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瑞牆山十一面岩・左岩稜末端壁、左岩壁「山河微笑ルート」 ~ 小川山親指岩・お殿様岩

2014.10.10(金)~12(日)
 体育の日の3連休は、前週に続く台風接近の予報から、世間より一日早く出かけ、雨が降り出す前日に帰ることにして、秋晴れの3日間、瑞牆と小川山の岩場を巡りクラックのルートを登ってきた。
 所属山岳会のH内さんおよび静岡県のS木さんと一緒に、また3日目の小川山では他の会員らも加わって、充実したクライミングを楽しめた。
 10日(金)は、3人で瑞牆山十一面岩左岩稜末端壁へ。私は「T&T」5.10dをRPでき、「春うらら」1P目5.11bにトライ。
 11日(土)は、3人で十一面岩左岩壁にある「山河微笑ルート」(4P,5.10a)を登ったあと、小川山に転進。
 12日(日)は、私は「クレイジージャム」5.10dを再登。その後、お殿様岩に移動し、皆で「イムジン河」5.11c/dにトライ。

■10/10(金) 瑞牆山十一面岩・左岩稜末端壁 「T&T」5.10d RP
 朝、H内さんの車で中央道経由で、瑞牆山の植樹祭広場へ。ここで初対面となる静岡県のS木さんと合流。今日はこの3人で末端壁へ。駐車場にはインストラクターなどをやっている名立たるクライマー達が大勢集まっていた。瑞牆の各岩場で登っている写真を撮影するためらしい。
 3週間ぶりの末端壁では、前回「アストロドーム」5.11aをRPできたものの、続く「T&T」5.10dではヨレてRPできないままとなっていたので、この日の目的はまずはT&Tを登ることだ。
 前回訪問時よりさらに秋めいた中、末端壁に到着。岩はよく乾いていそうだ。「調和の幻想」1P目をアップで登る。
 すると、「春うらら」1P目5.11bを登ってテラスに立った女性ペアの一人が、2P目5.12aを登るところだったので、皆で眺めることにした。今回写真撮影のためということで、女性はこのルートはもちろん既登で、離れたところからカメラマンがカメラを構えている。撮影する中、見事再登していた。2P目ということで末端壁の上のほうを登っているので、見栄えがするルートだ。いつか自分もこんなルートを登れるようになりたいものだ。

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(↑春うらら2P目を登る女性P)
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(↑写真横向き)

○「T&T」5.10d RP
 さて、前回力尽きたT&Tにトライ開始。下部のコーナークラックの出だし部分が濡れていたけれど、なんとか登れそう。コーナークラックをこなしテラスで休んでから、上部のフィンガークラックに取りかかる。足の入る縦長穴から先から傾斜の緩くなるリップを乗っ越すまでがフィンガージャムが続く。しかし1便目は寝不足もあって身体が重く感じ、リップを取ったまではいいが乗っ越すことができずフォール。くそ。
 少し昼寝も挟んでから2便目を出す。フェイスのフットホールドもきちんと使い、先ほどよりはずっとラクに核心部をこなすことができた。RP。やった。トップロープで触ったのを含めて通算6便かかった。

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(↑T&Tを登る私。これは登れなかった1便目。写真横向き)
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 S木さんはアストロドームに、H内さんは「トワイライト」5.11cにトライしている。

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(↑アストロドームを登るS木さん)

○「春うらら」1P目5.11b ×
 T&Tが登れたので、夕方で撤収時間が近づいてきていたけれど、前回Tr.で一度だけ触った春うららの1P目をリードしてみることにした。出だしが最初の核心。前回、人が登っているのを見ていたけれど、ムーブを忘れてしまってテンション。チョンボして通過。その後、かぶり気味のところも核心で、何度もテンションしながら越える。このルートはT&Tやアストロと比べると、グレードどおり早々登らせてはくれなさそう。また、登る機会があったら頑張ろう。

