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下越 五頭山塊 大荒川本流中ノ沢、安野川小倉沢ハゲ沢

2014.06.07(土)~08(日)
 当初、所属山岳会の人達と越後にある某スラブ岩壁の登攀に行く計画だったのだが、雨の天気予報を受けて計画は中止に。
 そこで、金曜日の昼間に急きょ同じ山岳会のK寅さんに連絡して、どこか雨が降らなさそうなところを選んで沢登りにでも行かないかと誘ってみたところ、行きましょうとの返事。
 天気予報では関東甲信はほとんど全滅、新潟の一部も悪そうだ。私は、三重県あたりが良さそうだったので提案してみたが、三重まで行くのはちょっと遠いとのことでK寅さんが提案した場所は、五頭山塊。ゴズと読むらしい。
 どこだろうと思ってネットで検索してみたら、新潟県新潟市の東方にある標高1,000mに届かない小さな山塊らしい。もっと東には飯豊連峰がある。
 この辺りなら確かに雨に降られないで済むかもしれない。沢登りだから多少雨に降られてもどうせ濡れるのだから平気だし。
 行き先を五頭山塊としたけれど、遡行する沢は私が調べて決めることになった。時間もないし、手元に資料もないので、ネットで調べて決めることにした。そこで、某沢登りのブログを見たところ、偶然に前週五頭を遡行した記録があったので、その沢をそのまま選ばせてもらうことにした。あとでK寅さんに聞くと、この記録を見たわけではなく、前から五頭山塊というのがあるらしいと知っていたとのこと。

 さて、そこで日帰りでいける沢を土日で2本登ることにした。初日は、大荒川本流中ノ沢で、松平山に突き上げている沢。2日目は、安野川小倉沢ハゲ沢で、五頭山の山頂に近い、一ノ峰とゼロ峰(便宜的にそう言うみたい)の間に突き上げる沢。
 仕事から帰宅してからすぐに沢登りの荷物をまとめ、夜20時過ぎに私の家までK寅さんが車で迎えに来てくれた。K寅さんの車は、トヨタ・ハイエースに乗り換えたばかり。ひと月かけて車内を改造したそうで、車内の後部は台が組まれクッション材の上で寝られるようになっているし、パイプが組まれて物が掛けられるうえに、ソーラーパネルで終電しておいて、コンセントや照明、さらにテレビが見られる。自分で造ったというのだからすごい。これなら車中泊が快適だ。
 雨の降る中、関越道をひた走る。往路ではK寅さんが運転しっぱなしで、寝不足気味の私は後ろで横になって寝させてもらった。ああ、楽チン。
 関越道から北陸道、さらに磐越道に入り安田ICの手前にある五泉PAで車中泊する。

■6/7(土)  五頭山塊 大荒川本流中ノ沢
 4時間ほど寝て5時前に起床。少し雨が降っているようだ。安田ICで降りて途中のコンビニで買い出ししてから五頭山塊に向かう。雨模様の空で山は雲に隠れている。国道290号線を北上し、村杉温泉がある。ここは翌日行く安野川の沢への入口だ。さらに国道を北上し、角にセーブオンがある道に入る。五頭山麓いこいの森などを通り過ぎ、車道の終点にある駐車スペースへ。ほかに車は無し。

