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瑞牆山十一面岩 奥壁「Joyful Moment」5.9 5P、左岩稜末端壁

2014.10.25(土)~26(日)
 3週連続で瑞牆山へ。同行者は、先々週も同行した静岡県のS木さん。
 25日(土)は、十一面岩末端壁へ。S木さんは「アストロドーム」5.11aをRP。私は「春うらら」1P目5.11bにトライ。
 26日(日)は、午前中に十一面岩奥壁にある「Joyful Moment」5.9 5Pを登攀したあと、午後は末端壁で登った。

■10/25(土) 十一面岩 左岩稜末端壁
 前夜のうちに植樹祭広場に来て車中泊。寒いけれどよく晴れた朝、やはり前夜のうちに到着したと言うS木さんと合流。この日は十一面の末端壁へ。ここ3週続けて植樹祭広場を訪れいているが、来るたびに紅葉の鮮やかさが増してきていて、今頃が最も紅葉のきれいな時期なのかもしれない。

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(↑植樹祭広場から瑞牆山の岩塔群を望む)

 末端壁に着き、例によって調和の幻想1P目でそれぞれアップ。その後、S木さんはアストロドーム5.11aにトライし見事レッドポイント。これまでクレイジージャム5.10dが最高だったそうで、クラックの自己最高グレードを更新できて喜んでいた。S木さんはその後T&Tにも1便トライしていたけれど、ダイク直下の核心部がなかなかキビしそうだった。

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(↑アストロドーム5.11aRPするS木さん)

○「春うらら」1P目5.11b(通算3~4便目) ×
 さて、私はトップロープとリードで2便触ったことのある「春うらら」1P目5.11bにトライ。出だしの核心部分のムーブについては、まだいまいち分かっておらず、多くの人が右手でピンキージャムする箇所を逆の左手で取って、右手でバンドのワルいパーミングで耐えて無理やりバンドのガバホールドに左手を出すムーブで何とか突破できた。だけど、こんな無理なムーブではいつもうまくいくとは思えない。本当の核心となるかぶり気味のフィンガークラックからコーナーの向きが変わった先の数mのセクションについてはまるで歯が立たずチョンボしまくり。そこを通過した後半は、余裕はないけれどテンションせずに登れるようになった。怖いのでとにかくカムをたくさんきめてしまう。

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(↑春うらら1P目を登る私)
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(↑写真横向き)
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 この日の末端壁はとても混雑していて、春うらら1P目も順番待ちになる。U田さんやガイドのS野さんら、岩場でよく見る顔ぶれの人達がほとんどだった。
 ということで、この日は春うららには2便出せただけ。2便目も1便目と同じような出来具合だった。S木さんもTr.で春うららをトライ。

 春うららの3便目を待っていると時間がもったいなかったので、S木さんと調和の幻想を登ることにした。いつもはアップで1P目を登っているけれど、私がリードして1~2P目をそのまま続けて登った。全5Pの調和の幻想は、何年か前に登っているけれど、どんなルートだったかはまるで覚えていない。機会があったらまた登ってみてもいいかも。

 夕暮れ迫る中、春うらら1P目の核心部を登って行く強い女性クライマーのムーブを見て感心しつつ、ヘッ電を点けて下山。植樹祭広場に張ったテントの中、S木さんのタブレット端末で、海外のクライミングシーンの動画をあれこれ見る。フリーソロとか、断崖に張ったスラックラインをセルフビレイ無しに歩いたりとか、狂気の沙汰としか思えない映像ばかりを見た。

■10/26(日) 十一面岩 奥壁「Joyful Moment」5.9 5P、左岩稜末端壁
 この日は十一面岩の奥壁にあるジョイフルモーメントという5ピッチのルートを登りに行くことにした。6時に植樹祭広場を出発。前日、末端壁にギアをデポしておいたのだが、そのギアから奥壁に持って行くものを選んで正面壁方面へとさらにアプローチを登って行く。開けた岩場状から右岸の樹林帯に入っていくのだが、樹幹越しに見える左上方奥のベルジュエール取付きのある正面壁方面ではなく、ケルンや白テープに導かれるように右上(白熊のコルに上がっていくルンゼ状)へと登って行く。やがて左手に現れる岩壁の途中のテラスへの入口がある。ここが「一粒の麦」5.10c/d 6Pの取付きのようだ。すぐ先のフィックスロープを上がると樹林の中の広場状に出る。目の前の岩壁に顕著なワイドクラックがあり、これがズルムケチムニーの取付きらしい。この広場、水さえあれば小さなテントをいくつか張って泊まれそうなくらいの広さだ。
 目的のJoyful Momentへは、広場から岩壁を右から巻くようにさらに登って行くと、左手の壁に取付きがある。壁に近づいて見上げると、左上するクラックがあるので取付きだと分かる。

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(↑目印のケルンと白テープ)
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(↑一粒の麦取付きへの入口。写真横向き)
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(↑一粒の麦はこの辺りから登るのだろうか)
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(↑樹林の中の広場にあるズルムケチムニー取付き)
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(↑ジョイフルモーメント取付きを見上げる)

○十一面岩奥壁「Joyful Moment」5.9 5P
 参考にしたのは佐藤裕介ガイドのサイトに載っていたもの。5ピッチ登攀後は、奥壁ピークから歩いて下降して樹林の中を取付きまで戻って来られるようだ。シングルロープ1本で登る。
1P目(5.9リード私) 左上するクラックで、右足をクラックにかませながら登って行く。ハンドサイズくらいのカムがきまる。登るにつれて傾斜が弱まり、途中の灌木でピッチを切る。