 ヘッ電を点けて下山。S木さんの車で、信州峠を越えて川上村のヘルシーの湯で汗を流し、ナナーズで買い出し、ふじもとでビビンバなどの夕食を済ませ、植樹祭広場に戻ってテント泊。

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(↑帰路、夕焼けの八ヶ岳~御嶽山方面を望む)

■10/11(土)  瑞牆山十一面岩・左岩稜末端壁、左岩壁「山河微笑ルート」(4P,5.10a)
 山河微笑ルートは、私は昨秋にも一度登ったことがあるが、2P目では大チムニーとは異なるところを登ったり、テンションしたり、核心の4P目ではカムエイドしまくったりしていたので、今回はできる限り全てテンションせずフリーで登るのが目標だ。
 今日も晴れている。植樹祭広場から十一面岩末端壁までは約40分。さらに正面壁や左岩壁までは20分ほど。ベルジュエールの取付きを確認し、洞窟状のつばめハングを横目に、山河微笑の取付きに到着する。このルートに取り付いている他のパーティーはいないようだが、我々が取付きで準備しているときにやって来たパーティーは、山族79黄昏ルートを登るそうだ。
 山河微笑は全4Pで、核心は4P目の5.10aのワイドクラックだ。3人登攀なので、リードが引いていくロープ2本のそれぞれ先にセカンドとサードが繋がる。

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(↑十一面岩左岩壁を望む)

 1P目(5.8) リード私。昨秋もリードしているので何となく覚えている。登った先の小ハング下からハングを左に抜ける辺りが一応の核心。左上するようにトラバースし、さらに大木に向かって右上すると大きな木が何本かあるテラス内に入れる。前回同様ノーテンで登れた。

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(↑1P目を登る私)

 2P目(5.7) リード私。分厚い板状の岩があり、前回はその左手をチョンボしながら登ったのだが、山河微笑の正規ラインは板状岩の右にある大チムニーだ。チムニーの中に入り込み、壁に背中を押しつけるようににじり上がる。チムニー内を登って行くと、左手にもクラックが出てくるが、そのまま登って頭上のチョックストーンを越えるように左手にクラック側に登って行く。二俣に分かれるようなクラックを左にいくと、またテラスに出る。ノーテンで登れた。

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(↑2P目の大チムニー内でジャミングする私。写真横向き)

 3P目(5.9) リードS木さん。前回私がリードした時はカムエイドしまくりだったピッチ。木登りから右上気味にコーナークラックが伸びている。S木さんが粘ってノーテンで抜ける。前はチョンボしまくりだったけれど、またこのルートを登る機会があったら、きちんとノーテンでリードしたいもの。このピッチの終了点のテラスは、左上から回り込んでくる山族79黄昏ルートと近づく。そのルートを登っているパーティーがまさにカンテを回り込んで登ってくるところに出合った。

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(↑3P目を登るS木さん。写真横向き)

 4P目(5.10a) リードH内さん。核心のオフィドゥスの取付きに至るには、3P目終了点のテラスから、右上にある岩を乗っ越すようにしてからクライムダウンする。カムでビレイ支点を作る。
 5番や6番といった大きなキャメロットをぶらさげてH内さんが登り始める。出だしのオフィドゥスからして相当ワルそうだ。H内さんは右足をオフィドゥスに入れるようにじわじわと登っていき、寄りかかれるようなところでレスト。さらに右上気味のところに入っていくも、さらに難しそうでそこでテンション。
 フォローで続くと、出だしのOWはやはり難しい。OWの左縁をレイバック気味にして登って、ある程度のぼったところからOWに入った。これではリードだとカムがきめられないだろう。レストポイントから左手のOWに入って行くのだが、ここもやはり難しい。フィストがきまらない幅なので、私は両手の甲と甲を合わせたリービテーションにして、その手を上にスライドさせながら登ったが、これではやはりリードではカムがきめられない。
 何とかノーテンで突破できたとはいえ、ロープで吊られているという安心感からできただけだ。後半は左にカムをきめながらフェイスを登るセクションで、頭上の小ハングを右に抜けると眺めの良い岩棚上に出て終了。