 6時40分くらいに出発。ほとんど雨は降っていない。駐車スペースから沢に下りるとすぐに入渓。あまり細かく覚えていないのだが、ゴルジュにかかる小滝を多少直上できるものはあったのものの、とにかく巻きが多かった。序盤は右岸側に山葵山に至る登山道があり、巻きで登り上がるとその登山道に出て、沢筋から離れる登山道から分かれる踏み跡に入り沢に戻ったりした。石積みの古い堰堤がある。巻きのヤブ漕ぎだらけで、沢登りをしているという感じがあまりしない。気が付くと日差しがあり、雨の関東を離れここまで来たのは正解だった。
 残置ロープのある巻きも1カ所あり。それ以外の巻きでは何となくうっすらと踏み跡があるので、それを見逃さなければ少しだけ巻きがラクになる。ヤブ漕ぎする木々には毛虫が多い。本当に多い。スグノ沢出合を右に行くと雪が現れた。スノーブリッジになっておりその下をくぐる。つぎの二俣は左へ。小ヤゲンや大ヤゲンというらしいゴルジュがある。途中、ごこだったかV字状2条小滝がある。投げハンマーをしてみたがうまくひっかからない。取付いてみると左側が何とか登れそうだ。見ると、左側壁に小さなクラックがあり、0.3番キャメがばっちり効いたのでセットしたカムでAゼロして突破。
 権四郎沢と中ノ沢出合および2段8m滝というのが参考した某遡行図ではもしかしたら位置関係が少し違うのかもしれないが、標高740付近で我々は権四郎沢と分かれ中ノ沢へ。中ノ沢に入ると水量がぐっと減るが雪は残っており、K寅くんが雪を踏み抜いて沢の中に落ちる。浅いから良いものの、それでも踏み抜くのはちょっと怖いので適当なところから右岸の尾根に取付くことにした。途中、赤土色の壁の滝があり、これは左岸のブッシュ帯から巻いた。最後の尾根もひたすらヤブ漕ぎで、いい加減イヤになった頃に松平山の山頂にひょっこりと出る。曇り空だけれど山が眺められる。稜線上は風が強かった。日本列島の南側を低気圧が通過中で各地で大雨が降っているみたいだが、雨は降らないまでもここも風の影響があるようだ。

 山葵山を経て、朝少し通った登山道を経て駐車スペースに帰着。16時半頃。丸々10時間の行動だった。疲れた身体を癒すため、国道を北上し月岡温泉へ。水田の広がる中、温泉街の大きな建物群が現れる。新潟の街は、こんなふうに田んぼが広がる中に街がまとまっているのが良いと感じる。城塞を起源とするヨーロッパの田舎の街なんかはもっとギュッと市街がまとまっている。東京のようにスプロール的にどこまでも市街地が広がっているより、一つの街の範囲がはっきりしていて良い感じ。
 美人の泉という日帰り温泉施設へ。520円。お湯はエメラルドグリーン色で、温泉成分が濃そうで効能が高そうだ。それから阿賀野市役所のある水原(すいばら)の街へ。古田食堂という本当に鄙びた雰囲気の定食屋へ。上等かつ丼を注文。850円。ボリュームがあってまずまず。こういう昭和の雰囲気のような地味な食堂を訪ねるのが好きだ。コンビニでお酒を買ってから、道の駅阿賀の里に移動して車中泊。カーナビのように小さくないテレビで、日立世界ふしぎ発見を見ながらお酒を見る。番組はトルコの特集で、2月に行ったイスタンブールも出てきて、観光した時のことを思い出した。番組でも紹介されたボスポラス海峡の海底を抜けるマルマライ線という地下鉄にも乗ったし。22時過ぎに就寝。

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(↑ここから降りて入渓)
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(↑小滝を巻くK寅さん)
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(↑石積みの堰堤)
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(↑雪渓と私。写真横向き)
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(↑V字2条CS小滝)
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(↑雪渓をくぐるK寅さん。写真横向き)
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(↑カエルの子)
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(↑トイ状滝とK寅さん。写真横向き)
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(↑最後も雪が残る)
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(↑松平山山頂)
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(↑新潟平野を望む)
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(↑月岡温泉 美人の泉)
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(↑水原(すいばら)の古田食堂)
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(↑上等かつ丼)

■6/8(日)  五頭山塊 安野川小倉沢ハゲ沢
 4時半に起床。入山は、村杉温泉から入り、車道終点の駐車スペースへ。営業していなさそうなどんぐりの森キャンプ場というのがある。

 参考にした遡行図は白山書房の「日本の渓谷’96」。キャンプ場は、金山沢と小倉沢との出合の上に位置するはずで、目指す小倉沢が下に流れているのは分るのだが、どこから入渓するのだろう。

 キャンプ場内を上に登って行く道もあるようだが、下へと降りていく道があったのでそこを下っていく。と、左下に堰堤が見えたので、その堰堤上に向かって懸垂下降して沢床に降り立つ。前述した某ブログを後日見てみたところ、我々と全く同じところから沢に入ったようだ。