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(↑1P目をリードする私)

2P目(5.6リードS木) ハイハイ・トラバースと名付けられている(?)ピッチで、前半は歩いていけるが、後半はその名のとおり、這うように進む。頭上に伸びる大フレークの下まで。ビレイ点のテラスはそれなりに広い。

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(↑2P目)

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(↑2P目終了点でビレイするS木さんとハイハイ・トラバース)

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(↑3P目のフレークを望む。写真横向き)

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(↑八ヶ岳がくっきり)
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3P目(5.9リード私) 出だしは頭上に見える左右2つのフレークのうち左側に取り付く。脆そうな感じのフレークをたどって行き、スカイラインに見えていた箇所から左上に乗っ越すと傾斜の緩いスラブ帯に出る。奥壁ピークが見える。右上するように登り、ブッシュの中を右にトラバースすると、4P目のワイドクラックが頭上に見える小広いところに出るのでそこの木でピッチを切る。

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(↑3P目を登る私)
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(↑写真横向き)
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(↑フレーク帯を抜けると奥壁ピークが見える。右はビレイする私)

4P目(5.8リードS木) 3P目のフレークよりも、クライミング的にはこのピッチがハイライトのような気がする。開けて開放感があるし。階段状を上がるとワイドクラックに取り付く。オフィドゥスというほどの広さではない感じ。サイトにリービテーションがきまるとあったので、せっかくだから自分もリービしてみた。リードしたS木さんはリービせずに登ったそうだ。

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(↑4P目を登るS木さん)
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5P目(5.7リード私) 目の前の壁を越えればそのままピークにまで行けたのだろうか。私は巨岩の隙間を歩いていくと、その先に壁があり、右寄りにハンドサイズのクラックが走っていた。このクラックではさすがにカムを使うのだが、4P目終了点からはずいぶんと水平移動してきているので、ビレイヤーにはここまで来てもらってビレイし直してもらったほうが良いだろう。クラックを登ると広い奥壁ピークに立つ。

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(↑5P目の岩場を行く私。写真横向き)

 ピークからの展望は抜群。この日は午前中は良く晴れていて、八ヶ岳はもちろん、南アルプスも南部のほうまで見えるし、噴煙を上げる御嶽山、それから浅間山や草津方面まで眺められた。
 近くには小ヤスリや大ヤスリ、瑞牆山本峰方向、さらに不動沢の岩塔群が見える先の樹林に覆われたなだらかな山は小川山だ。
 下降路は、ピークの北側に少しクライムダウンした先にチムニーが見えている。チムニーを登ってその向こうに降りることもできるようだが、チムニーの足元がトンネル状になっており、それを降りるとすぐに樹林帯に出られる。樹林帯の中の踏み跡を辿ると、荷物を置いたジョイフルモーメント取付きに戻って来られる。5分ほどだったか。8時過ぎに登攀を開始し戻ってきたのが11時過ぎだから3時間くらい。

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(↑奥壁ピークから、正面壁ピークと八ヶ岳を望む)
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(↑不動沢の岩塔群と遠くに小川山を望む)
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(↑記念写真)
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(↑チムニー。写真横向き)
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(↑チムニー。写真横向き)
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(↑チムニーの足元にトンネル入口がある)
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(↑トンネルの中を降りていく。写真横向き)
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(↑取付きに帰着。写真横向き)

○「春うらら」1P目5.11b(通算5~7便目) ×
 末端壁に戻ってくると、Tっちーさん達がいた。春うららに取り付く人はいないということで、易しいとはいえマルチピッチを登ってきたあとに、このルートにトライすることにした。
 出だしのムーブについては、前日S木さんやほかの人がやっているのを見ていたのだが、それを真似てみるとあっさり登れてしまった。あれだけ苦労していたのに、分かってしまえば核心ではなくなった。
 出だしの左手ピンチから左足を一段上げ、伸び上がって逆手で右手手首を決めるようにハンドジャムすると安定する。左手をハンドジャムに移し、左右の足をさらに上げると、右手がピンキージャムに届く。そうすると左上のガバ穴に左手が届く。
 出だしは問題なくなったのだが、本当の核心となるかぶり気味のフィンガークラックとなると、やはり歯が立たない。数メートル先の右壁にある穴までが核心部だが、どのようにジャミングするのがいいのか、足さばきはどうしないといけないのか、ちょっとやそっとでは解決できなさそうだ。
 S木さんがTr.でやるほかは、他に登る人がいないので、順番を気にせずトライできたのはいいが、1~2便目はリード、3便目はTr.でと短い間隔で3便も出したので、指は血だらけだし、くたくたに疲れた。テンションするのは件の核心部だけとなった。出だしはもう問題ないし、核心後の後半は長くて大変だけれど、慎重に行けばテンションせずに登れるようになってきた。
 S木さんが早めに下山したと言うことで16時前に末端壁を離れたが、それまで曇り出していた空から下山中に雨が降り出してきて、結果的に早く下りてきて良かった。植樹祭広場でS木さんと解散。
 今回は帰路一人なので交通費を節約する意味もあってずっと下道で帰ることにした。雨の降る中、延々国道20号線を走って帰宅。
 春うらら1P目にトライできたし、マルチのルートにも行けて、紅葉のきれいな瑞牆でのクライミングを楽しむことができた。

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