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(↑4P目を登るH内さん)
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 小ヤスリ岩に大ヤスリ岩、ベルジュエールのある隣りの十一面岩正面壁、沢筋を挟んだ対岸には大面岩やカンマンボロンが見える。富士山も眺められた。

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(↑小ヤスリ岩、大ヤスリ岩方面を望む)
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(↑奥壁に立つパーティー)
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(↑植樹祭広場を遠くに見下ろす)

 先行パーティーに続いて懸垂下降で取付きに戻る。途中、ヤブの中に入ったりしたものの、懸垂4回で暗くなる頃取付きに帰着。今日もヘッ電下山。台風が接近しているが、明日までは天気が持つという予報。この土日で所属山岳会もメンバーら3人が小川山に来ているとのことで、我々も今夜中に廻り目平に入り、彼らに合流することにした。
 車2台で信州峠を越え、ヘルシーの湯とナナーズに寄ってから廻り目平へ。所属山岳会のO田さん、K藤さん、それから富山県から来たMさんがバーベキューをやっているところに合流。

■10/12(日)  小川山親指岩・お殿様岩
 ちょっと早めに起きて、先にS木さんと岩場に向かうことにした。今日の予定は、まずは親指岩の「クレイジージャム」5.10dでアップしてから、お殿様岩の「イムジン河」5.11c/dをトライするというものだ。私は3週間前にクレジャムをRPしたばかりなので、アップというにはキビしいけれど、これくらいのルートをノーテンで安定的に登れるようになるためにも機会を見つけて登らないと。
 親指岩に向かう途中、昨夜お邪魔したO田さん達のテントに寄ると、ちょうど朝食を作っているところだった。彼らも後で親指岩に来るとのこと。

 クレジャムにはまだ誰も取り付いておらず、まずはS木さんが登る。S木さんは二日酔い気味なのと風邪気味という不調を訴えながらもノーテンで登る。私が登り出そうとしたところで、O田さん達もやって来たので、彼らがトップロープで登るのを兼ねて、彼らのロープを貸してもらうことにした。
 アップといえるほど余裕はなかったけれど、9月に登ったばかりなので、その時よりは余力を持って登ることができた。こうして再RP。

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(↑クレイジージャムを登る私。以下の写真も。横向きの写真あり)
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 O田さん達がTr.でクレジャムを登り出した頃、先日、瑞牆十一面末端壁で会ったH内さんの知り合いのHマさんがやって来た。HマさんはM田さんと待ち合わせをしているそうで、クレジャムのあと、我々と同様、イムジン河に移動するという。
 のんびり朝を過ごしているらしいH内さんはまだ親指岩に来ていなかったけれど、10時を過ぎた頃、私とS木さんは先にお殿様岩に向かうことにした。ほぼ水平の踏み跡を辿ると10分もかからずにお殿様岩に到着。

○「イムジン河」5.11c/d(1便目) ×
 イムジン河を触るのはもちろん初めて。昨秋、お殿様岩の下を通りかかった際にちらと見ただけだ。こんなキビしいグレードのルートは自分には関係ないと考えていたからだけど、ダメ元でもトライしてみる意義はあるだろう。
 フィックスロープの張られた斜面と岩を登ったところが取付きだ。ここでカムなどでビレイ支点を作る。見上げるクラックは、フィンガーよりも細そうなサイズだ。出だしのクラックから、途中で右隣りのクラックに移るようだ。フットジャムががっつりきまるようなところはなく、フェイス的な登りになると聞いていたので、シューズもフェイスルートで履いているキツめサイズのものを用意。

