて、一角獣は上下2段になっているようだ。見たところ、一角獣の下段は易しそうだ。その奥に細い氷柱状の一角獣の上段が見え、取付いている人の姿がある。ジョーズは一角獣上段の左隣りにあって、一角獣の下段を登らなくても、その左側にあるジョーズアップというルンゼを上がればロープ無しでも近づける。

○一角獣(下段)

 ということで、易しそうな一角獣の下段を私がリード。取付いてみると、やはりゼットよりはずっと易しく、その分スクリューの間隔もずっと開けられた。ジョーズとの間にある小尾根の中の灌木でピッチを切る。

 フォローで下段を登って来たK藤さんがそのまま小尾根のブッシュを抜けジョーズの取付へ。着いたジョーズの取付では、NG野さん達が登っていた。ジョーズは左側がバーティカルで難しそうで、右側は傾斜が緩い分易しめだそうだ。

○ジョーズ

 ジョーズ左はトップロープで皆が登っていたので、NG野さんにビレイしてもらって易しめの右をリードすることにした。ジョーズの氷瀑のほとんど右端から取付く。確かに私でも余裕をもって登れて、先ほどの一角獣下段と同じくらいの印象だ。たどり着いた上部の木にかかった残置ロープでセカンドビレイをして、フォローでNG野さんが登り、懸垂下降した。

 そろそろ引き上げる時間が近づいてきたので、最後にジョーズ左をトップロープで登っておく。トップロープはやはり楽チンだ。ノーテンで終了点へ。

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(↑ジョーズ)
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(ジョーズ取付から一角獣の上段を見る)
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(ジョーズ右側を登るNG野さん)
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(↑ジョーズ左側を登るHRさん)

 ということで、一角獣の上段の氷柱を登れなかったのはちょっと残念だったけれど、リード3回とトップロープ1回できて、一度もテンションしなかったから今回はまずまずだ。坂巻温泉から釜トンネルを経てずっと歩いてくるのはちょっと大変だけれど、アプローチも分かったことだし、機会があればまた来たい。

 荷物をまとめて下山する。大岩のあったところでは懸垂下降して車道に出る。今夜はこのまま帰らずに、安房トンネルを抜けた平湯側の栃尾にある民宿に皆で泊まることになっている。当初は大正池ホテル周辺でテント泊して日曜日も登る予定だったのだけれど、天気予報が大雨だったので、用意した共同の食料を食べるためにも民宿で泊まることにしたのだ。

 そのため、駐車した坂巻温泉から釜トンネル入り口の前を通って安房トンネルに向かうことになるので、全員が坂巻温泉まで戻る必要がない。ドライバーだけが車を取りに坂巻温泉に行けば、残ったメンバーはトンネル入口で待っていればよいので、私が先行して車を取りに行くことにした。

 YT川さん達を追い抜き、真っ暗な釜トンネルの中をヘッ電を点けて一人で急ぎ足で歩いていく。1.3㎞のトンネルは随分と長く感じられた。トンネルを出たところでザックを置き、空身で坂巻温泉へ。靴はボリエールのアイスマスターだけれど、やはり走りづらい。すっかり暗くなった頃に坂巻温泉に着き、すぐに釜トンに戻ると、皆が待っていた。他2台のドライバーを乗せ、車で再び坂巻温泉を往復。戻って3台8人で安房トンネルを抜け栃尾の民宿へ。

 民宿は富久の湯というところ。あまり堂々とは書けないけれど、お風呂で身体を温めたあとは1階にある大部屋でガスで食事を作った。皆がたくさんの食料とお酒を持ち寄っての大宴会。H明さん始め皆が持ってきたワインも美味しかったけれど、富山のMN子さんが持ってきてくれた名物マス鮨もこれまた美味しかった。

 布団で寝たけれど、畳の下が床暖房になっているらしく、暑くて暑くて寝苦しかった。民宿の人に言って、床暖房を切ってもらえばよかった。夜中に雨の音で目が覚める。けっこう強く降っているみたいだ。

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 翌朝、思い頭のまま起きだして、残った食料で朝食をとる。このあとは東京へ帰るだけだが、途中、スーパーでこもどうふというこの土地の豆腐を買ったり、平湯ではんたい卵という温泉たまごを食したりてから、車3台は解散。私の車でK藤さん、HRさんを送って自宅へ。道中、結構強く雨が降っていた。これでは昨日登ったアイスも融けてしまっているかも。午後3時頃に帰宅。

 そんな感じで、先々週の錫杖に続いて今回もアイスクライミングができて良かった。私としては今シーズンのアイスはこれでおしまいだけれど、来シーズンはもう少しアイスに取り組んでも良いかも。

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