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瑞牆山 十一面岩左岩稜末端壁・正面壁「ベルジュエール」5.11b 9P

2014.11.15(土)~16(日)
 6週連続で瑞牆山へ。先週と比べて一気に冬の寒さが訪れたのか、岩を触るとすぐに手指の感覚が無くなる冷たさだった。よく通った瑞牆も今シーズンは今回が登り納めだ。
 同行者は先月十一面岩奥壁のJoyful Momentを一緒に登った静岡県のS木さん。土曜日は所属山岳会のM藤さんも一緒だった。
 15日(土)は、3人で十一面岩左岩稜末端壁へ。あまりにも岩が冷たくて午前中はまともなトライができず。
 16日(日)は、S木さんと十一面岩正面壁の「ベルジュエール」5.11b 9Pを登りに行った。私は昨年8月末に登りに行ったのだが7P目まで登ったところで時間切れのため下降した経緯がある。

■11/15(土) 十一面岩左岩稜末端壁
 3人ともそれぞれ自車で植樹祭広場に集まることにした。前夜発した私は、植樹祭広場で泊まると相当寒そいだろうと考え、途中の某所で車中泊。
 翌朝植樹祭広場に着くと、空は晴れ渡っているのだが、先週からがらりと空気が入れ替わったようにものすごく寒い。
 末端壁はよく乾いているのだが、まだ陽が当たらずじっとしていると寒い。この日、十一面には他に2パーティーがいたようで、一組は我々と同じ末端壁で登り、もう一組はベルジュエールを登りに行ったらしい。ベルジュエールに行ったPは午後2時頃には末端壁に戻って来ており結構速いペースで登ったようだ。
 最初に岩に取り付いたのはS木さん。春うらら1P目の出だし部分だけをやって降りてきた。やはり相当に岩が冷たそうだ。
 続いて、私が既登のアストロドームを登る。登り始めるとあまりの岩の冷たさにすぐに手指の感覚が無くなる。ジャムが効いているかどうか分らないので余計に力を入れてしまうし、気づかないうちに指を切って出血する始末。バンドのガバ取りに至る前にテンション。冷たいというより痛い!何とかトップアウトしてトップロープを張る。
 岩が冷たすぎてまともなトライができないので、皆なかなか登ろうとしない。ようやくM藤さんがTr.でアストロにトライ。やはり冷たさに苦労している。

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(↑晩秋の植樹祭広場)
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(↑アストロドームを登る私。写真横向き)

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(↑アストロドームを登るM藤さん。写真横向き)
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(↑春うらら1P目を登るS木さん)

○「トワイライト」5.11c ×(通算3~4便目)
 私は先週、春うらら1P目がRPできたので、Tr.で二度触ったことのある「トワイライト」5.11cをリードしてみることにした。この頃には岩の冷たさは和らいできたけれど、トワイライトはやはりキビしい。Tr.だと何とかごまかして登れるところも、カムをきめながらとなると窮屈なオフィドゥスでは身動きが取れなくなる。チョンボしまくってトップアウトする。O.wを抜けた後半のクラックもリードで登ると気が抜けない。
 その後、Tr.でトライしてo.w部分のムーブをあれこれ探ってみる。左半身をo.wに入れながら、右手右足をペガサス側のクラックに当てながら身体を上げられるのだが、これはほどほどにしてある箇所からは両手両足をo.wに入れて何とか上がっていかないといけないのかも。o.w内でクラックが閉じ気味のところがあり、そこの突破が最も大変だ。

 S木さんは2便目で春うらら1P目の核心を越えた中間付近までテンションしながらロープを伸ばす。M藤さんは2便目のアストロのTr.トライで、初めてノーテンで登れた。おめでとう。
 陽が陰って来ると再び寒くなってくる。明日は、S木さんと正面壁に登りに行くので、ギアをデポして下山。M藤さんは帰宅。2人で駐車場でお湯を沸かして夕食を取ったりビールを飲んだりするが、1時間ほどするといよいよ寒くなってきて、早々にそれぞれの車の中に避難。車中泊。

■11/16(日) 十一面岩正面壁「ベルジュエール」5.11b 9P
 冬型が緩んだのか昨日ほどは寒くない。が、防寒着を十分持って8時に植樹祭広場を出発。良い天気。
 今日はS木さんと十一面岩奥壁にあるベルジュエールを登りに行く。私は昨年8月末に7P目まで登ったところで時間切れのため下降した経緯があるのだが、その時は1P目と2P目でテンションしまくりだった。おまけにウイルス性胃腸炎の病み上がりのうえ、アプローチで蜂に尻を刺されるという何ともツイテない思い出がある。
 途中末端壁で前日デポしたギアを回収し正面壁の取付きへ。左のほうを見ると3人組が山河微笑ルートの取付きにいる。
 今回、基本的に私がリードすることにして、途中S木さんがリードできそうなところではリードしてもらうことにした。陽の当たらない樹林帯の中で登攀の準備をし、9時20分頃登攀開始。