 まずは私がリードでトライ。エイリアンやナッツをぶらさげて登り始める。しかし、出だしからいきなりキビしい。細かく書いても仕方ないのだが、とにかく延々とカムエイドを繰り返して終了点に達するという高所作業だけで終わってしまった。
 細いクラックに小さなカムやナッツをきめながら登るのだが、フォールした際に本当にプロテクションが持ち堪えてくれるかどうか自信がないので、リード状態でカムをセットしていくのが怖いのなんの。
 とにかく、高所作業を終えて、S木さんと、後から来たH内さんがTr.で登る。二人とも何度もテンションしながら登っていったものの、H内さんは昔4撃で登っているそうだ。すごいなあ。
 その後、M田さん、Hマさん達がやって来たので、M田さんの華麗な登りを見たかったけれど、親指岩でクレジャムを登っているはずのO田さん達の様子を見に行くことにした。

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(↑イムジン河を登る私。カムエイドしまくりで鯉のぼり状態。写真横向き)
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(↑イムジン河を登るS木さん。写真横向き)

 親指岩に着くと、ちょうどK藤さんがトップアウトしてトップロープ支点を回収するところだった。Mさんは途中のOWまでで降りたらしいけれど3人ともそれなりにトライしたようだ。反対側の小川山レイバックも登りたいとのことだが、別パーティーが大勢いて時間がかかりそうだったので、皆でイムジン河を見に行くことにした。

○「イムジン河」5.11c/d(2便目) ×
 お殿様岩に戻って、M田さんが再び架けてくれたTr.を借りて2便目を出すことにした。Tr.支点は、右上のイムジン河終了点ではなく、そこからスラブを登ったところにあるスーパーイムジンの終了点に作られており、そうするとクラックに沿ってロープがまっすぐ架かるようになっている。
 S木さんにビレイしてもらい、Tr.で登り始める。そうすると先ほどは30㎝ごとにテンションしていたところがさくさくと登れた。右上の終了点テラスのリップガバに至る手前のごく小さなハング状の難しめのところでフォールしてしまったけれど、そこまではノーテンでいけ、結局Tr.で1テンで登れてしまった。
 Tr.の安心感というのは絶大だなあと思いつつ、これがボルトルートだったらムーブ的には、グレードどおりのイレブンプラス程度なのかもしれないと思った。まともなジャミングというのはあまり無くて、クラックの縁を保持したりと、フェイス要素が強いルートなのだが、ボルトルートのフェイスの5.12aならもっとキビしいと思われるからだ。
 となると、ボルトルートに比べてナチュプロルートは総じてグレードがずっとキビしく感じるのだが、このルートについて言えば、その差はプロテクションをきめるキビしさや怖さなのかも。
 クラックが今よりもずっと登れなかった以前に、屋根岩2峰にある蜘蛛の糸5.11cをトライして1テンまで持ち込んだことがあったけれど(結局未だRPせず)、あのルートのクラックもフェイス的なホールド保持だったので、そこまで持ち込めたのだろう。
 いかにプロテクションをきちんときめて、それを信頼して登れるかが完登の成否となりそうだ。また機会があればトライしたいものだ。

 S木さん達がイムジン河に2便目を出している間に、O田さん達とともに私は再び親指岩へ。小川山レイバックには別Pが取り付いていたので、それを待って、私がリードしてTr.を架けた。O田さんとMさんがTr.で登った。

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(↑小川山レイバックを登る私。写真横向き)
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(↑小川山レイバックを登るMさん)

 再びお殿様岩に戻ると、私が親指岩に行っている間にS木さんは下山して先に帰ったとのこと。やはり体調が思わしくないようだ。暗くなる中、H内さんと下山。道の駅南きよさとを経て、韮崎ICに入り前に、中華料理屋で夕食。大月の先で例によって渋滞に巻き込まれたけれど、日付が替わる前には帰宅。

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(↑台湾料理屋のカシューナッツ炒め定食。ボリュームたっぷり)

 体育の日の月曜日。朝から降り出した雨は午後になると雨脚が強くなってきた。台風が近づいてきているらしい。この日は、クライミングの疲れと寝不足もあって、家から一歩も出ずに過ごすと決めて、昼寝したり読書したりと本当にごろごろして一日を過ごした。

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