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奥美濃 板取川・川浦谷 西ヶ洞~箱洞

2014.07.26(土)~27(日)

 岐阜県は板取川の川浦谷(かおれだに)にある西ヶ洞(にしがぼら)を遡行し、箱洞(はこぼら)を下降する1泊2日の沢登りに行ってきた。
 初日は、川浦谷本流の西ヶ洞出合付近から入渓し、河原歩きの多い西ヶ洞を延々遡行し、川浦ダムを越えたところでビバーク。2日目は、ドウノ天井(標高1,332.5m)に立ち寄り、箱洞を下降して銚子洞も近い箱洞の出合から本流沿いの遊歩道へ出た。
 同行者は、所属山岳会のK寅さん。

 金曜日夜に私の車で出発し、中央道~東海環状道~東海北陸道経由で郡上八幡ICへ。タラガトンネルのある国道256号線から板取川沿いの県道52号線へ。川浦渓谷の新錦トンネルを越えたところにトイレのある駐車場があるので、そこでテントを張って寝たのが日付を回った深夜2時半頃。

■7/26(土) 西ヶ洞~川浦ダム
 6時起床し、身支度を整え出発。天気は晴れ。駐車場の先には開いているゲートがあり、車道はまだ先まで乗り入れられるようだが、西ヶ洞出合までは1㎞強ほどなので車はここに置いていく。
【西ヶ洞出合の入渓点】
 車道を500mほど歩き、長さ700mほどの新深山トンネルを抜けたあたりの対岸で西ヶ洞が本流に出合っている。西ヶ洞出合付近から入渓するのだが、ネットの記録を見ると、出合の下流側に吊り橋があってそれを渡っているらしい。しかし、吊り橋を渡って出合まで本流を遡るのがちょっと大変らしいことが書いてあった。逆に出合の上流側から本流に入り、出合まで下降したほうが良いようだ。
 そこで、新深山トンネルの脇にある車道を100mほど戻ったところから本流に向けて下りて行く。下降地点には車が1台停まっていた。後ほど会う釣り人の車だ。踏み跡を下降していくと西ヶ洞出合の100mほど上流側に出た。梅雨明けしてからこの1週間雨は降っていないようなので、水量は多いワケではないようだ。右岸に渡って少し下流に進むと側壁にロープがフィックスしてあった。これも釣り人用なのかも。このロープを手繰るように胸まで水に浸かって下流に進むとその先が西ヶ洞出合だ。西ヶ洞に入ってすぐに釣り人2人で会った。水は驚くほど透明度が高く、胸まで浸かるような深さでも底の石が見える。水温は昨夏行った南紀の黒蔵谷よりはずっと低いけれども、最近行ったところに比べれば温かいので、全身水に浸かっても歯を食いしばるほどではない。それでも、遡行を初めて午前中の早い時間はまだ水が温められていないせいかちょっと冷たかった。

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(↑トイレ棟のある駐車場)
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(↑新深山トンネルの上流側出口と脇道)
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(↑脇道のここから下降)
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(↑川浦谷本流の入渓点)
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(↑入渓点から下流方向を見る。フィックスロープがある)
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(↑ロープを伝うK寅さん)
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(↑西ヶ洞出合)
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(↑水の透明度は高い)

 西ヶ洞は10㎞以上延々と歩くのだが、その間ゴルジュの通過もあるのだが難しいワケではなく、一方で河原歩きが長い。二俣で迷いやすいということもないし、あまり書くこともないので西ヶ洞の遡行そのものは関門ノ滝の通過のことに触れるだけにする。

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(↑中部電力のトンネル)
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【関門ノ滝】
 西ヶ洞の途中に関門ノ滝というのがある。あるネット記録では通過に手間取ったようなことが書いてあったので、我々も警戒していたのだが、結果的にはものすごくあっさり登れてしまった。
 滝の手前には釜があるので、ロープを結んでまずは私が右岸をへつって途中水面ぎりぎりの岩棚でピッチを切る。再び私が空身でリードして釜を泳いで滝のすぐ左側の壁に近づく。流れが強くないので押し戻されるようなこともなく、普通に泳いで壁に取り付けた。見上げた壁は拍子抜けするほどガバホールドだらけで簡単に登れる。
 滝の落ち口に立って、ザックを2つ引き上げる。K寅さんが続く。なんだか簡単に終わったしまったけれど、楽しい水遊びができた。

