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北ア 太郎平 (黒部川上ノ廊下P捜索)

2014.08.19(火)
 所属山岳会のメンバーがお盆休みに北ア黒部川上ノ廊下を遡行していたのだが、予定日を過ぎても下山して来ないことが分かった。
 そこで、現地に捜索に向かうことになり、この日、北アの折立から太郎平まで歩くことになった。
捜索に関わることなので具体的な内容に触れられないところが多いのだが、私が太郎平まで訪れたことを中心に、所属山岳会や県警救助隊の対応などをほんの少しだけ書いておく。

 所属山岳会の4人と別の山岳会の1人の計5人のパーティーが、8/13(水)~17(日)の5日間の日程で、黒部ダムから薬師沢までの黒部川上ノ廊下を遡行する計画で出かけた。
 17日夜になっても山岳会へ下山連絡が来ず、翌18日(月)午前中になってから会から富山県警に対し救助要請を行った。県警はすぐにヘリを飛ばし口元ノタル沢付近で同Pを発見。ここのところは詳細を伏せるが、ヘリでの彼らのピックアップはせず。
 さらに翌19日(火)になって同Pは自力で本流を下降し、昼頃に奥黒部ヒュッテに下山し、山岳会へ連絡を行った。

 一方、当山岳会としては、同じ時期に入渓していた別パーティーに問い合わせて、同Pの目撃情報の収集などを行うほか、県警との連絡、同Pの家族や職場への連絡を行った。
 また、18日(月)夜に会合を開いて対応を協議。結果、Sのさん、O田さん、私の3人がこの晩から北アに向けて出発することになった。最長で2泊3日の行動となるので、勤め先へは3日間休むことになる可能性を連絡しておいた。

 ところで私の車、日産エクストレイルは前日の日曜日にエアコンが故障してしまった。月曜日の夕方は急きょ日産ディーラーに車を持ち込み、故障を見てもらったところ、どうやらコンプレッサーが壊れており交換が必要とのこと。部品を取り寄せる必要から、数日間車を預ける必要がある。今夜から車を使う必要があるうえに、人も荷物もそれなりに多いことから、営業所備え付けの代車ではなく、日産レンタカーから同じエクストレイルを持ってきてくれることになった。用意されたのは同じ赤いエクストレイルなのだが、現行型なので私のより一つ新しい型だ。思わず新型エクストレイルを運転できることになった。帰宅してから荷物をまとめて、Sのさん達との待ち合わせ場所に向かう。

 19日(火)の0時に埼玉県内でSのさんとO田さんと待ち合わせ、私の車で北アに向けて出発。上信越道~長野道~安房トンネル経由で、道の駅上宝に着いたのは明け方の4時。2時間ばかり仮眠をとることにした。眠い。

 明けた19日朝、有料の有峰林道から富山県の折立へ。天気は晴れ。私が折立に来るのは3回目。最初は、ずっと昔の高校2年生時の夏合宿で薬師岳~黒部五郎岳~槍ヶ岳と縦走した時。つぎは8年前に当時所属していた山岳会で赤木沢の遡行に訪れた時だ。
 駐車場は思っていたより車が多い。お盆休みが過ぎても登山者はそれなりにいるらしい。その中に知った車があった。下山してきていないパーティーのうちの一人の車だ。計画では折立に下山してくることになっているので、あらかじめこちらに車をデポしておいたワケだ。

 さて、我々3人Pの行動予定に少し触れておく。県警ヘリの発見から、遭難Pは上ノ廊下の口元ノタルという難所付近にいたらしい。他Pの目撃例から数日間ずっとその付近で停滞していたものと思われる。増水した本流の中で、具語句に動けなかったのだろう。その後、彼らがどのように行動するかで、こちらの行動も変わるわけだが、無線交信できるわけでもないので、想像するしかない。
前夜の会合で至った結論は、彼らが本流を上流に向けて遡行し、スゴ沢を詰めて登山道に至るだろうというもの。そのため、我々は太郎平から薬師岳を越えてスゴ乗越小屋に至り、スゴ沢を少し下降してみる計画となった。
 初日は折立から薬師岳山荘まで。2日目はスゴ乗越小屋からスゴ沢の様子を見てくる。3日目は折立に下山、というもの。
 そのほか、遭難Pの取る行動として、本流を下降して奥黒部ヒュッテに下山する。口元ノタル沢を詰めて読売新道から、やはり奥黒部ヒュッテに下山する、という案も出たようだが、捜索に向かえるのが1Pのみということから、結果的にスゴ沢案としたようだ。私は車の修理のため、会合での話し合いの詳細を知らない。