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(↑八ヶ岳)

○「ベルジュエール」5.11b 9P
1P目(5.11b リード私)
 上のほうに逆三角形状の小ハングが見える。あの小ハングを右上に越えて行くのだ。取付きは目の前の柱状を右に回り込んだところから取付き、少し登って左に回り込む。登って行くと小ハング下でペツルのボルトが打ってある。左カンテ側をたどって小ハング下に近づき、右にトラバースするところが最初の少しワルい箇所なのだが、岩があまりにも冷たく手の間隔が無くなってきてしまいテンション。小ハング上にもボルトがある。ここを右上に乗っ越すのもワルい。冷たさで手がかじかんでしまい、あとはテンションだらけ。前回は確かトラバースした後の小ハング乗っ越しでテンションしたっけ。
 スラブに出るとさらに難しい箇所があり、ここがイレブンのようだ。スラブの中のホールドを探してラインをあれこれ探る。右側の大穴のところから少し左にトラバースするのが正解なのかも。テンションしたり、チョンボしてヌンチャクを掛けたりしながら突破。フォローのS木さんは、サブザックに2人分の下山用シューズをぶら下げているので荷物が多い。

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(↑1P目をリードする私。写真横向き)

2P目(5.10a リード私)
 頭上の小ハング状の下縁を左に巻くように行く。なお、右上に見えるボルトは達磨バムのようだ。スラブを上がってボルトにクリップ。左にトラバースするのだが、まともに置けるフットホールドがなく難しい。と、その瞬間フォール。ビレイしているS木さんの頭上で止まった。ふう、やっぱり難しい。ゴボウして上がり、小ハングが左上へと続くので、それを右側にスラブ状を登って行くのだがここはテンションせずに行けた。ブッシュ帯でピッチを切る。

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(↑2P目をリードする私。写真横向き)
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(↑山河微笑2P目大チムニーを登るパーティー。写真反対横向き)
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3P目(5.7 リード私)
 前半大きなポケットを辿って登り、その先の乗っ越しが少しムーブが必要なのだが、最初リードしたS木さんがここで上のホールドに手が届かないらしく、リードを私に交替。木の生えた右上するところで、適当な木でピッチを切る。

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(↑3P目フォローのS木さん)

4P目(5.9 リード私)
 白クマのコルへと上がるピッチ。最初、スラブと左壁との間のクラックを辿り、白クマのコル直下の短いハンドクラックに至る。このクラックは最初はキャメロット3番くらい。登るにつれて2~1番と幅が狭まっていく感じ。コルに出て、木でピッチを切る。

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(↑白クマのコル直下のクラックを見上げる)

5P目(5.9+ リード私)
 大フレークのピッチ。前日、ベルジュエールを登って帰ってきたパーティーに末端壁で会ったのが、私が翌日ベルジュに登りに行くことを話すと、彼らは大フレークで5番キャメをいくつ持っていきますか?と聞いてきた。私は昨年も登っているのだが、正直あまり詳しく覚えていない。どうやら1つでは足りないようなので、今回2つ用意しておいた。
 ルンゼを渡って大フレークに取り付く。出だしから5番を使えるサイズ。フレークの縁を持ちながら登っていき、4番なども使う。後半で再びフレークの隙間が広くなったところでもう一つの5番を使う。2つ持ってきておいて良かった。さらに登ると、フレークは左上するのだが、この手前で最後のキャメをきめようとするが、5番はもう無いので、4番をきめておく。が、4番ではほとんどカムが開ききっていて気休め程度。左上箇所はフレークの上端がガバなのでまず落ちることはないので、そのまま左のテラスへ。強い人はカムはもっと少なくていいけど、心配な人はさらに5番をもう一つ足すか、6番を一つ持ったほうが良いかも。テラス上にリングボルトが2つあるのでそこでピッチを切る。

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(↑5P目大フレークをリードする私。写真横向き)

6P目(5.7 リード私)
 チムニー。山河微笑でも一粒の麦でもチムニーがあったけれど、瑞牆にはいろいろなチムニーがあるんだなあ。前回はここをフリーで登っている。
 ピッチを切ったテラスから岩を一つ乗っ越した先の木でピッチを切り直す。あるいは、さらにチムニー入口まで進んでカムでビレイ支点を作ったほうがロープの流れが良いかも。
 チムニーを奥へ奥へと登って、それから直上していく。左半身をチムニーの奥にした右向きで背中を壁に押し付けてじわじわと登る。左奥に何とか旧5番キャメをきめるが、あとあとロープの流れが悪くならないようにランナーは長めに。頭上のチョックストーンに5番をつっこむ。これもランナーを長く。前回はここからフリーでチムニーの外へと抜け出たはずなのだが、今回はカムをつかみつつ抜ける。チムニーを抜け、その先の樹林帯でピッチを切る。フォローのS木さんは荷物をスリングでハーネスにぶら下げて登る。