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(↑関門ノ滝)
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(↑関門の滝を登る私。以下4枚の写真も)
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(↑)
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(↑遡行を続ける)
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【ダム周辺】
 水量計が現れると川浦ダムはいよいよ近い。右岸の開けたところの木に赤テープが巻いてある。その先にプラスチック製の階段が造られていて、そこを上がればダムの上に行けるのだが、その前にダムの堤体を下から見上げに行く。赤テープのあるところから50mほど先に二俣になっていて、左の先に巨大なコンクリートの壁が聳え立っているのが見える。近づいて記念撮影。
 先ほどの赤テープに戻り、朽ちかけた階段を登ってヘリポート脇に出る。出たところの車道は、右に行けば川浦ダムだが左に行く。トンネルを2つ抜けると、もう一つのダム川浦鞍部ダムに至る。ダムの先にまたトンネルがある。真っ暗なトンネルを歩いた先の出口はフェンスで塞がれている。フェンスを乗り越えた先はダム施設の機械が設置されている行きどまりの場所だ。真っ暗なトンネル内部ではフェンスの少し手前で左に分岐しているのだ。そちらに進むと道が続いている。そろそろ今夜の寝床を探す。舗装された道は手入れされていないのか、進むにつれて両側から草が生い茂ってくる。左手の細い流れに降り立つ適当な場所を探していると、鉄の棒が立っているところから降りられた。水があるので今夜はここで泊まることにする。
 周辺で焚き木を集めて、水辺で焚き火を熾す。焚火缶でご飯を炊く。ナスやピーマン、ニンジンを切って炒め、麻婆茄子のもと加えてできあがり。お酒を飲みながら夕食を取る。目の前の小さな水流で食器を洗えるし、水の流れが小さいのでゴウゴウと水の音もうるさくない。寝場所は舗装された道に上がって、雨の心配もないのでタープも張らずに道の上で横になった。途中で倒木が道を塞いでいるし、こんなところに間違っても工事車両など車がやってくる心配もない。アスファルト舗装された道が昼間の日差しを浴びているせいか、背中側が熱くて寝苦しかった。しかし先日の蔵王の八方沢で濡れたままの服で振るえる夜を過ごしたのに比べたら極楽だ。

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(↑水量計)
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(↑川浦ダムが見えてきた)
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(↑川浦ダムと私。写真横向き)
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(↑木の赤テープ)
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(↑プラスチックの階段を上がる)
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(↑ヘリポート)
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(↑川浦ダム)
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(↑川浦鞍部ダム)
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(↑川浦鞍部ダム脇のトンネル)
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(↑トンネルの先はフェンスがあるが、その手前で左に分岐している)
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(↑道を歩く)
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(↑道脇の沢)
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(↑焚火を熾す)
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(↑夕食)

■7/27(日) ドウノ天井~箱洞
 明るくなった4時半頃に起き出して、消えたしまった焚き火を再び起こす。K寅さんが用意した朝食はラーメン。身支度を整え出発。しばらくは前日歩いた道をさらに歩いていく。空は曇っている。というかガスっていて視界がイマイチ。山肌に沿ってつけられた舗装道を2㎞くらいは歩いただろうか、立派な車道にぶつかった。車道を右に行く。この車道、地形図では少し進んだところで行き止まっているのだが、グーグルの航空写真を見れば分かるように現在はさらに延伸されていて、大ツゲ谷方面に伸びているのが分かる。実際、我々が車道に出た際も工事車両が走っていた。場合によっては、この車道から大ツネ谷へと下降できるのかもしれない。

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(↑舗装道の上で寝た)
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(↑道を行く)
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(↑車道に出た。右に曲がる)