 ということで、折立から太郎平までの標高差1,000mの登山道を歩くのだが、書くことは何もない。快適な登山道を3人で歩いていくのだが、高度を上げて行くと眺めが開けてきて、捜索ではあるのだけど気分は夏山JOYという感じだ。歩きながら、今回の遭難や捜索の問題点や課題など真面目な話をするのはもちろん(!)、あとはいろいろな噂話などまあ世間話を延々した。途中、荷揚げのヘリが何度か往復していた。
 そうして昼の12時半頃に太郎平小屋に到着。薬師岳が見える。小屋の受付に行くと、県警山岳救助隊の隊員が駐在していたので話をする。話しの詳細は伏せるが、もちろん当会メンバーの上ノ廊下のことは知っている。

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(↑折立)
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(↑夏山JOYという雰囲気の登山道)
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(↑荷揚げのヘリ)
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(↑太郎平小屋に到着)
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(↑荷揚げのヘリと薬師岳)

 さて薬師岳山荘に向かうべく薬師峠に向かう途中、東京にいる会員からO田さんの携帯電話に着信があった。遭難Pが奥黒部ヒュッテに無事下山してきたとのこと。スゴ沢を上がってくるという読みは外れた形になるが、ともかくも下山できたことを喜ぶ。良かった。黒部湖の渡しや長い湖岸歩きもあるので、最終的な下山は翌日になるだろう。
 彼らの無事を知った我々も下山することにした。太郎平小屋に引換し、先ほどの隊員に遭難P下山の伝える。折立に下山する前に小屋の前でしばし休憩。無事下山を祝ってビールを飲んでいると、どこかで事故が発生したらしく、赤いヘリが鷲羽岳方面に飛んで行った。県の防災ヘリだろうか。

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(↑薬師峠へ。この直後、無事下山の連絡が)
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(↑ビールで乾杯♪)
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(↑太郎平から薬師岳を望む)

 折立に向けて延々下って行き、明るいうちに下山することができた。疲れた。デポしてある遭難Pメンバーの車のワイパーに我々のメモを挟んでおく。Sのさんは、有峰林道を以前タクシーで通った際に、運転手からここは熊が多いと聞いたという。走っていると、道中3回も道路脇にいるクマを目撃した。しかも全く別々の場所でだ。クマの生息密度が高いのは本当のようだ。1頭などは車が近くにいてもすぐには逃げようとしないので、停車して写真を撮ったりした。

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(↑有峰林道の熊。写真横向き)

 運転を交替しながら安房トンネルを越え松本へ。前夜の寝不足もあり、今夜は松本市内のホテルで泊まり、翌朝帰ることとした。O田さんは明日ゆっくりと帰るとのことだが、私は突然の休暇取得の日数を抑えるために、明日は出勤したいので、ホテルで少し休んだ後、未明のうちに松本を発ち朝までに帰宅することにした。するとSのさんも一緒に車で帰るとのこと。O田さんは別途電車で帰るそうだ。
 まずは松本インター近くのビジネスホテルにチェックインし、タクシーで、たくみというお店へ。信州地場の料理やお酒が美味しい。日付が替わる頃にタクシーでホテルに戻る。
 3時間ほどベッドで寝てから、眠い目をこすってSのさんとホテルを発つ。埼玉県内の家までSのさんを送ってから、帰宅したのは7時頃。シャワーだけ浴びてすぐに出勤。遅刻せずに済んだ。しかし眠いのなんの。

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(↑たくみというお店へ)
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(↑このお刺身もおいしい)

 さて、今回の遭難騒ぎについては、様々な問題点が浮かび上がってきたと思う。遭難P自身の行動の問題点はもちろんとして、山岳会側の対応や救助要請した県警との調整など、私自身多くのことに気付かされた今回の出来事だった。

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