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(↑6P目チムニーを見上げる。写真横向き)
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(↑チムニーを抜けた先を見る。写真横向き)
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(↑チムニーから出てきたS木さん)
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(↑小ヤスリ岩と富士山)

7P目(5.10b リード私)
 樹林帯を右上へと進み、凹状のチムニーのところでピッチを切り直す。左のほうには秋一番というルートのクラックがあり、前回は間違えてそこを登っている。チムニー状から左上するスラブと右壁の間のフィンガークラックサイズの縁を持って登る。つぎのチムニー状と正面の壁にあるフレーク状クラックのあるところで一旦ピッチを切ることにした。
 目の前のフレークを登り、くの字状クラックに至る。最初左上するクラックをハンドジャムで登る。ハンドジャムから、くの字の折れ曲がるところの縁が取れると、その先は易しくなる。正面壁ピークが見えたところのボルトでピッチを切る。ピッチを2回に分けたけれどフリーで登れた。前回はここでA0していて、時間切れで登攀を中止し下降している。

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(↑7P目くの字クラック(右)を見上げる)
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(↑7P目出だしのチムニーをリードする私。写真横向き)

8P目(リードS木)
 残りはS木さんがリード。正面壁ピーク直下まで岩の間を歩くような感じ。テラス状に出るところは少しムーブが必要。
9P目(5.8 リードS木)
 右にあるワイドクラックは達磨バムのラインらしい。短いクラック状を登るとピークのほんの真下に出る。左の大岩がピークの最も高い場所のようだ。私が先行して登る。腰ほどの高さの位置にある水平スタンスに乗り上がるのだが、その際にS木さんに背中を押してもらう。水平スタンスに立つと、ボルトの頭だけが残っているのでスリングをタイオフしてランナーを取る。あとほんの少し登れば大岩の上に立てる。

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(↑9P目をリードするS木さん)

 こうしてベルジュエールを登り終える。S木さんと握手。風が吹いて寒いので、早々に下降開始。大岩にボルト支点があるので、登ってきたのと反対側に懸垂下降し、樹林帯に降り立つ。正面壁と奥壁との鞍部側に向かう感じで樹林の中の踏み跡を少し辿る。開けた箇所で出るが、鞍部に向けては壁になっているようで、どこかで懸垂下降する必要がありそうだ。どこで懸垂するかはそれぞれの判断。樹林の中を抜けるように鞍部の少し下に降り立つ。暗くなり出しており、ヘッ電を取り出しておく。

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(↑八ヶ岳)
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(↑不動沢の岩塔群と遠くに小川山)
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(↑瑞牆山本峰と大ヤスリ岩。手前は十一面岩奥壁)
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(↑植樹祭広場を眼下に望む)
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(↑正面壁ピークに立つ私)

 20mほど登って鞍部に出る。あとは反対側に歩いて下りるだけのはずだが、途中の急なところで再びロープを出す。その後、ルンゼ内でフィックスロープが張られているところに至る。最初はそれで懸垂下降。後半のフィックスはタイトに張られているので、複数張られているロープを皆つかんでゴボウで降りる。あとは歩いていけば、奥壁へのアプローチと合流し、降り過ぎないうちに正面壁の取付きへと戻る。取付き帰着は17時10分。7時間50分ほどかかったワケだ。

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(↑下降するS木さん。写真横向き)
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(↑取付きに帰着)
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(↑血だらけの私の手。汚らしい写真を載せてごめんなさい…)

 あとは勝手知ったる道を下り、末端壁を経て植樹祭広場に戻ったのが18時。星空がきれいだ。ギア分けを済ませ、ここでS木さんと解散。S木さん、ありがとうございました。
 帰りはひたすら下道を走って帰った。途中、甲府市内の古着屋に寄りノースフェイスのダウンジャケットを買う。しかも袖口がやぶけてダウンがはみ出していたり、袖口のマジックテープが傷んでいたせいか1,620円だった。やぶけたところやマジックテープは自分で直せば済む。傷んだ古着ではあるけれど、いちおうノースフェイスだ。地面に置いて汚れるような岩場に行く時に使うことにしよう(翌日、手芸屋で補修テープやマジックテープを買って直す)。日付けが替わる頃に帰宅。
 ベルジュエールで思った以上に披露したせいか、週明けの月曜日は身体が重くて仕方がなかった。それに仕事のあと、カー用品店でタイヤを冬用に履き替えてもらうため、タイヤを車の荷室に積み込んだり降ろしたりしたのだが、そんな作業をしただけでもさらにくたくたに疲れてしまった。

 よく通った瑞牆も今シーズンは今回が最後。つぎに訪れるのは来春かな。また、いろいろなエリアに行ってたくさん登ろう。

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