【箱洞下降点~ドウノ天井】
 さて、ガスって視界のきかない車道をドウノ天井方向に歩いていく。ドウノ天井は地形図に標高1,332.5mと記載されているピークだ。やがて一つ目の駐車場が現れる。とあるネット記録にもあったように、この駐車場の脇から箱洞へと下降していくことにした。その前にドウノ天井に行く。一つ目の駐車場を通過してさらに歩いていくと二つ目の駐車場が現れる。車道はまだずっと続いているはずだが、ドウノ天井への登山道入口は、この二つ目の駐車場のほんの10m手前、道路脇南側にある。茂った草に隠れがちだが板が敷かれているのが目印。そこを100mも高度を上げないと思うが登って行くと山頂に至る。この時の視界はゼロ。

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(↑ひとつめの駐車場)
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(↑ここから箱洞へ)
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(↑ふたつめの駐車場)
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(↑その少し手前からドウノ天井へ)
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(↑ドウノ天井山頂)

 一つ目の駐車場に戻り、箱洞へと降りることにする。最初はヤブ漕ぎだが、それほど苦戦させられる前に枯れた小さな沢筋に出た。その沢筋も下るにつれて広くなってきた。それでもしばらくは水の流れはほとんどない。時々現れる滝で4回ほど懸垂下降した。
 やがて水流も大きくなってきて、水に飛び込んだりと遊べるところもある。途中、左右2条に分かれた滝でも中央の大木で懸垂下降。箱洞を下り始めてからは時々雨が降ったりしたけれど、それもそのうちに止んで後半はすっかり晴れてくれた。

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(↑箱洞への下降)
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(↑沢筋が現れる)
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(↑懸垂下降するK寅さん)
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 そうして、川浦谷本流に出た。対岸に朽ちた遊歩道の石積みが見える。本流を上流側に行けばすぐに銚子洞で、調子滝があるはずだ。川浦谷本流沿いに付けられた遊歩道は最初のうちは左岸右岸と渡り返すようだが、そこに架けられた橋もないし、本流の水量もまだ大したことがないのでそのまま水の中を歩いていく。すると3号橋という吊り橋が現れるので、そこで左岸側の遊歩道に上がった。遊歩道と言っても整備の手が加えられていないのか、ところどころ歩きづらい。
 1号橋を渡った先に閉鎖されたトイレ棟がある。見た目真新しいのだが、一般車がここまで来られるワケではないので閉めているのだろう。そのそばにトンネルがあるのでそこを抜け、車道をどんどん歩いていく。小ツゲ谷を過ぎ、大ツゲ谷に至る少し手前に山の斜面を登って行く新しそうな林道がある。もしかしたらドウノ天井へと続く林道へつながる道なのかもしれない。
 大ツゲ谷を渡った先でゲートがある。このゲートのところまでは一般車も来られる。ゲート脇には鉄扉で閉じられたトンネル入口がある。そういえば昨日、西ヶ洞に入ってしばらく行ったところにもやはり鉄扉のトンネル入口があったのだが、もしかしたらこことつながっているのかもしれない。中部電力の施設らしい。
 さらに林道を歩くと昨日入渓点へ下降していった新深山トンネルに至る。トンネルを700mほど歩き、さらに500mほど歩けば駐車場に帰着する。思っていたより最後の林道歩きは長く感じなかった。ヨセミテ以来、ここのところよく歩いているし。

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(↑川浦谷本流に出た)
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(↑3号橋)
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(↑遊歩道)
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(↑1号橋と閉鎖されたトイレ)
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(↑トイレ棟脇のトンネル)
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(↑大ツゲ谷)
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(↑ゲート。一般車は向こう側まで)
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(↑帰着)

 川浦谷を離れる前に海ノ溝洞の出合いを見てみた。橋から見下ろす海ノ溝は出合いからすごいゴルジュで、果たしてあんなところを突破できるのか。

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(↑海ノ溝洞を見下ろす)
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(↑本流と海ノ溝洞出合)

 郡上八幡方面に移動し、郡上温泉宝泉で疲れを癒す。ジェットバスとラドン風呂が良かった。この温泉施設のそばにある台湾料理店の四季紅へ。量が多くて満足。帰路はずっと私が運転した。日付が替わる前にK寅さんを家まで送って解散。
 西ヶ洞は河原歩きが長くてこれと言って難しいところもないけれど、適度な泳ぎもあるし水の透明度が高いので、興味のある人は訪れてみては。

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(↑郡上温泉宝泉)
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(↑台湾料理四季紅)
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