 そのブログによると入渓して最初に現れる滝は順慶ノ滝というらしい。日本の渓谷‘96にはその後に現れる金剛ノ滝と布引ノ滝の二つだけが記載されている。これら3つの滝はいずれも巻くことになる。最初の順慶ノ滝は確か左岸から巻いて最後は30mロープぴったりで懸垂下降できた。

 3つの滝の巻きを繰り返して、この沢も前日と同様に巻きだらけになるのかなと心配していたら、そのあとは普通の沢登りらしく小滝の登りを交えながら沢の中を進んで行けた。斜滝5m大石という小滝に、’96の遡行図には「確保用ボルト2本あり」とあるが、この少なくとも今から18年前に打たれたリングボルトは健在で、朽ちた細ロープがぶらさがっており、それを頼りにこの小滝を越える。右から入る朴木沢出合いには「朴木沢の看板あり」とあるが、さすがにそれは見当たらなかった。

 前日と違い、この日は雪を見ることがなかった。二ノ峰沢や一ノ峰沢と分かれていく。多少巻く滝はありものの、ほとんどの小滝は直上できた。終盤のハゲ滝10mも登れた。右手から稜線の登山道から降りてくる道があるが、そこが水場らしい。この道を辿って登山道に出ることができるのだろうが、ほとんど水流がなくなりかけた沢筋を詰めていくと、やがてヤブ漕ぎになる。それでも前日のヤブ漕ぎよりははるかにラクで、ひょっこりと一ノ峰と右手のほうにあるゼロ峰の間に出る。沢通しにきれいに遡行できた。

 荷物を解いていると、何人かの登山者が通り過ぎた。前日は誰にも会わなかったが、五頭山は五頭山塊の主峰奈だけあって登る人が多いようだ。多くに雪の残る飯豊連峰が眺められる。五頭山の山頂を往復し、一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰と小ピークを越える。新潟平野が眺められるし、佐渡島らしきものも見える。

 登山道が分かれる三ノ峰には避難小屋があり、まわりでは10人ほどの登山者が休憩していた。先日沢登りで訪れた丹沢とは比べ物にならないのだろうが、新潟では手軽に登れる山の一つなのかもしれない。三ノ峰からは三ノ峰コースという登山道を下っていく。1時間強でキャンプ場に帰着。

 昨日の巻きだらけに比べ、今日は快適な沢登りが楽しめた。天気も時々晴れ間が見えるくらい良かったし。村杉温泉の共同浴場で汗を流し、川上とうふという豆腐をお土産に買う。それから五泉市の街中にある日ノ出食堂という定食屋へ。さといも麺というサトイモを使った面が名物らしいので、私はちゃんぽんを注文。T寅さんは生姜焼き定食。店を出ると雨が降り出していた。
 あとは高速に乗り東京に帰るのだが、長岡を過ぎ、六日町辺りからだろうか山が近づいてくる頃に再び雨が強く降るようになってきた。関越トンネルを越え関東に入るとさらに雨が激しくなっていた。当初予定していた越後の大スラブの登攀も、おそらく雨に降られたであろうから、中止にして正解だったのかも。
 所属山岳会の他のメンバーたちが計画していた関東甲信のクライミングや登山の計画は軒並み中止となっていたので、天気予報を見て新潟まで足を伸ばしたのは正解だった。雨の休日に混雑したクライミングジムでわさわさと登っているより、こうして雨に降られずに山の中で遊ぶほうが断然楽しいから。K寅さん、お疲れさまでした。

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(↑どんぐりの森キャンプ場)
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(↑順慶ノ滝)
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(↑懸垂下降するK寅さん)
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(↑残置スリングのあるCS滝を登る私。写真横向き)
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(↑小滝を登るK寅さん)
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(↑写真横向き)
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(↑ハゲ滝10mを登るK寅さん)
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(↑登山道に出たところから五頭山山頂を望む)
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(↑雪の残る飯豊連峰)
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(↑三ノ峰にある避難小屋)
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(↑村杉温泉の共同浴場 薬師乃湯)
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(↑川上とうふのお店)
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(↑五泉市の街にある日の出食堂)
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(↑さといも麺ちゃんぽん)

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